Empowerment Report

エンパワーメントレポート

スキル磨き、ITの力でより良い社会を実現する

東京海上日動火災保険 IT企画部企画グループ副主任

上屋 佳子さん

2022.02.16 掲載

事故やけがなど「いざ」という時に備え、安心を提供する損害保険。東京海上日動火災保険はデジタルを活用し、人や社会の変化に先駆けて付加価値の高いソリューションの提供に向けた挑戦を続けている。同社のIT企画部に勤務する上屋佳子さんはITスペックコースで入社し、現在もIT(情報技術)スキルを磨きながら専門性を高めている。そんな上屋さんは「ITの力で社会に新たな価値を提供したい」と意気込む。

AI開発、コンペ勝ち抜く

開発したシステムをユーザーに評価してもらったときにやりがいを感じる

 東京海上日動ビルの17階にあるIT企画部で、上屋さんは全社的なIT戦略の企画・立案やデータ戦略の推進に携わっている。保険業界でもデジタルトランスフォーメーション(DX)の波が押し寄せており、社内外のデータ活用の推進は経営上の重要な課題だ。そうした意味で上屋さんの所属するIT企画部の担う役割は大きい。

 上屋さんが現部署に配属されてもうすぐ1年がたつ。「IT企画部での業務は規模が大きく関係者も多いため、配属当初はそれまでの業務との違いに戸惑い、悩むこともあった」という。だが風通しの良い職場で、分からないことや困ったことがあればベテラン・若手関係なく気軽に何でも相談できた。「周りの人に恵まれてここまで成長できた」と語る。

 入社は2018年。大学の工学部でシステム創成学を専攻していた上屋さんは卒業後もITに関わる仕事を志し、専門性を生かしてキャリアを形成するITスペックコースで東京海上日動火災保険に入社した。

 8カ月にわたる社内研修をへて同年12月にグループ会社である東京海上日動システムズに出向。デジタルを活用した事故対応サービスに関わるシステム開発を担当する損害デジタルチームでまず任されたのがAI(人工知能)の開発だ。

 東京海上日動システムズと東京海上ホールディングスのデータサイエンティストでチームを組み、日々議論を交わしながら試行錯誤を繰り返した。その努力が実り、外部ベンダーも含むコンペでは「最も精度の高いAIを開発した」と評価され、グループで初めて内製によるAIの導入が決定。現在は順次社内で本格導入されており、特許も出願中だ。「AIの内製開発という、これまで不可能と思われていたことを実現でき、大きな自信になった」と上屋さんは振り返る。

 その後も顧客がウェブ上で保険金請求に必要な手続きができる「スマート保険請求navi」や、事故対応の担当者がチャットでやり取りできる仕組みの開発などを担当。こうした経験を通じ「人や社会の変化に合わせて自ら変化し、形を変えてお客様に寄り添い続ける。その使命を果たすためにITは不可欠だと気付かされた」という。

学生時代の経験、仕事で生きる

野球部のマネジャーで主体的に動く力と周囲を巻き込む力が身に付いた

 大学時代は体育会野球部のマネジャーを務めていた上屋さん。「あの時の経験は今の仕事でも生きている」という。

 マネジャーの仕事は庶務や各所との調整、広報など多岐にわたり、決まりきった仕事は少ない。自ら課題を見つけ、解決策を考える。1人で解決できなければ周囲に相談し、時にはOB・OGの協力を仰ぐこともあった。「会社も同じで、自ら考えて発信し、行動することが求められる。一人ひとりが役割をきちんと果たしながら他のメンバーと力を合わせることができれば、どんな困難も乗り越えられる。」とチームワークの重要性を強調する。

 就職先を東京海上日動火災保険に決めた理由は「人」。「OB・OG訪問をする中で、面識のない社員の方でも私の話を親身になって聞いてくれる。そんな真摯(しんし)な姿勢にひかれた」という。

 現在は立場が変わり、若手社員として学生のインターンシップに携わることもある。「事務局のメンバーはもちろん、ほかの社員も協力的で必ず時間を割いてくれる。人を大切にする東京海上のDNAは代々受け継がれてきたものだと実感している」。

 出産後も育児をしながら生き生きと働く先輩女性社員の姿にも憧れを抱いた。「学生の頃は本当に仕事と家庭を両立できるのか不安だったが、ロールモデルとなる社員が何人もいたこともあり、私もこの会社で働きたいと思った」と話す。

新たな挑戦、後押しする文化

10年先を見据え、今何をすべきか考えられる人でありたい

 東京海上日動火災保険で働いて実感したのは、新たな挑戦をどんどん後押ししてくれる企業風土。"Fail forward, fail fast"(未来に向かって失敗する、早く失敗する)という考えの下、まずはチャレンジしてみる文化が根付いている。「社員一人ひとりが社会のため、人のためを思い、より良い未来の実現に向けて果敢にチャレンジしている」と上屋さんは分析する。

 東京海上グループは、DXを担うデータサイエンティストの育成を目的とした独自プログラムである「Data Science Hill Climb(データサイエンスヒルクライム)」を開講している。上屋さんもさらにAI開発スキルを磨きたいという思いから入社3年目のときに受講。多忙な日々を送りながら高度なデータ分析力を身に付け、業務に生かしている。

 最後に今後のキャリアを問われると「これからもITの道を歩んでいく」と力を込める。「例えば災害予測による被害の低減が可能な社会や自動車事故のない社会の実現など、保険とITの融合は世界を変える力がある。データサイエンティストとしてのスキルも生かしながら、10年先を見据えた大きな視点で考え挑戦し続けることで、より良い社会の実現に貢献していきたい」と抱負を語った。

PROFILE

上屋 佳子(かみや・かこ)
2018年東京海上日動火災保険にITスペックコースで入社。東京海上日動システムズ出向をへて21年4月東京海上日動火災保険IT企画部企画グループ副主任。現在に至る。

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