カオナビ
ソリューション講演
決め手は人材情報の一元化と鮮度を保つ仕組み
人的資本経営を実践するためには、個人の力を高め、生き生きと働ける環境を整える必要がある。その実践に欠かせないのがタレントマネジメントシステムだ。システムで何ができるのか、組織の力を高めるシステムに必要な要素とは何かを考える。
カオナビ
アカウント本部
エンタープライズビジネス部
第1事業部 部長
青柳 歩 氏
昨今の人的資本経営時代に求められる組織開発のポイントとしてカオナビの青柳氏は、「人材を資本と捉え育成への投資を重視する」「組織とメンバーの価値観の共有を図る」「一人ひとりの主体性やエンゲージメントを高める」を挙げる。そのため各企業では、教育研修の充実やキャリア形成支援を積極的に行うと同時に、会社の目標や理念を従業員が共有し、組織文化の醸成や価値観の浸透を図る必要がある。そして従業員が上からの指示ではなく、主体的に関与することが求められている。これらを踏まえて青柳氏は「個別最適化された人材育成への重点的な投資が重要です」と指摘する。
カオナビ
アカウント本部
エンタープライズビジネス部
第1事業部 部長
青柳 歩 氏
とはいえ、その実現に向けた課題は多い。例えば育成に関する情報がバラバラですぐに活用できない、個別育成のための業務工数が増加・複雑化し実現が困難、研修や育成状況の進捗が把握できず効果が分からない、学習の効果が業務に発揮できていないといった課題だ。「これらを解決するため、多くの企業が人材育成情報を一元・可視化し、効率的に活用できる環境づくりに取り組まれています」(青柳氏)。
個別最適化された人材育成にあたっては、社員一人ひとりの現状を可視化しギャップを洗い出すことが重要だ。そのためには3種の情報が必要となる。等級や役職といったMUST情報、人事評価や職歴、資格といったCAN情報、キャリアプランや異動希望、面談情報といったWILL情報である。「特にCAN、WILLが重要ですが、これらこそ紙やExcelでまとめている企業が多いのが実態です」(青柳氏)。
個別最適化された人材育成を実現するためには、人材の基本情報である「MUST情報」、スキルや資格などできることが分かる「CAN情報」、今後の希望や現在の環境が分かる「WILL情報」が必要
もう一つ重要なのが、育成情報を組織全体で活用することだ。情報がそろっていても人事や経営だけで現場が閲覧できないようでは意味がない。実際に育成しているのは現場であり、現場が求める情報を公開することが、日々の業務に即した最適な人材が育成につながる。「研修の受講歴や希望するキャリアなどを現場のマネージャーが把握した上で面談したり、新たな業務を任せるといった判断ができるようになります」(青柳氏)。
このような人材育成を実現するのが、タレントマネジメントシステム「カオナビ」だ。現在のユーザー数は4000社以上で、シェアNo.1※の実績を持つ。青柳氏は「多くの企業に採用いただいているからこそ、正解のないタレントマネジメントにおいて多くのナレッジやノウハウを保有しているのが当社の強みです」と語る。
なかでも大企業特化型の「カオナビ Enterprise Edition」では、人的資本の情報開示やグループ会社活用、ジョブ型雇用後継者管理、グローバル対応、労務業務の効率化、リスキリングスキル管理など、大企業に特有のあらゆる課題に対応。これにより、経営・人事戦略の高度化や人事DXを加速する。
カオナビは人材情報の一元化により人材育成や人材配置の最適化を行えるだけでなく、人事業務や評価の効率化や各種分析による意思決定支援など様々な効果が期待できる
活用に当たっては4つのステップを踏んで進めることを提案。ステップ1では現状の人事情報を一元化し、ステップ2でそれらの情報を可視化する。ステップ3で日々変わるスキルやキャリア希望などを定期的にアップデートする運用体制を構築。ステップ4で収集したデータを活用していく。新たな課題にあわせてPDCAを回し続けることも重要だ。
カオナビは従業員の写真と名前が並ぶデータベースで、顔写真をクリックすると個人情報を一元的に表示する。これまで人事情報を扱ってこなかった現場マネージャーも利用するため、グラフなどを使って分かりやすく表示。例えば部下の残業状況なども時系列で確認できる。有価証券報告書の掲載情報を抽出したり、KPI管理により育成状況の可視化も可能だ。
管理項目はドラッグ&ドロップで簡単に変更可能。自社に合わせたカスタマイズが容易に実現する。閲覧権限の設定や検索もできる。青柳氏は「例えば若手の中で評価が高いメンバーを抽出し、グルーピングして人材プールとして保持できるので、次期課長候補の抽出と育成状況の追跡などが簡単です」と語る。他にも部署ごとにスキルの高いメンバーを抽出し、1つの部署に集中している場合は異動希望などを勘案しながら分散させるといったことも可能になる。さらに3000社分の有価証券報告書データを保有しているので、他社データと比較し、施策の進捗率などを評価できる。
データ収集では、例えば従業員満足度調査を実施し、結果を分析。多く使われた用語を抽出して可視化する。その際注意が必要なのが、同じ用語でもポジティブな意味で使われているかネガティブな意味で使われているかによって、結果の評価がまったく違ってしまうことだ。現在カオナビでは、多く使われている用語をAIを活用してポジネガ分析できる機能も搭載。性格診断もできるので、上司との相性を確認したり、指導の参考にできる。
青柳氏は3社の事例を紹介した。
ある大手自動車メーカーでは、急激な環境変化によりマネジメントの難易度が上がっていたという課題に対し、現場をサポートするためにカオナビを導入。人材情報が現場で閲覧できるようになり、個人に即したマネジメントを実現した。現場から人事部への問い合わせがなくなり、人事部門の効率化にもつながった。
ある大手建設会社では、1万名規模の人事評価をExcelで行っており、管理が煩雑で評価自体が目的となっていた。そこで、カオナビを導入。現場からの問い合わせがなくなり、人事も現場も評価業務が大幅に効率化でき、従業員一人ひとりのキャリアに向き合う時間が増えた。今後データを活用し最適配置などにも活用していく予定だ。
ある大手生命保険会社では、グループ全体でカオナビを採用。従来難しかった評価やスキル、価値観の可視化を実現した。個人の「Myパーパス」をカオナビに登録し全社公開することで、面談の質が向上。社員同士が情報を共有できるようになり、エンゲージメントも高まっている。
「正解のないタレントマネジメントではノウハウを踏まえたサポートも重要と痛感しています。コンサルタント支援に加え、各種コンテンツの充実、お客様同士が交流できるコミュニティーの提供、無料のHRノウハウセミナーも実施しておりますので、ぜひご利用ください」(青柳氏)。
※ ITR「ITR Market View:人材管理市場2024」人材管理市場:ベンダー別売上金額シェア(2015~2022年度)、SaaS型人材管理市場:ベンダー別売上金額シェア(2015~2022年度)