自然界が生み出した
不思議な岩や洞窟に魅せられて
鹿児島からプロペラ機に乗り換え、約1時間。徳之島の空港に降り立つと、南の島独特の空気が身体を包んだ。年間の平均気温が21.9℃と温暖なこの島を訪れるのは、今回で2回目。島の南端から北端までの距離が約26kmで、自動車なら約1時間で移動できるコンパクトな島だが、手付かずの自然が随所に残り、バリエーションに富んだ風景に出会うことができるのが何よりの魅力だ。今回は島の西側、モンベルフレンドエリアである天城町と伊仙町を中心に旅を進めたいと思う。
徳之島は、地質時代の花崗岩が隆起した層をベースに、石灰岩と礫や砂からなる琉球層群が堆積して構成されており、西側の海岸線では、ドラマティックな景観が次々と目の前に登場する。天城町の北端、ムシロ瀬は、白い花崗岩の割れ目がムシロを敷き詰めたように見える奄美十景の一つ。この界隈には大島紬の染色に使われる車輪梅が広がっており、島内でもこの辺りでしか見ることのできない景色に、夢中でシャッターを切り続けた。
PHOTOGRAPH BY YOSUKE KASHIWAKURA
むき出しの石灰岩が切り立った海食崖を形成するさまを眺めながら天城町を南下していくと、「犬の門蓋(いんのじょうふた)」が見えてきた。隆起サンゴ礁の長年にわたる浸食で生まれた断崖や洞窟、ビーチロックなど、変化に富んだ奇景が面白く、岩に打ち寄せる波しぶきもものともせず、撮影に熱が入る。こんな時にモンベルの「パックラップ レインジャケット」は心強いパートナーだ。
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雨からも水しぶきからも機材を守る
パックラップ レインジャケット
スポーツの町としても知られる天城町は、「トライアスロンIN徳之島大会」の開催地でもあり、多くの大学や実業団の陸上選手がトレーニングに訪れる町でもある。その東側には町を見下ろすように天城岳がそびえており、世界自然遺産に登録された亜熱帯の森の魅力を体験できるように、天城岳松原登山道が環境省と天城町によって連携整備された。この登山道を山頂に向かいながら、この美しい自然を次の世代につなぐためには我々は何をしたらいいのだろうかという考えが頭をよぎった。
今回の旅で活躍したのが、モンベルの「パックラップ レインジャケット」だ。年間降雨量の多い徳之島では、雨に降られる可能性を考えた装備が必要だ。以前、屋久島での撮影の際に、森の中で雨に降られ、バックパックにカバーをかけていたにも関わらず雨水が沁み込んで、撮影機材を故障させてしまった苦い経験がある。パックを背負った上から着用できるこのレインジャケットには大いに期待を寄せていた。実際に着てみると、背面に備えたマチを開くことでシルエットが変化し、パックも身体もしっかりとカバーしてくれる。もちろんパックを背負っていない時はマチを閉じてベルクロで留め、すっきりとしたシルエットで着用することも可能だ。
松原登山道の三つの滝のうちの一つ「マチャラの滝」は落差10メートルを超え、近づくと細かい霧のような水しぶきが降りかかってくる。パックラップ レインジャケットはモンベルが独自に開発した防水透湿性素材ドライテック®を採用しており心強い。ジッパーや袖口にも浸水をシャットアウトする工夫もありがたい。アウトドアライフを知り尽くしたモンベルならではのこだわりが随所に感じられた。
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ネイチャーフォトグラファーとして北極圏からボルネオのジャングルまで世界の秘境を旅していると、機材を守りたい相手は雨だけではない。滝や海岸での水しぶきや潮風、砂埃や泥も、思わぬ隙間から侵入し、カメラやレンズ、バッテリーなどを傷めることがあるのだ。防水、透湿性に優れ、軽くてゴワつかず動きやすい「パックラップ レインジャケット」があれば、機材が心配でこれまでは踏み出せなかった“あと一歩”、被写体に迫ることができそうだ。
ちなみに今回カメラやレンズを収納したのはモンベルの「フォトウォーカーパック 30」。上部にカメラの収納スペースがありサイドからも取り出すことができるなどの細やかな設計が嬉しい。体に常にフィットして動きに追随するので背負い心地も快適だった。
