イタリアのラグジュアリーパフォーマンスモデルを生み出してきたマセラティから新世代のSUV「グレカーレ」が登場した。100年を超える歴史を持つマセラティがつくりあげたSUVは、数々のレースで培ってきた技術がフィードバックされたダイナミックな走りとイタリア伝統のデザイン哲学、そして最先端の技術が融合したクルマだ。ひとたびハンドルを握れば、マセラティの哲学を感じ、ライフスタイルにまで喜びを与えてくれる。新世代SUV「グレカーレ」の魅力に迫る。

マセラティの伝統を引き継ぐ
新世代SUV

1914年にイタリア・ボローニャで産声をあげたマセラティを語るのに、レースは欠かせない。創業者のマセラティ3兄弟がレースに勝てるクルマづくりをしたことがマセラティの原点となっている。フロントグリルの中央に鎮座するトライデント(三つまたの矛)のエンブレムは、レースシーンで活躍した車両が最初に掲げ、マセラティの高い性能を象徴する印となった。レースで培った技術を生かして、ラグジュアリーかつハイパフォーマンスなモデルを生み出すメーカーへとシフトしたマセラティは、こだわり抜いたイタリアンデザインとダイナミックな走りを併せ持つ名車を次々と世に送り出してきた。

そのマセラティがつくりあげた新世代のSUVがグレカーレだ。風の名前にちなんだ車名を採用するのはマセラティの伝統で、グレカーレ(Grecale)はイタリア語で「地中海で強く吹く北東風」を意味する。普段は穏やかだが、一瞬にして強く吹く地中海の風のように、その優美な姿の中に強力な潜在能力を秘める。イタリアンラグジュアリーな上質さと快適性、そして心を沸き立たせるような力強い走りは、マセラティが受け継いできた哲学を体現している。

グレカーレは、SUVのラインアップでは2016年にデビューしたレヴァンテに次ぐ登場となる。2022年3月にグローバルプレミアが行われたマセラティ最新のSUVだ。「Everyday Exceptional(毎日が格別)」をコンセプトに、「エレガンス」「パフォーマンス」「汎用性」「革新性」の4つの領域を意識して開発が行われた。

機能に裏打ちされたこだわりの造形に
マセラティの伝統をちりばめる

グレカーレを見たとき、まず目を引くのはその優美な外観だ。エクステリアはエレガンスと汎用性の高さがほどよくミックスされている。先に発売されたレヴァンテは長いボンネットフードと傾斜したルーフ後端がスポーティーさを強調しているが、グレカーレはSUVの王道を行くスクエアなシルエットでまとめられている。高い居住性を内包していることが、ルックスからひと目で分かる。

広い居住空間を確保すると凡庸なスタイルになりがちだが、そこはマセラティの腕の見せどころ。ボディーサイドは風にはためくカーテンのような、やわらかく流麗なラインと面を基調としつつ、ボンネットフードにシャープなキャラクターラインを入れて適度な緊張感を与えている。止まっていてもスピードを感じさせる躍動的なデザインだ。

そして、ひと目でマセラティと分かるアイコンが随所にちりばめられている。低い位置にレイアウトされた縦桟(たてざん)のフロントグリルにはブランドを象徴するトライデントが中央に据えられ、フロントフェンダーには伝統の3連エアベントを配置。ホイールのデザインはトライデントをモチーフにした凝りようだ。

スタイリッシュさと、高級車が持つ重厚感を両立させたグレカーレ。SUVとしてはミドルサイズなので、イタリアンラグジュアリーの特別感を漂わせながらも、街乗りを含めた様々なシーンにはまることだろう。

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