
アクティオの「建機レンタルWeb注文サービス」は、利用者がWeb上で「注文」ボタンを押すと、Customer Service Managementのデジタルワークフローによって、対応する営業担当者が自動的に任命され、その担当者に通知が届く仕組みになっている。
通知を受けた担当者は、すぐさま「注文」を出した利用者にチャットを送り、注文内容の確認やアドバイスを行うという流れである。この仕組みをノーコード/ローコードで開発できることが、選定した大きな決め手となった。
ServiceNowのCustomer Service Managementを開発・運用基盤に選んだアクティオは、19年7月に「建機レンタルWeb注文サービス」の構築を開始。わずか数週間でプロトタイプが完成した。「これほど早く開発できたのも、ServiceNowだったからだと思います。用意されているパッケージが提供するサービスを意識して作り込まれており、さほど加工をしなくても簡単に開発できるからです」と佐藤氏は評価する。
その後、出来上がったプロトタイプを大手ゼネコンに試してもらい、使い勝手などに関する要望を1つずつ反映しながら、正式版のサービスをアジャイル開発で作り上げていった。
「開発したサービスは直感的で分かりやすく、技術の専門知識がない担当者でもお客様に説明しやすいことも、開発のスピードアップに結びついたと思います。お客様からも『説明不要。見れば分かります』と言われることが多く、わずか3カ月で正式版が完成しました」(佐藤氏)
こうして、「建機レンタルWeb注文サービス」は19年10月に運用を開始。当初は要望があった大手ゼネコンのみに提供していたが、他の建設会社向けにも提供したいと打診したところ、「建設業界全体に良いことなのでぜひ広めてほしい」と快く受け入れてくれた。
そこで、建設業界全体の業務効率改善や「働き方改革」に貢献する新サービスとして、20年10月に本格運用を開始したのである。
本格運用を開始した「建機レンタルWeb注文サービス」への反響は絶大であった。サービス開始から1年足らずで、登録する建設現場の数は2000件を突破。すでに建機レンタル注文の約8割をこのサービスで行っている利用者からは、「なくなったら、非常に困る」という、うれしい感想も届いている。
アクティオは、今後も「建機レンタルWeb注文サービス」のシステムに改善を重ね、サービスの向上を図っていく方針だ。
佐藤氏は、「これまでは登録現場数をKPIとしてきましたが、目標としていた2000現場を超えたので、今後は利用満足度をKPIにしてサービスの質を高めていきたい」と語る。そして、この点でもServiceNowの機能には大いに期待しているという。
「ServiceNowのCustomer Service Managementには、利用者がどの時間帯に、どの端末から注文・返却されたのか確認できる機能があります。それに加えてログが取れる機能も用意されていますので、これを分析すれば、サービスの改善に役立つヒントが見つかるはずです」(佐藤氏)
また、同社は最近、様々なシステムとAPI連携できるServiceNowの特徴を生かして、MA(マーケティングオートメーション)ツールを連携させた。これによって、「建機レンタルWeb注文サービス」のサイト上における利用者の行動を分析し、サービス改善に結びつける取り組みへの準備も進めている。
ServiceNowのデジタルワークフロー機能を生かして、業務プロセスの自動化をさらに進めることも検討中だ。
さらに、「建機レンタルWeb注文サービス」以外の業務においても、デジタルワークフローの活用を進めていく方針である。
すでに動き出しているのが、建機の配送事務業務の効率化だ。建機をアクティオから建設現場に運ぶ運送会社は、全国に約1200社ある。現在は、レンタルの注文を受けると、紙の書類で各運送会社に配送を手配しているが、ServiceNowのデジタルワークフロー機能を使って、注文を受けたら自動的に配送業者を手配する仕組みにする予定である。目下、ServiceNowを基盤とする専用アプリの開発を進めており、22年5月にはリリースされる見通しだ。
井原氏は、「ServiceNowのプラットフォームとしての先進性は、非常に高く評価しています。これからもどんどん進化を続け、我々のサービス向上を支援していただきたいですね」と語った。