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顧客と二人三脚でモバイルの進化を目指す レッツノートのサポートサービス

2011年度「日経パソコン パソコン満足度ランキング」でノート部門総合1位に輝くなど、ユーザーの厚い支持を得ているパナソニックの「レッツノート」シリーズ。その高い満足度を支える大きな要因の1つが、充実したサポートサービスだ。このサポートサービスはどのような考え方によって構築され、そして今後はさらにどのように進化していくのか? 同社サポート部門の担当者3人に、日経BP社パソコン局プロデューサーの根本勝氏が訊いた。
サポートで顧客満足度を高め、レッツノートのファンを増やす

パナソニック株式会社
ITプロダクツビジネスユニット
サービス・サポートグループ
グループマネージャー
根本 ノートパソコンは毎日使うものだけに、サポートが非常に重要になってきます。まずは改めて貴社のサポートサービスの取り組みについて、特長を教えていただけますか?
川森 基本的には、日経パソコンのサポート満足度ランキングなども参考にしつつ、"お客様の意見・評価を重要視し、それを分析して実際の活動に反映させることを徹底している"点が特長です。
当社がサポートサービスの強化に本腰を入れ始めたのは2007年頃からです。正直、それまではお客様の意見というより、自分たちが必要と考えるサポートを提供していました。ところが2006年度の日経パソコンのサポート満足度ランキングで順位が落ち込んでしまったことから、お客様の意見の大切さを再認識しました。なぜそんなことになったのか徹底的に分析し、修理・電話・Webの全ての項目で改善に努めた結果、翌年から2位に急浮上できました。以来、5年連続で2位をキープ。2011年度も順位は2位と変わりませんでしたが、満足度指数は0.26ポイントアップし、前年より高い評価を頂戴しています。
根本 そもそも貴社がサポートサービスに力を入れているのはどんな理由からでしょう?
川渕 やはりサポートを通じてお客様に満足を感じていただくことで、レッツノートのファンになってもらう、という気持ちを持って取り組んでいます。また、パソコンのサポートがしっかりしていないと、パソコン以外の製品についても「パナソニックはサポートが悪いから買わない」となりかねないと思います。"ワン・パナソニック"を考える上でもパソコンのサポートは大切です。
根本 ここ最近、レッツノートユーザーのサポートに対するニーズに何か変化はありますか?
川渕 レッツノートは企業で使われることが多いため、従来は中上級者のユーザーが多かったのですが、最近は初心者のユーザーも増えています。そのため基本的な、初期設定のあたりからサポートしてほしいというニーズがここ3年ぐらいで増えました。そのため初心者に向けたサポートは特に強化しています。
根本 サポートが手厚いことは、結果的に製品を長持ちさせて使うことにつながりますか?
川渕 そもそも最近はPCリプレイスのサイクルが長くなっていて、同じパソコンを5、6年使うことも珍しくありません。こうした中、我々としてはお客様に"最後まで気持よく使っていただく"ことが大事だと考えており、そのために購入後、パソコン内部の清掃や外装・キーボードなどの交換を行う「リフレッシュサービス」も設けています(有償)。これにより故障を未然に防ぎ、製品を長持ちさせることにもなっていると思います。
竹政 ユーザーが同じパソコンを長く使うと、新製品に買い替えなくなりメーカーとしては困るのではないか?と思われるかもしれませんが、このリフレッシュサービスの導入にあたっても社内からの反対は一切ありませんでした。長く愛着を持って使っていただくことが重要だと考えます。
有料の「訪問サポート」に新メニューを追加、
さらに"自社製ハードを超えたサポート"を電話でも開始

パナソニック株式会社
ITプロダクツビジネスユニット
サービス・サポートグループ
お客様相談室 お客様相談室長
根本 では続いて、サポートサービスの具体的な取り組みについて伺います。まず個人向けサポートについて、貴社は有料の「訪問サポート」を提供していますが、それが生まれた背景と、新しくなったポイントを教えてください。
川森 有料訪問サポートは、2010年12月から提供を開始したものです。パナソニックではもともと無料サポートを重視し、パソコン本体に関わる電話サポートを保証期間外でも無料で行ってきました。その一方で、家庭でのパソコンの普及やネット接続方法の多様化に伴い、自社製のハードを超えて買い入れアプリケーションや周辺環境についてのサポートに対するご要望が高まっていました。当社としてもそこを強化しなくてはならないということで、まず有料での訪問サポートを始めたのです。
電話サポートではお客様の環境を見れないため、どうしても話が食い違う部分が出てきますし、時間もかかります。とりわけ初心者の方にとっては、それがとても苦痛なんですね。多少お金がかかっても自宅まで来てサポートしてほしいというニーズは確実にあり、ならば有料は決して悪いことではないと考えました。
特に無線LANの接続をはじめとするインターネット接続については、お客様からの質問が非常に増加しており、かつ解決に時間がかかります。そこでまずは「初期設定&ネット接続」「初期設定&無線接続」「ネット接続」「無線接続」「障害診断」の5品目のメニューからサービスをスタートしました。
根本 先ほどもお話があったとおり、かなり初心者を重視したメニューですね。
川森 そうですね。ただ、これだけではメニューが限定されていることもあり、需要がさほど伸びませんでした。そこで2012年2月からは、新たに「パソコンレッスンパック」「プリンタ設定パック」「ウイルス対策パック」「データ移行パック」「データバックアップパック」「リカバリーパック」の6つを追加し、より幅広いお客様のニーズに対応できるようにしました。価格もご利用いただけやすいように考慮しました。5月からは、この有料訪問サポートのチラシをパソコンに同梱するようにしています。初心者のお客様に、購入の段階から積極的に活用していただきたいですね。
根本 なるほど。ほかに個人向けサポートで新しい取り組みはありますか?
川森 はい。有料訪問サポートに加えて、電話でも"自社製ハードを超えたサポート"に踏み込みたいということで、この5月末から「Let's note 電話サポートプレミアム」を開始します。これは他社製の周辺機器・インターネットとの接続やソフトの操作法など、これまで電話サポートの対象外だったお問い合わせにも対応するものです。実は従来から「エクセルの罫線の引き方を教えてほしい」といったオフィスソフトにまつわる質問なども多かったのですが、サポート範囲外ということでお答えできませんでした。そうした質問にも、有料ではありますが突き放すことなく対応することで、お客様満足度を高めたいと考えています。
アジアの国々で修理・サポートを受けられる
「レッツノート アジアモデル」の販売を開始

