Power Platformは、プログラミングの知識やスキルがなくても、GUIやドラッグ&ドロップなどの直感的な操作で扱えるローコード開発ツールだ。複数のサービスが内包されているほか、Microsoft 365やMicrosoft Azure、Dynamics 365などのMicrosoftクラウドサービスとも連携できる。そのため、既存のデータやシステムを活用できる点もメリットといえるだろう(図1)。
ここからは、Power Platformを構成する代表的なサービスとして、「Power Apps」「Power Automate」「Copilot Studio」の3つを紹介する。
■Power Apps
ローコードでアプリを開発できるサービス。ゼロベースで自由にデザインする「キャンバスアプリ」と、Power Platform内のデータベースが保有するデータを基に自動生成する「モデル駆動型アプリ」の2種類があり、用途に応じて使い分けることができる。
「キャンバスアプリは、ユーザーのイメージを最大限に具現化できる表現力が特徴で、UI/UXを細かく制御したい場合に適しています。モデル駆動型アプリは、豊富なメニューがあらかじめ実装されているため、業務で利用したいデータモデルが決まっている場合、スピーディーに開発できます」と濱氏は説明する。
■Power Automate
日々の業務で行っている単純な繰り返し作業を自動化できるRPAツール。多様なMicrosoft 365製品や外部サービスと連携して、定型業務の自動化・効率化を図ることができる。
400以上のAPIコネクタを使用して、クラウド上で複雑なワークフローを実現する「クラウドフロー」、PCのデスクトップやブラウザー上でUIを自動化する「デスクトップフロー」、業務完了までのプロセスにAIを活用して自動化する「ビジネスフロー」などの機能を備えている。
■Copilot Studio
生成AIを活用した自然言語での対話や社内ドキュメントの内容を基にした回答など、独自のAIチャットボットをローコードで構築できる。
「組織、チームなどの役割に応じたカスタムエージェントを開発すれば、ビジネスプロセスを大きく効率化できます。単に投げかけられた質問に対して回答するだけではなく、自律的に判断して回答をシステムに登録したり、複数のソースから情報を検索して提示したりするなど、チャットボットを起点とした業務自動化や社内システムとの連携による効率化が図れます」(濱氏)
Power Platformでは、ほかにもBIやノーコードでWebサイトを構築できるサービスも提供されている。一連のサービスを活用することで、既存アプリと新アプリを併用しながら、現実的で無理のないモダナイゼーションを段階的に進めることが可能だ。