従業員が自律的に学べる環境の構築に挑戦する古河電工
学びのプラットフォーム化で
学習データをベースに
全従業員を支援

集合写真

創業1884年と長い歴史を持つ古河電気工業(以下、古河電工)は、今や電線や光ファイバーだけではなく、自動車部品や半導体・データセンタ関連製品のグローバルメーカーとして発展を遂げている。「従業員を大切にせよ、お客様を大切にせよ、新技術を大切にせよ、そして社会に役立つことをせよ。」という創業者の思いの下、従業員が自律的に学ぶ環境を構築するべく導入したのが「GLOBIS 学び放題」だ。ビジネスの幹となる「汎用スキル」を伸ばし、既存事業を強化する狙いがあるという。その取り組みについて3人のキーパーソンに話を聞いた。

既存事業を強化する
「汎用スキル」の育成を目指す

――貴社において人材育成に関してどのような課題感があったのかお聞かせください。

当社は「古河電工グループ 中期経営計画2022〜2025」で、新規事業の創出と同時に、既存事業の強化を掲げています。当社にとって「リスキリング・アップスキリング」を考えたとき、後者に対する取り組みを先に着手すべきと考えました。より多くの人が目の前の業務プロセスに真摯に向き合わなければ、次のステップには行けません。そうした中で、これまでの人材育成は昇格時の階層別教育が中心であり、対象層が限定的でした。より多くの従業員が、様々なタイミングで学べる環境を整備することが求められていました。

關俊也氏

リスキリングとは、職業能力の再開発を指し、とくにDXにおいて新たに必要とされるスキルを従業員が習得するための取り組みです。アップスキリングとは、既に持っているスキルや知識を向上させる、あるいは現在の職務に必要なスキルを強化する取り組みです。当社では将来の業務に向けた「リスキリング」よりも、既存の業務を強化する「アップスキリング」を中心に支援することに決めました。DXを推進する際には業務効率化が一つの目的となりますが、そもそも最適化されていないプロセスをいくら効率化したとしても全く意味がありません。そこで、業務を見直し・最適化するための問題解決やプロジェクトマネジメントに代表される「汎用スキル」が重要だと考えたのです。

人事としては、教育の全体像の見直しを考えていましたが、各部門と対話をしていると、ビジネスの幹となる汎用スキルの育成が、我々が考えていた以上に期待されていることだと再認識しました。

今回、人材育成の方向性を決めるにあたり、当社の部長の6割に当たる80人にヒアリングを行いました。そこで、3つの大きな課題が浮き彫りとなりました。

1つ目は「コンテンツ」。これまで人事が提供してきたのは「最小公約数的なコンテンツ」の教育が多く、従業員のニーズに応えられていないと指摘されました。つまり多種多様で、常に更新されているコンテンツが必要だということです。2つ目が「タイミング」です。これまでは「年に1回、皆で一緒に」という学びの機会しか提供できていませんでした。3つ目は「対象者」です。これまでは、上位職への昇格者のみにしか学びの機会を提供できていませんでした。いかに多くの従業員にアプローチするかという点も課題として見えてきました。

山野祐介氏

――そうした中で、従業員の皆様の自律的な成長を促していきたいということですね。

当社では社内共通の価値観として、「正々堂々」「革新」「本質追究」「主体・迅速」「共創」という5つのコアバリューを掲げています。この中で自律は「主体」の部分に当たりますが、主体的に仕事と向き合い、より多くの従業員に古河電工で働いて良かったと思ってもらいたいと考えています。