パナソニック株式会社
ITプロダクツビジネスユニット
サービス・サポートグループ
国内システムチーム チームリーダー
根本 法人向けのサポートについては、2009年から従来3年だった無償保証期間を4年に延長していますね。これはどういう理由からでしょう?
竹政 以前は企業では3年ほどでパソコンをリプレイスしていましたが、最近では4年くらい当たり前に使うようになってきました。それに合わせたのが大きな理由ですね。入れ替えるまで安心して使っていただきたいと考えております。 法人のお客様の多くはパソコンと合わせて別途、保証パックを購入されますが、保証が4年あるということは従来に比べ1年分の保証料金が本体料金に含まれているということで、お客様から大変好評です
根本 確かに法人ユーザーにとってコストメリットは大きいでしょうね。これ以外に、法人向けサポートで何か新しい取り組みはありますか?
竹政 「レッツノート アジアモデル」の販売を予定しています。近年、レッツノートをお使いいただいているお客様企業も、中国をはじめとするアジアの国に拠点を設けるケースが急増しています。その際、現状では、日本でご購入いただいた機種については故障が発生しても現地で修理できません。
「レッツノート アジアモデル」を新たに展開し、このモデルについては現地での修理・サポートを可能にしていきます。現在、日本を含むアジア11ヵ国(日本・中国・韓国・台湾・シンガポール・マレーシア・タイ・フィリピン・インドネシア・ベトナム・インド)でサポート体制を構築中です。修理はもちろん、日本語での電話サポートにも対応できるようにします。
ハードは「レッツノートSX」がベース。ACアダプターは使用国に合わせたものをご用意します。海外で日本語OS・キーボードのレッツノートを安心して使えるのは大きなメリットでしょう。OS・キーボードは日本語以外に英語や現地の言語のものを選択することも可能。法人のお客様がアジア拠点を開設したり、現地拠点でパソコンのリプレイスを行なったりする際、まとめて購入していただくことを期待しています。
根本 アジア地域での修理・サポートを提供するのは、当面この「レッツノート アジアモデル」だけとのことですが、将来的にはさらに広げていくことも視野に入れていますか?
川渕 そうですね。今回はある意味、テストケース。いずれサポートサービスのインフラが整えば、他のモデルにもサポートを後付けで提供していければと思います。
サポートに寄せられるユーザーの声が製品開発にも活かされる

根本 サポートデスクには、質問だけでなく、ユーザーからの意見や要望も寄せられると思います。それらを製品開発などにフィードバックする仕組みはあるのでしょうか?
川森 サポートに寄せられるお客様の声については、設計や営業など様々な部署から提供を求められます。そこで月に一度、質問の傾向やご意見・ご要望をデータ化して資料にまとめ、社内に展開しています。
川渕 最近はサポートセンターをアウトソーシングするメーカーもある中、当社は自社運営にこだわっています。かつ、2008年からはパナソニック全製品のサポートを行う総合サポートセンターからパソコンのサポートセンターだけを抜き出し、大阪・守口市のITプロダクツビジネスユニット構内で運営しています。コールセンターだけでなく修理センターもここにあり、さらに同じ建物に設計開発に携わるメンバーもおります。このため、お客様の生の声をただちに汲み上げ、製品開発や品質向上にタイムリーに役立てていけます。これは当社ならではの大きな利点だと思いますね。
根本 「レッツノートSX」は2012年春にフルモデルチェンジされましたが、その開発にもサポートから汲み上げられた意見が反映されているのでしょうか?
竹政 はい。レッツノートには「軽い」「頑丈」「長時間駆動」という利点がありますが、その一方で「厚みがあってカバンに入れづらい」という声を多く頂戴していました。そのためフルモデルチェンジに際してはボディを大幅に薄型化し、ご好評をいただいています。また、ACアダプターの側面がギザギザになっているのも、お客様から「使っているうちにACアダプターが熱くなる」という意見があったのに対応した結果。この形にすることで放熱を効率的に行え、熱を抑えられるようになっているのです。さらにこの度ミニACアダプターを準備させてもらいましたのも、「出張などの際により軽く持ち歩きたい」というお客様のご要望が多く寄せられていたためです。

日経BP社パソコン局
プロデューサー
根本 「それでは最後に、改めて貴社のサポートサービスにかける意気込みをお話ください。
川渕 最近は安価なパソコンもたくさん出ていますが、レッツノートは「高機能で付加価値の高いパソコン」として差別化・ブランド化していきたいです。そのためにサポートサービスの充実は重要な役割を果たすと考えています。今後はサポートサービスをレッツノートのウリの1つとして、より積極的にアピールしていきたいですね。





