2つのアプリケーションの
掛け合わせで課題を解決
石倉氏が解決策として提案したのが、OBCの2製品。1つはAIで新リース会計基準の識別をサポートする「奉行AIエージェント 新リース会計識別クラウド」で、もう1つが新リース会計基準対応済みの固定資産管理システム「固定資産奉行V ERPクラウド」だ。石倉氏は「AIとシステムを掛け合わせることで、新リース会計基準の業務コストに対して一気通貫で対応することができます」と説明する。
新リース会計基準への対応を時系列で見ると、大きく適用準備期間、適用初年度、適用後に分けられる。適用準備期間にリースの識別や影響額の試算、適用初年度には遡及計算を行い、適用後は負債の見直しや財務指標への反映、仕訳起票などの業務が待っている。石倉氏の講演では、実際の画面を投影しながら、両製品の機能や効果、使い勝手についてのデモンストレーションを行った。
まず「奉行AIエージェント 新リース会計識別クラウド」について、石倉氏は「契約書をAIで読み込んでリース該当性を自動判定するだけでなく、判定の根拠や契約書の抜粋箇所をテキスト化し、監査法人に提供するレポートの作成支援も可能です」と説明する。デモンストレーションでは実際にPDFをアップロードし、AIが自動判別して結果が表示される様子を実演。判定結果はExcelデータで提供され、個別項目の抽出や編集といったシステムでの活用が可能であるほか、財務諸表や自己資本比率への影響度を試算するためのツールも用意しているという。
リース識別の判定データは、「固定資産奉行V ERPクラウド」にドラッグ&ドロップでそのまま取り込むことができる。「識別済みリース資産がマスターに新規登録され、契約情報や賃料、維持管理費、付随費用なども含めて管理できます」と石倉氏。これにより、「適用初年度の使用権資産、リース負債の遡及額を自動計算し、少額・短期リース資産は遡及計算の対象外として自動判定する機能もあります」と続ける。
こうした情報を一覧表示で管理できるのも「固定資産奉行V ERPクラウド」のメリットだ。石倉氏は実際の画面を示しながら、「初年度適用後は、リース契約の追加や変更を履歴管理でき、資産ごとにひもづく内訳や維持管理費、付随費用を入力・管理することで、賃料の見直しといった改訂業務にもスムーズに対応できます。また、管理画面では期首残高や期中増減も含めたリース資産の情報が一覧で確認できます」と説明し、実演を交えてのデモンストレーションを終えた。