サプライチェーン視点の
自動化が物流を制するカギ
Exotec Nihonの立脇氏は、「小売り企業の競争優位を築く物流のプロフィットセンター化」と題し、物流の全体最適化が企業のビジネス全体にどのような変化をもたらすのかについて講演した。
2015年にフランスで創業したExotecは、ロボット技術によって倉庫を自動化するソリューションを提供。日本では22年に営業活動を開始しており、数多くの大手小売り企業が同社のソリューションを採用している。立脇氏は、「弊社のソリューションを活用する日本の小売り企業に共通するのは、個別の作業を自動化する部分最適ではなく、サプライチェーン全体を見据えた全体最適化を行っている点です」と指摘した。
「人手の足りない作業や、非効率な作業を部分最適化すれば、多少のコスト削減にはなるかもしれませんが、ビジネス全体の強化にはつながりません。大切なのは、物流をコストセンターと捉えるのではなく、プロフィットセンターだと考えて全体最適化を図っていくことです」(立脇氏)
全体最適化によって、単なる効率化にとどまらず、物流を起点とした新たなビジネスモデルやサービスを創出することが、収益機会を生み出す基盤となることを強調した。全体最適化された物流は、そうしたプロフィットセンターとしての役割を発揮できるようになるというのが立脇氏の考え方だ。
「Skypodシステム」が
物流全体最適化をサポート
では、Exotecのソリューションは、物流の全体最適化に向けた倉庫自動化をどのように実現するのか?
同社は、Skypodロボットという3次元立体走行ロボットを中核とする倉庫自動化ソリューション「Skypodシステム」を提供している。倉庫に入荷された商品は、ロボットが倉庫の天井高に合わせて最高12mまで自在設計できるラックまで自動搬送して保管。出荷の際には、送り先からの注文に応じて別々のラックから複数の商品をピックアップし、2分以内に作業員の元に届けてくれる。
「作業員が商品を取りに行くのではなく、ロボットが商品を素早く届けてくれる非常に効率の高い『Goods to Person』(GTP)のコンセプトでソリューションを設計しています」と立脇氏は説明した。
また、導入から稼働までの期間は標準で約6~9カ月間と短く、およそ5、6年で投資回収ができるのも「Skypodシステム」のメリットだと立脇氏は言う。
講演の最後では、「企業の強み」の土台となる倉庫自動化の重要性を指摘した。
「消費の多様化が進む中で、単に作業を効率化するだけでなく、顧客一人ひとりの購買体験に合わせた配送に対応できる物流体制を構築することが、これからのビジネス成長のカギとなります。それを実現するのが、Skypodを中心としたExotecのソリューションです。自動化された倉庫は、売り上げ拡大のための様々な施策を支える重要な基盤となります。ぜひ『Skypodシステム』を活用し、未来を見据えた倉庫自動化を推進してください」(立脇氏)
倉庫自動化ソリューション「Skypodシステム」
物流とロボット工学を融合した「Skypodシステム」。自律移動するロボットが必要な商材を保管棚からステーションへ搬送、独自の倉庫制御ソフトウエアからの指示により、効率的にオーダーを処理する