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選ばれる会社になるための最新「福利厚生」制度とは? 専門家が語る、世界的な人材不足・採用難を生き抜く秘策

選ばれる会社になるための最新「福利厚生」制度とは? 
専門家が語る、世界的な人材不足・採用難を生き抜く秘策

ベネフィット・ワン

2023/10/10

同じ種類の補助なのに手取りのアップ幅が変わってしまう理由

白石 徳生氏
白石 徳生氏
株式会社ベネフィット・ワン 代表取締役社長

「福利厚生で人手不足を解決できる」と提案しています。具体的には、どのような解決策を打つことができるのでしょうか。

白石 これまで日本では人手には困らない環境が長く続いてきました。そのため、企業もあまり真剣に待遇改善に取り組んでこなかった側面があります。しかし、これからは違います。あらゆる企業が他社より少しでもよい待遇を提示して人材を確保しなければなりません。

 福利厚生は、その手段の1つになります。ホテルやレストランなどを割安で利用できる。衣類や家電を割安で買うことができる。福利厚生を充実させ社員が割引を活用することで、社員は可処分所得を増やす、つまり手取り額をアップすることができるからです。

 例えば、日本企業の一部は福利厚生の一環として住宅手当を支給しています。10万円の家賃に対して5万円の補助を行えば、社員は10万円の部屋に5万円で住めることになります。しかし、手当として支給されている5万円は所得税の課税対象となりますから、手取り額がそのまま5万円増加したことにはなりません。

 それに対して、福利厚生を積極的に利用している企業などでは借り上げ社宅を採用しています。家賃10万円の物件を会社が借り上げ、社員に、そのうちの5万円を負担してもらうのです。どちらも双方が5万円を負担する構図は同じですが、この場合、社員の所得税には影響がなく、効果的に手取りをアップできます。もちろん国に認められている制度ですから、会社は5万円を経費として計上できます。

 賃上げが一巡したといわれる今、可処分所得を増やすため、福利厚生をどう運用するかが人事戦略の重要な要素になっています。すでに多くの企業が取り組みを開始していますから、取り組みが遅れれば人材獲得競争からの脱落を招くかもしれません。

福利厚生をサブスクサービスとして提供

福利厚生は、大企業の社員や公務員の特権というイメージもあります。

白石 確かに福利厚生というと社員寮や官舎、保養施設などのイメージが強く、大企業社員や公務員のためのものと捉えている人は多いようです。しかし、それは誤解です。中堅・中小企業でも制度を運用することはできます。

 反対に大企業からは、制度の継続が難しいという声を聞きます。というのも、大企業の多くは、雇用維持の目的もあり専門の子会社を作ったりしながら福利厚生を内製で運用してきました。人手不足が深刻になり、その内製が難しくなっているのです。

 ベネフィット・ワンは、幅広いメニューを取りそろえた総合型の福利厚生サービス「ベネフィット・ステーション」によって、企業の福利厚生をサポートしています。

ベネフィット・ステーションの概要と利用状況を教えてください。

白石 分かりやすく表現すると福利厚生のサブスクサービスです。法人会員の従業員なら「旅」「レジャー・エンタメ」「リラクゼーション・ビューティー」「生活」「グルメ」「スポーツ」「育児」「健康」「介護」「ショッピング」など、140万件以上のサービスを優待価格で利用できます。

 かつては福利厚生を運用する企業が、様々な事業者と個別に相談しながら社員向けの福利厚生メニューを整備してきたわけですが、ベネフィット・ステーションなら、そうした手間をかけることなく豊富なメニューをそろえることができます。単独の企業が取り組むよりもより大きなスケールメリットを生み出しますから、中堅・中小企業であっても、大企業並の福利厚生を実施することができます。このような点が評価され、2023年4月時点で1万6000社を超える企業に利用していただき、会員は1200万人近くまで増えています。

サービスメニューには、どのような特徴がありますか。

白石 以前は旅行の宿泊費やレストラン利用など、レジャー的なメニューが中心でしたが、「日常的な出費を抑えてこそ手取りを増やせる」と考え、今はコンビニやスーパーマーケットの利用、光熱費・通信費など毎月のランニングコスト、介護、出産、引っ越しなどのライフイベント、eラーニングをはじめスキルアップに関わるメニューの拡充に力を入れています。

 特に人気のプランとしては、Netflixと福利厚生パッケージをセットにした「Netflixプラン」があります。福利厚生サービスでNetflixと提携しているのは、今のところベネフィット・ステーションだけです。「会社の福利厚生でNetflixが視聴できるようになり、子供たちが喜んでいる」など、大きな反響を得ています。

会費をなくし「日本人総会員化」を目指す

代表的な導入企業をご紹介ください。

白石 先ほど述べた通り1万6000社を超える企業に利用していただいており、そこからピックアップするのは難しいのですが、まず課題が顕著だったお客様をご紹介します。

 小売り・サービス業は、人手不足が直撃した業種ですが、パート・アルバイトなどの非正規雇用の割合が高く、全従業員分のベネフィット・ステーションの会費を負担するとなると、相応の額になってしまいます。そこで、ベネフィット・ステーションは、パート・アルバイトの平均就労時間と、正社員比率に応じてベネフィット・ステーションを割引価格で利用できる「パート・アルバイト割」を用意しています。このサービスを利用してホテルチェーンの東横イン様などがベネフィット・ステーションの法人会員となっています。

給料から料金が自動で引き落とされる仕組みもあるそうですね。

白石 「給トク払い」ですね。給トク払いは、コンビニでの買い物や電気代、ガソリン代など、日々かかる生活費を給与から直接決済することで、割引が適用されるサービスです。ITシステム開発の富士ソフト様、製紙の大王製紙様、長野県を中心にスーパーセンター・ホームセンター、ドラッグストアを展開する綿半ホームエイド様、地方銀行の大分銀行様などに利用していただいています。

 富士ソフト様のご担当者様からは「社員の価値観が多様化する中、ベネフィット・ステーションは、個人のニーズに寄り添ってくれるサービスです。給トク払いは、一度登録すれば継続的に割引きなどのメリットを受け続けることができ、社員サービスの向上につながると判断して導入しました。既に福利厚生ガソリンカードといった画期的なサービスが提供されていますが、さらに給トク払いの対象メニューが増えることを期待しています」とコメントをいただいています。

今後の展望をお聞かせください。

白石 現在のベネフィット・ステーションは会費をいただいていますが、収益源を会費から給トク払いの決済手数料へとシフトし、将来的に会費ゼロを目指します。会費がゼロになれば、導入のハードルはさらに下がり、より多くの企業に利用していただけるはず。私たちが目指すのは「日本人総会員化」です。それが実現すれば、さらに大きなスケールメリットをお客様に提供できるようなります。今後のベネフィット・ステーションにぜひ期待ください。

※ 給与天引き決済サービス「給トク払い」の利用には、企業の事前の申し込みや労使間の合意が必要となります
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