方針整理のフェーズを
7ステップに分けて解説
先述の通り、方針整理はロードマップの現状把握と方針決定が該当する。巽氏はこの2つについて、さらに7つのステップに分け、それぞれの課題を解決するための資材を紹介。以下、7つのステップを列記する。
①プロジェクトの開始・準備、②契約書の調査方針の決定と周知、③リース契約書調査、④会計論点整理、⑤影響度調査・社内報告、⑥会計方針の検討・決定、⑦業務プロセス・システム化方針の検討・決定。
例えば、①プロジェクトの開始・準備において「適用準備に向けた抜け漏れのない進め方や適用までのタイムテーブルが分からない」という課題があり、それに対し同社では約80項目のタスクを一覧化したチェックリストや進捗管理表の作成という解決策を提供。他にも、③リース契約書調査では、実質リースの調査手順についての説明動画や事例集、調査票テンプレート、⑥会計方針の検討・決定では、自社の会計方針を明文化するための記載要素やサンプル文言の提示、⑦業務プロセス・システム化方針の検討・決定では新業務プロセスや新業務フローの一覧を提供しているという。
巽氏によると、「当社が提供する資材は現在約30種類にのぼります。いずれもIFRS第16号対応で蓄積したノウハウを反映させたもので、とくに経理の現場における工数削減に主眼をおいた、実務で使える資材を取りそろえています」とのことだ。
また、資材の紹介だけでなく、方針整理のポイントや知っておくべき知見などについても巽氏は解説。例えば、リースに該当するかどうかの判断で、リースの識別のフローチャートを正しく理解することでリースの対象外とできる契約も生じ得る点や、リース期間と契約期間をなるべく合致させるため過去事例を洗い出して根拠とするといったポイントを紹介した。
さらに、実質リースをいかに網羅的に調査するかは、多くの企業にとって悩ましい課題だ。これについて巽氏は、経理起点と現場起点の2方向から進めることが重要だとした上で、「経理では勘定科目からの洗い出しを行い、現場では実質リースに該当する可能性の高いものをあぶり出せるような質問例を準備します。また、現場部門への確認にあたっては会計基準通りの分かりづらい文言ではなく、できる限り分かりやすい表現で確認することが重要なため、その表現の例なども掲載しています」と語る。
④会計論点整理においては、監査法人と協議すべき項目や選択適用可能な論点を整理した13項目の論点整理表を提供するほか、論点整理後の会計方針書策定支援にも対応するという。
そして、⑦業務プロセス・システム化方針の検討・決定については、契約書情報をどのように経理へ集約するかが課題になると巽氏は指摘する。「経理もリソースが限られています。IFRS第16号の際には、経理の負担を軽減するため現場にシステム登録を任せようとしたケースがありましたが、登録不備での差し戻しが多数発生し、十分な効果を生むには至りませんでした。当社では、こうした失敗に陥らないようなフロー作りもご支援が可能です」。
また直近では、顧客からの要望が多かった連結消去仕訳の実務や監査法人との合意形成に関するセミナーも実施しており、今後も色々な要望に合わせてコンテンツを拡充する予定としている。