EC需要に応えた都市型施設や
危険品倉庫の開発などに注力
米国に本社を置くプロロジスは、世界20ヵ国で5600以上もの施設を運営する物流施設専門開発会社だ。
日本には1999年に進出。関東・関西を中心に全国で物流施設を展開しており、現在開発中のものも含めた国内の施設数は84棟に及ぶ(2024年9月時点)。
「立地の選定・取得から、基本設計・施工管理、リーシング、完成後の施設運営までをすべてインハウスで行っている会社は、業界内でそれほど多くありません。市場動向の変化を探りながら開発を行っているので、常に最新ニーズにかなった物流施設を提供しています」と本庄氏は語る。
最近の例として挙げたのが、東京23区内で7棟を展開する都市型物流施設「プロロジスアーバン」である。EC需要の拡大に応え、宅配のラストワンマイル拠点として開発した都市型施設は、現在ではショールームやR&D、メンテナンス拠点といった多様なニーズの受け皿にまで成長している。
同社は都市部だけでなく、物流の「2024年問題」に対応するため、ここ数年は地方都市の物流施設開発にも力を入れる。
また、EV用のリチウムイオンバッテリーの需要拡大や消費財のコンプライアンス強化に応え、危険物倉庫8棟を擁した「プロロジスパーク古河6」を茨城県古河市に開発中である。
大規模なヒアリング調査で
自動化の進展率を調査・分析
プロロジスは、入居企業に倉庫スペースを賃貸するだけでなく、倉庫作業の自動化を支援するためのコンサルティングやソリューションの提案にも力を入れる。
実際、自動化はどこまで進捗しているのか? 同社が最近実施した、入居企業を対象とした初の大規模ヒアリング調査によると、調査対象企業のうち、少なくとも1工程に自動化ソリューションを導入していると答えた企業は全体の51%、複数工程に導入していると答えた企業は、わずか26%にとどまった。本庄氏は、「自動化ソリューションの導入は限定的で、二極化が進んでいることが分かりました。規模別で見ると、面積が2万㎡を超える物流施設や、100人を超える人材が働いている施設は、それ以下の施設よりも自動化が進んでいるようです」と分析。また、物流事業者よりは荷主企業、BtoB事業者よりはBtoC事業者のほうが倉庫作業の自動化に積極的であることも分かった。
大規模ヒアリング調査から見えた自動化率の実態
プロロジスのヒアリング調査によると、倉庫作業の自動化率は51%にとどまった。運用する倉庫の規模や事業主体の種類によって、自動化の進展が二極化していることが分かった
この結果を踏まえ、本庄氏は「自動化に向けた一歩」として、「まずはDXによって倉庫内の生産性を可視化すること。そのうえで、自動化を推進するための人材を育成・確保すること。スモールスタートでも少しずつ自動化に取り組んでみることが大切です」とアドバイスする。
最後に本庄氏は、「当社は、自動化を推進するための取り組みとして、茨城県つくば市に、物流関連スタートアップを育成するインキュベーション施設『イノベース つくば』を運営するなど、物流施設開発のみにとどまらない価値を提供しています。お客様の悩みを幅広く受け止めることのできる物流運営のソリューションプロバイダーとして今後も貢献していきます」と語った。