顧客により高い価値提供するために

バリューストリーム DX成功導く

業務改善にひも付くアプリケーション開発を
一元的に管理できる

 バリューストリームマッピングの効果を最大化するデジタルソリューションの一つとして注目されているのが、ServiceNowが提供する「Strategic Portfolio Management」(戦略的ポートフォリオ管理、以下「SPM」)である。

 このソリューションは、製品・サービスごとのバリューストリームを描き出すだけでなく、各部門による改善プロジェクトの実行状況、進捗状況をリアルタイムに把握して一元管理できるようにするものだ。

 「全体の戦略から、個別の業務改善まで、それぞれのレイヤーにおける予算、ロードマップ、進捗状況、人的リソースの配置状況などを一目で把握できます。情報は一元管理されているので、どんなビューで見ても情報は常に最新化されています」と藤岡氏は説明する。

 「SPM」の特筆すべき点は、業務改善プロジェクトだけでなく、それにひも付くアプリケーションの企画・開発・サポートに関わるプロジェクトまで管理できる点だ。あらゆる業務にITが活用されている今日、業務改善には必ずと言っていいほどアプリケーションの開発や改良が伴う。

 「バリューストリームに沿って、どんなアプリケーションで業務が支えられているか、またそういったアプリケーションを開発・改良するプロジェクトを要求するデマンドや、実際に動いているプロジェクトの状況なども一元的に管理できます。バリューストリームごとにデマンドとプロジェクトを1つのロードマップに表現することにより、将来プロジェクト化する予定のものも含めた『あるべき姿』への道のりを視覚的に把握することができます」

 一般にアプリケーション開発などのプロジェクトは、それぞれ担当部門が個別に行うケースが多い。結果としてサイロ化や部分最適化が進んでしまうというのはよく指摘される課題だ。バリューストリームを軸として部門横断的にプロジェクトを管理すれば、そうした課題は一気に解決されるわけだ。

 デマンドやプロジェクトも、バリューストリームごとに評価して優先順付けをすれば、予算や人的リソースの最適配分も実現する。

バリューストリームを支える各アプリケーションを
ポートフォリオとして管理するSPM

バリューストリームを支える各アプリケーションをポートフォリオとして管理するSPM
「SPM」は、バリューストリームを最適化する各業務の改善活動だけでなく、それにひも付くアプリケーションの企画・開発・サポートまで一元管理できる。

アプリケーションのリスク要因を
可視化できるソリューションも

 「SPM」には様々な機能があるが、特筆すべきなのは「レンズ」と「達成状況管理」の2つの機能である。

 「レンズ」とは、バリューストリームマッピングの全体戦略を立てる部門、個別の改善を行う各業務部門など、それぞれの部門が必要とするデータを抽出して表示できる機能だ。欲しい情報だけを絞り込んでクローズアップできる。

 「バリューストリームを使って全社的なDXの計画を立てたとしても、例えば各部の部長は部署ごとのカットで、他のプロジェクトも含めた部署の活動全体の成果を管理したいと思いますし、戦略室では会社の戦略目標に沿って戦略の進捗状況の管理をしていきたいと思うでしょう。また、バリューストリームの管理者はバリューストリームに沿って成果の管理をしたいと考えるのが当然です。これをそれぞれの人がエクセルなどを使って自分だけの管理をしたら、その手間も大変ですが、データの整合性という問題も出てきます。SPMでは1つのデータソースからそれぞれが必要な情報を抽出し、それぞれが必要なフレームワークで表示をするUIを実現しました。情報はそれぞれ違った切り口で表示されますが、すべて同一のデータベースから抽出したものなので、データとしての整合性は取れています」

 もう1つの「達成状況管理」は、社内の基幹システムなどから業績や指標等のデータを自動収集し、バリューストリームの改善によって、どれだけ効果が得られたのかを定量的に評価できる機能だ。

 「『あるべき姿』にどこまで近づき、その結果どんな成果を出すことができているかといった達成状況を、パーセンテージなどの数値で把握できます。バリューストリーム全体だけでなく、個別の改善ごとの達成状況も可視化されるので、『改善努力がどこまで実を結んでいるのかが分かりやすい』と好評です」

 通常、こうしたデータを取るには、基幹システムなどから引っ張り出す必要があるが、SPMは自動収集してデータの加工処理まで行ってくれる。

ServiceNow Strategic Portfolio Management (SPM)

ServiceNow Strategic Portfolio Management (SPM)
アプリケーションの企画・開発・サポート管理では、まだプロジェクト化していないデマンドも、プロジェクトと共に同一プラットフォーム上で管理できる。

 ちなみにServiceNowは、全社の業務で使用されるすべてのアプリケーションを様々な情報と共に管理し、リスク要因を可視化する「Application Portfolio Management」(アプリケーションポートフォリオ管理、「APM」)というソリューションも提供している。SPMとAPMをインテグレーションすれば、バリューストリームを軸として企業が顧客に価値を提供するために必要なビジネスプロセスも、それを支えるアプリケーションも、バリューストリームに内在する様々なリスクも、アプリケーションの開発・改良プロジェクトからバリューストリーム自体の改善プロジェクトまで、すべてを一元管理することができる。

 「SPM」は、世界中の多くのグローバル企業が活用している。例えば、複合機などを提供するリコーのカナダ法人、Ricoh Canadaでは、顧客にアフターサービスなどを提供するプロフェッショナル・サービス・チームが「SPM」を導入。顧客からの依頼内容をチーム全体で共有できる仕組みや、サポートエンジニアの派遣を簡単なリクエストフォームで申請できるワークフローなどを作り上げ、顧客価値の最大化を実現している。

 藤岡氏は、「バリューストリームマッピングは、顧客価値を高めるのに有効な業務管理手法ですが、その厳密な定義とか細かいお作法とかではなく、企業がお客様に価値を提供するエンドツーエンドを関係者全員で共有することと、その改善を継続的に繰り返すことで常に市場の動きを意識した最善のプロセスに保っていくことが大切で、それが“世界の〇〇”と呼ばれる日本の企業様の成功を支えているのだと思います。SPMを使えば、今までの管理手法と並行してすぐにでも始めることができますし、管理も簡単にできるようになります。DXを効果的に進めるためにも、ぜひ活用をご検討ください」と語った。

ServiceNowのSPMでできること

ServiceNowのSPMでできること
「SPM」には、バリューストリームマッピングの効果を最大化するための多彩な機能が搭載されている。情報が一元化、可視化されるので“全員参加型”のプロジェクト遂行が可能だ。