マイナス25度帯を
完全自動化
過酷な環境での
労働をなくす
2011年の創業以来、「社会課題の解決」をテーマとして、様々な事業を展開してきた霞ヶ関キャピタル。ここ数年、とくに力を入れている事業の一つが、高付加価値な冷凍冷蔵倉庫の開発だ。
「共働きの増加によって料理に時間をかけない家庭が増え、冷凍食品のクオリティーも上がっていることから、冷凍倉庫の需要は高まっています。一方で、現在の冷凍倉庫は老朽化が進み、しかもその多くは30年に使用が禁止される特定フロンを冷却触媒に使用しています。こうした背景により冷凍倉庫の需給のひっ迫が予想されることから、新しい冷凍冷蔵倉庫の開発に取り組んでいるのです」と杉本氏は説明する。
霞ヶ関キャピタルが提供しているのは、「LOGI FLAG」というブランドの物流倉庫だ。青森から福岡まで全国に展開しており、現在開発中の物件がすべて完成すると、そのうち冷凍冷蔵倉庫は7カ所、冷凍自動倉庫は9カ所、3温度帯倉庫は2カ所となる予定である。
中でも同社の冷凍自動倉庫は、他社の倉庫とは大きく異なる特徴を持っている。最大の違いは、マイナス25度帯の保管スペースを完全自動化している点だ。
「入出庫を行う5度帯のエリアでは人が作業を行えますが、マイナス25度帯の保管スペースは完全に無人状態にしています。人の代わりにすべての作業を機械が行い、過酷な環境で働かなくても済むようにするためです。厳しい環境の下で人間が作業をするとヒューマンエラーが起こりやすくなりますが、そうしたリスクも解消できます」
埼玉県所沢エリアで開発を進めていた同社初の冷凍自動倉庫「LOGI FLAG TECH 所沢Ⅰ」が24年9月に完成。今後、順次全国へと展開していく予定だ。
小ロット・短期間で
冷凍倉庫を利用できる
新サービス
同社はこの他にも、冷凍冷蔵物流の課題を解決する様々なソリューションを開発している。その一つが、クラウド型冷凍物流サービス「COLD X NETWORK」だ。これは、ウェブ上の予約画面で保管期間、パレット数、支払い方法などを選ぶと、冷凍倉庫のスペースが予約できるというもの。まるでネットのホテル予約のように、1日1パレット単位から簡単に申し込むことができる。
「従来の賃貸冷凍倉庫のネックは、まとまったスペースを数年単位といった長期間で借りなければならないというものでした。小ロット・短期間でも預けられる仕組みを提供することで、より柔軟な物流計画作りをご支援できるのではないかと考えています」と杉本氏は語った。
「COLD X NETWORK」の特長
「COLD X NETWORK」は初期費用が不要。1日単位、1ケースから冷凍保管スペースが借りられる。予約はすべてウェブ上で完結するのも便利だ
同社は今後、「COLD X NETWORK」を多拠点化することで、利用する荷主企業や物流事業者が、より最適なルートで冷凍貨物を輸送できるようにしたいと考えている。杉本氏は「最も効率の良いルートをウェブ上でレコメンドするサービスも検討しています。物流の最適化を目指す当社の取り組みをご理解いただき、ぜひご活用いただければ」と語った。