Empowerment Report

エンパワーメントレポート

生き生き働ける会社にしたい
自らの成長経験、次世代につなぐ

レゾナック
エレクトロニクス事業本部 開発センター 高機能フィルム開発部 グループリーダー

伊藤 由佳さん

2024.10.11 掲載

レゾナックは、「化学の力で社会を変える」をパーパスに掲げ、顧客や様々なステークホルダーとの共創から社会課題に対するソリューションを創出する「共創型化学会社」を目指している。そのためには、一人ひとりが活躍できるための環境を整え、様々なアイデアを取り入れて集合知に変えていくこと、つまりはダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン(DE&I)が重要だ。そこにはもちろん、女性従業員の活躍推進も含まれている。

 レゾナックでは、管理職に占める女性の割合を2025年末までに国内グループ連結で7%、グローバル連結で13%への向上させることをKPI(重要業績評価指標)として設定している。そんなレゾナックの女性活躍推進を体現する存在が、高機能フィルム開発部のグループリーダーである伊藤由佳さんだ。

新規用途開発の経験重ね管理職に

 伊藤さんが現在取り組むのは導電フィルム新規事業開発だ。技術者として11年に入社後、パソコンやスマートフォンのディスプレーや、太陽電池に使われる導電フィルムの開発に配属された。当時のディスプレー事業は安定していたが、市場は必ず成熟する。常に新しい市場に向けた、新たな用途の開発が不可欠だ。18年には新規開発のニーズを探る業務も担当。製品開発の知識と経験を基盤に、新規需要の開拓に重きを置くようになる。

新しいことに取り組むことは、大変だけどワクワクする

 もちろん、新しい需要はそう簡単には生まれない。常に様々な用途を考え、資料にまとめて新たな顧客に提案を続けた。学生時代から「考えるよりも行動する方が速いような学生」だったという伊藤さん。「新しいことに取り組むことは、大変だけどワクワクする」(伊藤さん)という性格が自らを助けた。顧客はレゾナックの製品に何を期待するのか。何が提供できるのか。悩み抜いた日々は、その後の大きな財産になる。

 そうした不断の努力が実を結び、23年にはディスプレー市場・新市場に向けた開発のグループリーダーに昇進する。技術開発、ニーズ探索と積み上げてきた職能に、ここで人材育成への強い意欲が加わる。顔見知りの顧客からは伊藤さんに直接お呼びがかかることもある。しかし、そこで自分が出ていってしまったら、若手が成長しない、自分の後任も育たない。あえて交渉は若手に委ね、部下をサポートすることに徹した。

チームプレーを重視

 そこで重視したのがチームプレーだ。伊藤さん自身がそうであったように、スキルアップは成長するためには非常に重要だ。しかし、目の前の課題を解決するには、チームで共創、それぞれの得意分野で力を発揮することも重要だ。そうすれば、10人の組織で、15人、20人分の力を生み出せる。伊藤さんは、これまでも上司や違う部署の社員を巻き込んで仕事をしてきた。そして、その経験は必ず、自分の視野を広げ、スキルアップさせてくれた。何より、個人プレーの何倍もやりがいや達成感を感じさせてくれる。今は人工知能(AI)や解析ツールもある。そうしたツールをうまく活用すれば、仕事の効率化につながり、自らのスキルをさらに広げてくれることになる。

新規事業、自ら立ち上げたい

 新規事業開発は新しいビジネスをつくり上げるという醍醐味がある半面、費やす時間と労力は既存事業の比ではない。かつては「先見の明」を持った人の発想が新たな事業を生み出すこともあった。しかし現在は、モノがあふれ、次に何が来るかわからないような時代。「先見の明」を持つのは難しい。新規事業開発には、生産者主導の「プロダクト・アウト」と消費者本位の「マーケット・イン」の両立が不可欠だ。いかに、一つでも多くの「新規事業の種」を仕込んでおくか。

 とはいえ、人材はじめ経営資源は無尽蔵ではない。「プロダクト・アウト」と「マーケット・イン」の両立のために、社内のみならず外部機関もうまく活用し、できるだけ多くの「種」を仕込む必要がある。

 マネージャーの立場としては、戦略立案も重要だ。伊藤さんは現在、MOT(技術経営修士号)取得に向けて、週末には大学にも通っている。新市場向けの新製品開発は、すぐにはセールスに結びつかないことが多く「なぜ売れないのか、他社はどう取り組んでいるのか、1年ほど悩んでいた時期があった」(伊藤さん)。そんな時、外部とのミーティングで、MOT取得に取り組んでいた顧客の話を聞いたことがきっかけだ。

目標達成、数字にこだわる

 大学時代の専攻は化学工学。経営学は門外漢だ。「そもそもキャッシュフローって何?」から始まった。MOTに通う以前は、利益への意識が乏しかった。レゾナックは、売上高1兆円とEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)20%の両立を目標にする。その目標の達成に取り組み、数字にこだわる姿勢を部下たちにいかに浸透させていくかが、管理職としての課題でもある。

 MOT1年目はレポートも多く、週末の通学だけでなく、睡眠時間を削られることもあった。それでも、MOTに取り組んでよかったと感じている。「技術をお金に換えるっていうところがずっと疎かったなと勉強して初めて思った」(伊藤さん)

 将来的には「新規事業を自分で立ち上げられるようになりたい」という。その先は、立ち上げた事業を軌道に乗せ、それを成熟市場にまで発展させられるよう、支援していくことが目標だ。

多様な人材が活躍できる環境を

 現在、レゾナックが注力しているのは、女性を含め、多様な人材が活躍できる環境の整備だ。管理職に昇進する年齢層は、男女にかかわらず、家庭での優先順位も高くなる時期と重なることが多い。仕事と家庭をいかに両立できるようにするか。それはレゾナックに限らず、日本の多くの企業が抱える課題でもある。

今後もレゾナックに貢献していきたい

 そのためには、与えられた仕事をただこなすのではなく、従業員一人ひとりが自らの果たすべき役割を認識するとともに、枠を超えて自律的につながり、共創できる人材となることが必要だ。そうした人材を育てていくことが、管理職としての伊藤さんの課題だ。

 「今後もレゾナックに貢献していきたい」(伊藤さん)。そのためにも、若い世代の育成が必要。「長い目で見たときに、これからのレゾナックで働く次の世代の人たちが、楽しく生き生きと働ける会社づくりにうまく貢献できたらいいなと思う」(伊藤さん)。一人ひとりが活躍できるための環境を整え、様々なアイデアを取り入れて集合知に変えていく伊藤さんの取り組みは、レゾナックのDE&Iそのものだ。

PROFILE

伊藤 由佳(いとう・ゆか)
2011年大学を卒業後、日立化成工業(現レゾナック)入社。ACF(異方導電フィルム・異方性導電膜)の開発を担当。18年に新規用途向けのACFのニーズ探索を担当。20年に新規用途向けACF開発、拡販活動。23年ディスプレー市場・新市場案件のグループリーダーに。

●レゾナックについての詳細はこちら
https://www.resonac.com/jp

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https://www.resonac.com/recruit/jp/

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