Empowerment Report

エンパワーメントレポート

地元での法人営業を経て、東京本社へ挑戦 自治体で得た視点を地域共創に生かす

明治安田生命保険
地域共創戦略部 地域共創戦略企画グループ 主任スタッフ

寺田 結泉さん

2026.09.25 掲載

職員一人ひとりの主体的なキャリア形成を後押しするとともに、自治体や地域企業と連携して地域課題の解決に取り組む明治安田。総合職(地域型)として入社した寺田結泉さんは、中部エリアでの法人営業、名古屋市役所への出向を経て、キャリア・チャレンジ制度を利用し、東京本社の地域共創戦略部へと活躍の場を広げた。企業と行政、双方の立場で得た経験を現在の仕事にどう生かしているのか、寺田さんに話を聞いた。

法人営業で相手に届く伝え方を培う

 地元の愛知県で地域に関わる仕事がしたい。そうした思いから寺田さんは2019年、総合職(地域型)の法人営業コース「career W」を選択して入社した。「会社説明会で、法人営業は一人で成果を追うのではなく、チームで目標の達成を目指す仕事だと知りました。周囲と力を合わせる働き方に魅力を感じましたし、入社5年目以降は営業に限らず幅広いキャリアを選択できることも決め手でした」

 研修後は中部公法人部 法人営業第二部に配属され、愛知県や三重県を中心に官公庁向け団体保険の営業と制度運営を担当。毎年の更新時には制度内容や加入状況を確認し、次年度に向けた改善策を提案した。

 繁忙期には、全国各地の拠点へ更新手続きの応援に駆けつけることも。地域が変われば、同じ内容を伝えても受け止め方は異なる。「様々な地域で加入者と向き合う中で、相手が何を大切にし、どのような言葉なら届くのかを考える姿勢が身に付きました」と振り返る。

企業と行政の双方で活躍しキャリアを広げてきた寺田さん

市役所への出向で企業と行政の違いを知る

 公法人営業の経験を重ね、一通りの業務を担えるようになった寺田さんは「これまでとは異なる業務にも挑戦したい」と考えるようになった。別部門への異動希望も出していた中、上司から示されたのが当時、社内では前例のなかった名古屋市役所への出向だった。「一人で未知の環境に身を置くことへの不安はありましたが、それ以上に『どんな世界が見られるのだろう』という楽しみのほうが大きかったです」

 24年4月、2年間の任期で名古屋市役所 総務局 総合調整部 総合調整課へ出向。寺田さんは、名古屋市と民間企業等との包括連携協定の締結に向けて、市の各部署と企業等との間に立ち、連携内容の整理や調整を担った。名古屋市では、「名古屋市総合計画2028」に基づき、15項目ほどの幅広い分野で連携内容を整える必要があり、一つの協定を形にするまでには、庁内外における多くの関係者との調整を要する。

 寺田さんが新天地で実感したのは、企業と行政の考え方や仕事の進め方の違いだった。企業側には、自社の強みを生かした提案を実現したいという思いがある。一方、行政側では「市民への説明責任」を負っているため、公平性を保ちながら、あらゆる観点から物事を判断していく必要があり、より丁寧な対応が求められる。

 そこで生きたのが、法人営業で培った相手の意図や言葉の背景をくみ取る力だ。企業の狙いと行政が重視する点の双方を捉え、「着地点」を探りながら調整を重ねた。「企業と行政の立場は異なります。だからこそ、双方の考えを理解し、二者をつなぐ『通訳者』のような役割が必要なのだと実感しました」

キャリア・チャレンジ制度で東京本社へ異動

 名古屋市役所で得た経験を、明治安田の地域共創の取り組みに生かしたい。そう考えた寺田さんは、希望する部署・職務へ自ら応募するキャリア・チャレンジ制度を利用。書類選考や面接を経て、26年4月に東京本社の地域共創戦略部 地域共創戦略企画グループへの異動が実現した。

 総合職(地域型)として入社した寺田さんにとって、東京勤務は大きな決断だった。しかし、出向期間を終えて元の所属に戻れば、次に東京勤務に挑戦する機会がいつ訪れるかは分からない。だからこそ、「挑戦するなら20代の今と考えました」と話す。

「こどもシゴト博®」を通じて地域共創を推進

 現在、地域共創戦略部で寺田さんが担当している仕事の一つが「こどもシゴト博®」だ。明治安田が自治体や地域企業と協働し、各地域の課題解決に取り組む「地域共創withホームタウン」の主要施策の一つで、子どもたちが地元企業の仕事を体験するイベントだ。「体験機会の格差」や「若者の地域外流出」といった課題の解消を目指すとともに、地元企業にとっても自社の魅力を次世代へ伝える機会となっている。

「こどもシゴト博®」の運営に携わるスタッフ(写真上)と「こどもシゴト博®」の様子(写真下)

 寺田さんは、「こどもシゴト博®」を開催する支社等からの申請受付や準備支援、次年度の企画立案など、全社的な運営を取りまとめる。「支社等から自治体とのやり取りについて相談を受けた際には、自治体が抱える課題や依頼の背景にある意図まで考えるようにしています。協議をスムーズに進めるための助言ができるのは、市役所で行政の内側を知った経験があるからだと思います」

 仕事を進める上で心掛けているのは、初開催となる地域にはできる限り足を運び、現場を自分の目で確かめること。「報告だけでは、子どもたちの表情や改善すべき点までは分かりません。会場で子どもたちの笑顔を見ると、地域に貢献する仕事のやりがいを実感します」

※「こどもシゴト博®」は、CHEERS株式会社の登録商標です

多様な経験を組織の力につなげる

 地域共創戦略企画グループのマネジャーを務める秋山貴弘さんは、寺田さんの経験を高く評価する。「地域共創を進める上で、自治体との連携は欠かせません。公法人営業に加え、自治体の中で実際に働いた寺田は、外からは見えにくい行政の考え方や進め方を知っています。明治安田以外の組織を経験した職員は多くないからこそ、そうした経験には大きな価値があります」

地域共創戦略企画グループマネジャーの秋山さんは、社外で経験を積んだ寺田さんを高く評価する

 社内の視点だけにとらわれず、社会から明治安田がどう見えているのかを捉えるためにも、異なる経験を持つ職員の意見発信は重要だという。地域の人々に受け入れられ、明治安田に親しみを持つ「ファン」を増やしていく上でも、寺田さんのように外から会社を見た経験を持つ職員の存在を重視している。

 寺田さん自身も、市役所で働いた経験を通じて、地域における明治安田の役割を考えるようになった。寺田さんは「『こどもシゴト博®』の開催などを通して、明治安田は地域課題の解決に一緒に向き合っている会社だと、たくさんの方に感じてもらいたいです。将来は、コーポレートブランドに関わる仕事にも携わってみたいですね」と述べる。

 地元での法人営業を出発点に、自治体で公民連携に携わり、現在は東京本社で地域共創に取り組む寺田さん。それぞれの環境で得た経験を次の仕事へつなぎながら、自ら新たな選択肢を切り開いている。

PROFILE

寺田 結泉(てらだ・ゆい)
2019年4月、明治安田生命保険相互会社に総合職(地域型)として入社。中部公法人部法人営業第二部で官公庁向け団体保険の営業・制度運営を担当。24年4月から2年間、名古屋市役所へ出向し、総務局 総合調整課で公民連携の推進に携わる。26年4月、キャリア・チャレンジ制度を利用して東京本社の地域共創戦略部 地域共創戦略企画グループへ異動。主任スタッフとして「こどもシゴト博®」などの企画・運営を担当する。

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