ノーコード/ローコード Forum Review 〜開発の民主化がスピード業務改革の鍵に〜
シーイーシー

Microsoft Power Platformで現実的なモダナイゼーションを

競争力を高めるためには、レガシーアプリケーションをモダナイズすることが不可欠だ。だが、すべてを一気に刷新するのは、想定外の問題が発生しがちなため得策ではない。そこでシーイーシーが提案するのが、「Microsoft Power Platform」を活用した段階的モダナイゼーションだ。定評のあるローコードツールを活用した「現実的で」「無理のない」モダナイゼーションの方法を解説する。

すべてを一気に刷新するのは
現実的ではない

株式会社シーイーシー 営業グループ 営業本部 エンタープライズ営業部 濱 帆乃香氏
株式会社シーイーシー
営業グループ 営業本部 エンタープライズ営業部

濱 帆乃香

 属人化・老朽化した情報システムを、クラウドなどの最新プラットフォームに移行し刷新するモダナイゼーションが、多くの企業のミッションとなっている。保守コストの削減、セキュリティー向上、業務効率化やDX推進などを目的に、レガシーシステムから完全移行を目指す企業は多いだろう。

 「しかし、そこで気を付けたいのは移行の進め方です。例えば、すべてを一気に移行しようとすると、移行計画に現場業務が追いつけず、ExcelやAccessなどの一部の機能が残ってしまいがちです。それがボトルネックになって、プロジェクトが行き詰まってしまうケースが多くあります」とシーイーシーの濱 帆乃香氏は指摘する。

 求められるのは、既存システムを一気に撤廃するのではなく「補い、つなぎ、進化させる」アプローチだという。

 具体的には、どうしても残るオンプレミスの業務がある場合は無理に移行せず、それを補う新しいアプリケーションを構築して、つなぐ。そして、新しいアプリと並行運用する形を採りながら、徐々にオンプレミスのアプリの範囲を縮小していくのである。

 「このような手法で、業務への影響を最小限に抑えながら段階的に進めることが、モダナイゼーション成功のポイントです。これを実現するのが、『Microsoft Power Platform』(以下、Power Platform)です」と濱氏は話す。

「現実的で」「無理のない」
モダナイゼーションを実現

 Power Platformは、プログラミングの知識やスキルがなくても、GUIやドラッグ&ドロップなどの直感的な操作で扱えるローコード開発ツールだ。複数のサービスが内包されているほか、Microsoft 365やMicrosoft Azure、Dynamics 365などのMicrosoftクラウドサービスとも連携できる。そのため、既存のデータやシステムを活用できる点もメリットといえるだろう(図1)。
図1業務現場の課題と、それを解決するPower Platform
業務現場の課題と、それを解決するPower Platform
Power Platformが備える多彩なサービス群は、既存のシステムやデータソースを簡単に統合し、シームレスなデータ交換とコラボレーションを実現するための機能を提供する。直感的、迅速、低コストであるツール特性を生かし、モダナイゼーションを成功へ導けるだろう
 ここからは、Power Platformを構成する代表的なサービスとして、「Power Apps」「Power Automate」「Copilot Studio」の3つを紹介する。

■Power Apps

 ローコードでアプリを開発できるサービス。ゼロベースで自由にデザインする「キャンバスアプリ」と、Power Platform内のデータベースが保有するデータを基に自動生成する「モデル駆動型アプリ」の2種類があり、用途に応じて使い分けることができる。

 「キャンバスアプリは、ユーザーのイメージを最大限に具現化できる表現力が特徴で、UI/UXを細かく制御したい場合に適しています。モデル駆動型アプリは、豊富なメニューがあらかじめ実装されているため、業務で利用したいデータモデルが決まっている場合、スピーディーに開発できます」と濱氏は説明する。

■Power Automate

 日々の業務で行っている単純な繰り返し作業を自動化できるRPAツール。多様なMicrosoft 365製品や外部サービスと連携して、定型業務の自動化・効率化を図ることができる。

 400以上のAPIコネクタを使用して、クラウド上で複雑なワークフローを実現する「クラウドフロー」、PCのデスクトップやブラウザー上でUIを自動化する「デスクトップフロー」、業務完了までのプロセスにAIを活用して自動化する「ビジネスフロー」などの機能を備えている。

■Copilot Studio

 生成AIを活用した自然言語での対話や社内ドキュメントの内容を基にした回答など、独自のAIチャットボットをローコードで構築できる。

 「組織、チームなどの役割に応じたカスタムエージェントを開発すれば、ビジネスプロセスを大きく効率化できます。単に投げかけられた質問に対して回答するだけではなく、自律的に判断して回答をシステムに登録したり、複数のソースから情報を検索して提示したりするなど、チャットボットを起点とした業務自動化や社内システムとの連携による効率化が図れます」(濱氏)

 Power Platformでは、ほかにもBIやノーコードでWebサイトを構築できるサービスも提供されている。一連のサービスを活用することで、既存アプリと新アプリを併用しながら、現実的で無理のないモダナイゼーションを段階的に進めることが可能だ。

顧客の取り組みに寄り添う
伴走支援サービスも提供

 とはいえ、現行のプロセスをPower Platformでどう置き換えるべきかの判断や、内製化に向けた体制の整備に当たっては、自社だけでクリアできない課題も生じてくるだろう。そこでシーイーシーは、そのような顧客企業に向けて「伴走支援サービス」を提供している(図2)。
図2Power Platform伴走支援サービス
Power Platform伴走支援サービス
Power Power Platformの導入・運用に関する豊富なノウハウや知見を生かした伴走支援サービス。全フェーズで顧客に寄り添ったサポートを提供する
 「Power Platformの導入・運用にまつわる豊富なノウハウと知見を生かして、あらゆるフェーズでお客様に寄り添ったサポートをご提供します」と濱氏。この伴走支援サービスは、実際にPower Platformを活用してモダナイゼーションを進めた顧客からも高い評価を受けているという。

 ユーザー事例の1つが、ある自動車関連企業のケースだ。

 従来、この企業では業務を進めるに当たり、グループ共通の基幹系システムを使用していた。そのため、自社固有の要望を実装したり、機能を拡張したりすることは難しく、周辺にオンプレミスのシステムを構築してしのいでいたという。

 「システムが乱立し、管理やコストの問題が生じていたことから、このお客様はPower Platformを活用したモダナイゼーションを決断されました」と濱氏は紹介する。

 初めにシーイーシーが、現行システムの機能概要をヒアリング。システムの画面やデータの流れを調査し、Power Platformに置き換える際の実装難易度を洗い出した。その後、基盤の構築、主管業務アプリの構築、内製化に向けた準備といったロードマップを定め、約1年をかけて取り組みを推進。無理のない段階的モダナイゼーションを進めていったという。

 「グループ共通の基幹系システムは残しつつ、Power Appsでつくった受注管理システムや回送依頼システムによって、自社のビジネスモデルや運用フローに則したシステム利用が可能になりました」と濱氏。また、内製化できるプラットフォームに移行したことで、現場ニーズへの迅速な対応を実現し、システム運用の属人化からも脱却することができている。

 モダナイゼーションへの道筋は1つではない。一見、回り道に見えても、現実的で安全な最適な方法で進めることが、結局はDXへの近道になる。シーイーシーのような実績あるパートナーに相談することが、効果的なモダナイゼーションへの第一歩になるはずだ。
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株式会社シーイーシー TEL:03-5783-3181
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