AI・デジタルツイン・データ基盤Forum
アイレット
アジャイル事業部 データ分析基盤セクション
データ分析基盤Cグループ グループリーダー
山﨑 英和 氏
アイレットは、クラウドの導入・設計から、構築・運用保守、システム開発、UI/UXデザイン、セキュリティまでをトータルでサポートし、「cloudpack」をはじめとするソリューションサービスを提供する。同社は生成AIとAWSの各種サービスを組み合わせたDXソリューションも得意とするところ。今回はヘルプデスク業務向けDXソリューションを中心に、概要や特長が紹介された。
アイレット
山﨑 英和 氏
AWSのマネージドサービスをフル活用したサーバーレスアーキテクチャでの開発を得意とするアイレット。AWSのAPNプレミアパートナー(現:AWS プレミアティアサービスパートナー)で日本の企業として初めて認定された一社だ。
近年はAWSを中心に長年蓄積した技術とノウハウを生かし、生成AI開発にも注力している。同社の山﨑英和氏は「お客様がAWS上に保有する大量の既存データを、お客様のAWS環境に閉じたかたちで生成AIと連携させます。これにより、セキュリティを担保したうえで、AIチャットなどで業務を効率化できます。また、コールセンターや社内ナレッジ収集などの機能を様々なAWSマネージドサービスで実現し、生成AIとの連携で高度化します」と語る。
同社のDXソリューションの代表が、生成AIとクラウドベースのコンタクトセンター「Amazon Connect」を連携させた基盤だ。
一般的に企業はコール業務において、次の4つの課題を抱えている。1つ目はクレーム対応だ。職員(オペレーター)が対応に疲弊し離職してしまうケースは少なくない。2つ目は応答時間の削減である。対応待ちの時間が増えるほど、機会損失のリスクも増える。
3つ目の課題は対応品質である。品質を高めるためには教育などが必要であり、人員配置に手間がかかる。4つ目は業務の効率化だ。オペレーターは顧客の対応が終わった後、履歴の保存や上長への報告などを行わなければならず、その効率化が問われる。
「これら4つの課題を生成AIとAmazon Connectの連携で解決します」(山﨑氏)
同ソリューションでは、通話内容の文字起こしや要約、会話内容にあわせた回答案の生成、感情分析など、電話対応に必要なサポート機能を生成AIサービス「Amazon Bedrock」(以下、Bedrock)で実現する。前述の課題対策に使用する機能は文字起こしとアシスト、要約と感情分析だ。
これらの機能がコール業務のなかでどのように使われるのか、具体的な流れを見ていこう。顧客から着信がありオペレーターが電話を取ると、システムが起動し、その管理画面を見ながらオペレーターが対応する。
「対応の最中、会話内容の文字起こしがリアルタイムで実行され、管理画面に表示されます。並行して、オペレーターをアシストする機能として、会話内容にあわせた回答案をBedrockが生成して提示します」(山﨑氏)
例えば、顧客から自社サービスの詳細を聞かれたら、Bedrockが該当する内容を管理画面に提示するので、オペレーターはそれを見ながら対応できる。
そして、対応が終わると、クローズ処理が実行される。
コール対応が終わるとクローズする。間もなくコールの内容や提案内容の書き起こしとともにCall Summary(要約)が作られる。この要約にBedrockが活用されている
「Bedrockによって、会話内容の要約が間を置かずに作成されます。さらに感情分析も行われ、怒っているのかなど顧客の状態がグラフや文字色などで管理画面上に表されます」と山﨑氏は話す。
これらの管理画面は上長側でも同時に見られるので、状況に応じてオペレーターを適宜サポートできる。