生成AIとServiceNowのプラットフォームの融合が日本企業の力になる
ServiceNowのプラットフォームに組み込まれた生成AI機能で、
様々な業務プロセスにおける生産性を向上
──ビジネスの生産性やエクスペリエンスを向上させるため、日本の経営者も生成AIに強い関心を寄せています。様々なSaaSベンダが生成AIをリリースしていますが、ServiceNowの生成AI「Now Assist」には、どのような特色があるのでしょうか?
ポール氏:競合するベンダが多く存在することは、市場の有望性の高さを物語っています。実際、生成AIの潜在市場規模は、2026年までに2750億ドル(約41兆円)に上ると推計されています。
競合する製品がひしめく中で、ServiceNowの「Now Assist」が際立っているのは、プラットフォーム全体に組み込まれる生成AIであるという点です。
ServiceNowの大きな特徴は、複数のレガシーシステムの上に、あたかも「1枚のガラス」を被せるようにして、すべてのシステムを統合できること。そのため、個別のシステムごとに生成AIをアドオンするという面倒がなく、プラットフォームに組み込まれた生成AIで、様々な業務プロセスのワークフロー上で生産性や効率性を向上できるメリットがあります。
ServiceNowの最新バージョンには、次世代データベース「RaptorDB」も搭載されています。初期のユースケースでは、トランザクション全体の処理時間が53%短縮され、レポート、分析、一覧表示の速度が27倍に向上し、ワークフロー全体のトランザクション処理能力が12倍に増強されることが実証されています。これにより、生成AIを活用するための柔軟なデータ環境の設計が可能となります。さらに、ServiceNowは最近、あらゆるソースから多様なデータを収集できる「Workflow Data Fabric」をリリースしました。これにより、顧客はデータ戦略を変更せずに利用できます。
──ServiceNowのAIプラットフォームは、日本企業の課題をどのように解決できるのでしょうか?
鈴木氏:我々の調査によると、日本では1企業当たり360以上ものシステムやアプリケーションを使用しており、従業員1人が1日に使うアプリの数も20以上に上ります。
このように数多くのレガシーシステムが乱立し、従業員の皆さんが煩雑な作業に追われていることが、日本企業の生産性を下げる大きな要因となっているわけです。
ServiceNowのプラットフォームをご利用いただければ、すべてのシステムが1つに統合され、従業員の皆さんは1つのポータルや管理画面ですべての業務を処理できるようになるので、生産性は飛躍的に向上し、より付加価値の高い業務に専念できます。まさに、「人の持つ能力を解き放つ」効果が期待できるわけです。
このプラットフォームに生成AIを組み込めば、生産性がますます向上することは言うまでもありません。「人がシステムに使われる」のではなく「システムが人をサポートする」時代がやってくるでしょう。
──小玉さんは「Now Assist」の効果について、どのように期待しておられますか?
小玉氏:非常に大きなインパクトがあると感じています。NECも社内で1000以上のシステムが稼働しており、社員も多くのアプリを利用しています。それらをすべて統合し、業務をアシストしてくれる生成AIまで用意されれば、驚くほどの生産性向上が見込めるのではないでしょうか。
生成AIについては、NECも独自のLLMを開発するなど、積極的な活用を進めています。その中に「Now Assist」を組み合わせていくことによって、より幅広いソリューションをお客様に提供できるのではないかと期待しています。
煩雑な業務を解消して
生産性を飛躍的に上げる
──NECが今後、ServiceNowに期待することは何ですか?
小玉氏:すでにServiceNowの活用を始めてから5年近くが経過し、一定の成果が表れています。社内にあったITに関する91の窓口がすでに統合され、問い合わせやサポートに要する工数は26%削減、サービス対応に要する時間も57%短縮されました。また、セキュリティ領域でも、1000を超えるシステムや26万台のPCやサーバといったIT資産管理から、脆弱性検出・ランサムウェア検知の情報を一元管理するとともに、End to End プロセスのデジタル化・自動化を実現しています。さらに非IT領域では、人事への一次問い合わせによる解決率は45%も向上し、法務に関する一次問い合わせでも管理者業務の生産性は30%向上しています。今後、これらの取り組みに生成AIを掛け合わせることで、改善の成果はますます高まっていくでしょう。
当社がServiceNowに期待するのは、こうした社内における成果を、我々と一緒になってお客様や社会に広めていくことです。
NECは、社内で得た知見を新ブランド「BluStellar」という価値創造モデルに集約し、お客様と社会のDXに貢献していくことを目指しています。ServiceNowには、ぜひそのパートナーとして、一緒に取り組んでいただきたいですね。
──ServiceNowは、日本企業の変革やイノベーション、さらなる成長にどのように貢献できるとお考えですか?
ポール氏:生成AIをプラットフォームに統合したことで、ServiceNowが企業の変革や成長を支えるために提供できる価値は格段に大きくなりました。
当社が「Now Assist」をリリースしたのは2023年ですが、この1年間で多くのグローバル企業が採用し、大きな成果を上げています。
すでにフォーチュン500企業の85%がServiceNowを採用していますが、これらのお客様は、「Now Assist」の活用によって今後さらに生産性を高めることでしょう。
私たちはそうした成功体験を、より多くのお客様に可能な限り早く手にしていただくことを目指して、今後も新たなテクノロジーの開発に取り組んでいきます。
──最後に鈴木さんから、変革に取り組む日本企業へのメッセージをお願いします。
鈴木氏:ServiceNowが創業時から大切にしているのは、人にとって使いやすく、人の能力やエクスペリエンスを最大化するプラットフォームを作ることです。
我々の製品を活用していただければ、従業員の皆さんは煩雑な作業から解放され、日本人本来の強みである勤勉さや精緻さなどが、存分に発揮できるようになるはず。それが日本企業をさらに飛躍させる大きな力になると信じています。
これからも、NECのように社会の変革やイノベーションのため力強いリーダーシップを発揮していらっしゃるパートナーと一緒に、日本企業の躍進を支え続けてまいります。