人と牛がともに暮らし、
育んできた徳之島独自の文化
PHOTOGRAPH BY YOSUKE KASHIWAKURA
徳之島の西南の伊仙町は、闘牛の町だ。全天候型のドームになっている「徳之島なくさみ館」では稽古中の様子や練習試合を見ることができた。700kgクラスの小型牛から1トンを越える大型牛までが繰り広げる闘牛は、スペインのそれとは違い、牛同士を戦わせ、いずれの牛が逃げ出すか、戦う意欲をなくした時点で勝敗が決まる。話を聞いてみると牛それぞれに得意技があり、その潜在能力を引き出すのも飼い主の腕なのだという。相撲の組み手のように角と角を合わせ、頭で押し合う牛を勢子(せこ)が追い立て、島内から集まる老若男女が声援を送るさまに、気がつけば自分も気持ちが熱くなっていた。
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喜念浜では闘牛を散歩させている少年に出会った。筋肉隆々の黒牛は近くで見ると思わずたじろぐほどの存在感なのだが、少年にとってはいつもの日課なのだろう。闘牛が今も人々の生活の中心にあり、子供や若い世代も当たり前のようにその文化の一端を担っていることは、今回の旅で最も印象に残ったことの一つかもしれない。
PHOTOGRAPH BY YOSUKE KASHIWAKURA
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伊仙町のミヤトバルは、洞窟が連なり、あたかも原始時代にタイムスリップしたかのような気分になる場所だ。実際に約2万年前の旧石器時代の洞窟も発見されているそうで、その奇妙な景観は、桐野夏生さん原作の映画『東京島』のロケ地にもなったという。もともとは塩をつくる場として知られ、自然石の潮だまりを削りならした広大な潮の干場が人工的につくられ、洞窟内には濃い塩水を溜める鍋底形の潮だまりがいくつもある。
PHOTOGRAPH BY YOSUKE KASHIWAKURA
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星空を撮影したくて、夜に再び、ミヤトバルを訪れた。満天に煌く星が潮だまりにも映り、その美しさは言葉では表しきれないほどだ。
誰もが温かく迎えてくれた、徳之島。この島には人と人とのつながりを大切にし、結束し協力し合うという「結(ゆい)の精神」が脈々と受け継がれており、そのつながりのもとで安心して子育てができることから、出生率も高く、地元に残って働く若者も多いという。星空の下、この島で出会った人と風景を回想するうちに、徳之島の夜は更けていった。
次はどこで、どんな景色を撮影しようか。
PHOTOGRAPH BY YOSUKE KASHIWAKURA
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(樹齢300年ガジュマルは個人の邸宅内にあるため、敷地内への立ち入りはご遠慮ください。)

モンベル
パックラップ レインジャケット
フォトグラファーの柏倉陽介氏が愛用中の、デイパックを背負った上から着用できるレインジャケット。背面に備えたマチを開くことで20L程度のパックまで対応。マチは閉じてベルクロで留めておけるので、パックを背負わないときはすっきりとしたシルエットで着用できる。軽量でしなやかな独自の防水透湿性素材ドライテック®を使用し着心地もよく、コンパクトに収納できるため携行にも便利だ。
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柏倉 陽介
(かしわくら ようすけ)
1978年、山形県生まれ。主な撮影分野は自然風景、人物、野生動物、環境保護など多岐にわたる。ナショナル ジオグラフィック国際フォトコンテストやレンズカルチャーアースアワード、ワイルドライフフォトグラファーオブザイヤーほか数多くの国際写真コンテストに入賞。作品は国連気候変動枠組条約締約国会議やロンドン自然史博物館、米国立スミソニアン自然史博物館などに展示されている。
柏倉陽介公式サイト
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