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働き方改革を実現した楽しいITで広がる”変革の輪”

グループ全体を“つなぐ”ために
「Links」をさらに成長させたい

溝江 氏

 畑山氏は、数あるソリューションの中からServiceNowのITSMを採用した理由について、「問い合わせ機能が優れているだけでなく、あらゆる部門や業務のデータを統合できる『シングルデータベース』(以下、シングルDB)に対応していることや、開発のスピードと自由度が高いことも評価しました」と振り返る。

 畑山氏は将来的にITSMをIT関連の問い合わせだけでなく、ほかのバックオフィス部門へのさまざまな問い合わせにも対応できるシステムに発展させることを視野に入れていた。さらに、「ゆくゆくはパソナグループの全部門をまたいで、人・IT・業務・経営・会社をつなぎ、相乗効果を創り出す基盤を整えたいと思ったのです」と畑山氏は語る。

 その基盤としてServiceNowのITSMを導入し、すべてを“つなぐ”という意味を込めて、「Links」と命名したのであった。

 部門や業務をつなぐためには、すべてのデータが集約されるシングルDBが不可欠である。これをベースに、パソナグループは「Links IT」をリリースしてから半年後の2019年11月、総務、財務・経理、健康推進、法務、派遣営業の5つの部門への問い合わせについても、「Links」を通じて行えるようにした。

 「従来は、例えば従業員が異動や転勤をする場合、住宅の手続きについては総務、手当については財務・経理、パソコンの購入やID変更などはグループIT統括部といったように、バラバラの窓口に問い合わせを行っていました。それぞれの手続きに関するデータも部門ごとに持っていたからです。けれども、従業員の側からすれば、ひとつの窓口ですべて完結したほうが便利なのは言うまでもありません。バックオフィス業務の問い合わせ先を『Links』に一本化したことで、従業員へのサービス品質はさらに向上しました」(畑山氏)

 「Links IT」のリリースからわずか半年で5部門の問い合わせ業務を追加できたのは、「開発スピードの速さと自由度が高いServiceNowだったからこそ」と畑山氏は語る。

 「ちょっとしたシステムの改善から大掛かりな開発まで、柔軟かつ、効率よく進められる設計になっているので、短時間でも思い通りのシステムが構築できます。プロジェクトがスタートしたときも、私は子育てをしながら開発に携わったのですが、当時は不安でいっぱいでした。しかし、ほとんど問題なく両立できたのはServiceNowのおかげだと思っています」(畑山氏)

 ServiceNowによる「働き方改革」のメリットは、システム開発者にも及んでいるようだ。

従業員の興味を高めて
楽しいITを広げていく

畑山 氏

 「Links」を、パソナグループ全体を“つなぐ”基盤として発展させることを目指した畑山氏。その実現のためには、すべての従業員がつながることのメリットを体験し、「ITの楽しさ」を実感することが必要だと考えた。

 手始めに「Links IT」をリリースしたのは、そのためのきっかけづくりでもあった。

 「何となく面倒に感じていた問い合わせが、SNSと同じ感覚で気軽にできるようになったというユーザー体験が興味をもたらし、『これならIT関連の問い合わせだけでなく、ほかの使い方もできるのでは?』という期待やアイデアが広がるようにしたのです」

 実際、「Links IT」がリリースされてから間もなく、法務部門から「コンプライアンスで使用する文書検討依頼に『Links』の仕組みが使えないか」という問い合わせがあり、それからわずか数カ月で「Links」の新たなメニューに加わった。

 「驚いたのは、ある営業部門から『面白い仕組みなので、われわれの仕事にも何か使えないかと考えている。アイデアを提供してほしい』とオファーを受けたことです。バックオフィス部門だけでなく、事業部門からも活用したいという声が上がってきたのは、予想以上の反響でした」と語るのは溝江氏である。

 畑山氏は、より多くの従業員に「Links」に興味を持ってもらうため、ホームページの背景画像を季節に合わせて変えるなど、見た目や使いやすさに工夫を凝らしている。今後さらにメニューが追加されていくことで、活用する従業員が増え、働き方も変わる。“変革の輪”はさらに広がるだろう。パソナグループ全体を“つなぐ”基盤は、着実に形成されていくはずだ。

 この“つなぐ”基盤づくりは国からも注目され、パソナグループは経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する「攻めのIT経営銘柄2019」に選ばれている。

 溝江氏は、「グループ全体の業務効率の向上を目指し、改革を進めていることが評価されたのだと思います。これからも『Links』のような成功事例を増やしながら、DXを積極的に推進していきます」と語った。

現場ユーザーの利便性向上
ServiceNowのITSMによって、ユーザーの利便性は大幅に向上。「知りたいことが、すぐに見つかる」「スマートフォンで問い合わせができるのがよい」などの声が上がっているという。