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「レッツノートXZ6」のこだわりを戸田覚が開発者に直撃インタビュー
通常電圧版のCore i搭載にこだわった理由
戸田 モバイルノートなのに、CPUに低電力版のCore Mプロセッサではなく、通常電力版のCore プロセッサをしっかり搭載しているのも、レッツノートらしいと思いました。ストレージがSSDであることも相まって、アプリケーションやファイルを開く動作がめちゃめちゃ速いですよね。
西本 ありがとうございます。
戸田 「モバイルだからこそ基本性能が充分でなくてはならない」というのが僕の持論です。出先でお客様にファイルを見せる時に「開くまでちょっと待ってください」ではお話にならないじゃないですか?
門間 そうですね。やはり幅広い業務に対応する上では、Core iの搭載が必須と考えました。もちろんCore Mにすれば、放熱などの面で有利にはなりますが。
西本 正直、開発途中では、Core i搭載の大変さを何度も実感しましたね。
戸田 いや、大変だったでしょうが、やはりCore i搭載で正解だったと思いますよ(笑)。放熱という点では、使っているうちに本体が熱くなってくると熱制御が入りますよね。
西本 ええ。もちろん、熱くなりすぎないように、ある程度の温度に達するとCPUの電力調整する制御は入れており、これは従来のレッツノートと同じです。

液晶面から落下しても本当に壊れないのか?
戸田 堅牢性についてのお話も聞かせてください。ノートPCとしての全体の堅牢性の高さは、レッツノートだから当たり前かなと。驚いたのは、タブレット単体でも76cmの高さからの落下試験を実施しているという点なんです。本当なんですか? 液晶面から落ちても大丈夫ですか?
西本 本当に大丈夫ですよ。6面からの落下に対応しています。
戸田 凄いですね。ベゼル部分がガラスより一段高くなっているわけでもないのに。ガラスが厚いんですか? 0.8mmくらいあるとか。
西本 いや、0.4mmの厚みの強化ガラスを採用しています。
戸田 それでもガラスは割れないし、壊れない。どうしてなんでしょう?
西本 もちろん構造として、基板を守るために液晶と基板の間にシャーシを入れるなどの工夫はあります。これはタフブックで培った技術の応用なのですが。あとは、そもそもタブレット本体が軽いというのが大きいですよね。
戸田 世の人が使っているスマホを見ると、6割ぐらい画面にヒビが入っているようなイメージじゃないですか?(笑)。それを考えると、本当に驚異的な頑丈さですよね。一方で、堅牢性と軽さを両立させるために、素材にはマグネシウムを採用していますよね。より軽いカーボンなどの素材も検討したのでしょうか?

西本 はい、カーボンも検討しました。ただ、カーボンは薄肉成型するのが難しいんです。量産性を考えた時に、カーボンで実現できる薄さと、マグネシウムで実現できる薄さを比較すると、マグネシウムのほうが薄く、軽くつくれました。
戸田 それぞれ、どれくらいの薄さなんですか?
西本 カーボンだと0.6mm。マグネシウムだと0.4mm。全体の重量を考えるとわずか10g程度の違いですが、マグネシウムのほうが有利でした。
考え抜かれたタブレットへのバッテリー充電の仕組み
戸田 「XZ6」はラインナップがちょっと複雑で。バッテリーサイズで見ると、<タブレットS・キーボードS>、<タブレットS・キーボードL>、<タブレットL・キーボードL>の組み合わせとなりますね。<タブレットL・キーボードS>がないのはなぜですか?
門間 重量のバランスのためですね。<タブレットL・キーボードS>にすると、ちょっと不安定になるんですよ。膝の上に乗せて使う時のバランスも悪いですし。
戸田 個人的にはタブレットのバッテリーはLにしたいんですよね。外出した時にタブレットの充電が切れていると困るので。そうなると、<タブレットL・キーボードL>を買うしかありませんが、これはWeb直販限定なんですね。

西本 タブレット単体での駆動時間を確保するために、バッテリーはキーボード部に搭載したバッテリーから先に使用され、キーボード部のバッテリーの残量が減ってくると、タブレット部の内蔵バッテリーも使用されるようになっています。また、キーボードからタブレットへの充電も可能です。
戸田 キーボードからタブレットへ充電する際、自動ではなく、わざわざ「タブレット充電スイッチ」で切り替えるようになっているじゃないですか? どうしてでしょう?
西本 自動にすると、例えば電車での移動中などに、どんどん勝手にタブレットへの充電を始めてしまいます。キーボード部のバッテリーからタブレットへの充電をする際にはやはり熱損はあるため、タブレットとキーボードをセットで使う場合のバッテリー持続時間が短くなってしまうんですよ。
戸田 ああ、なるほど。だからあえてスイッチにしているんですね。セットでしか使わないときにはスイッチをオフにしておき、タブレット単体でも使うという際はスイッチをオンにすれば、タブレットはいつも満充電の状態になっていると。よく考えましたね!
門間 スイッチだと、閉じた状態でバッグに入れている時も、「タブレットを充電しておこうかな」と思ったらバッグの中に手を伸ばしてスイッチを入れるだけでいいですし。ソフトウエアだと、いちいち画面を開いて操作しなくてはなりません。
戸田 確かにそうですね。

Web直販では半数以上がLTE搭載モデルを選ぶと見込む
戸田 それと、今回うれしかったのは、LTE搭載モデルが大幅に増えていることなんです。従来は最上位モデルにしか搭載されていなかったじゃないですか?
門間 お客様の声を聞いて、ですね。今回の「XZ6」については、LTE搭載モデルの販売比率を、量販店で4割、Web直販のパナソニックストアで6割と見込んでいます。
戸田 Web直販では半数以上の購入者がLTE搭載モデルを選ぶと見ているわけですね。このLTEは、SIMロックはかかっているのですか?
門間 かかっていません。ドコモ、KDDI、Softbank、UQ Mobile(UQ WiMAXは除く)、Wonderlinkの接続を確認しています。ちなみにこの春モデルからすべてnano SIMになりました。
戸田 セキュリティについては、全モデルに顔認証を搭載していますね。僕は指紋センサーより顔認証のほうがいいと思うんです。操作なしで顔をカメラにかざすだけでOKですからね。PINコードなんて、誰かに見られるリスクを考えると、とても信用できませんし。
西本 顔認証については、ユーザーの方も、使っていただくと、いいな、と感じていただけると思います。

戸田 一方で、ちょっと残念に思うのは、店頭販売モデルに黒のボディカラーが用意されていないことなんです。「XZ6」は、12型としては、若干、ボディのサイズが大きめですよね。黒のほうが引き締まって小さく見えるんですよ。
門間 そうかもしれないですね。
戸田 もうレッツノートでも、標準はシルバーで、黒はプレミアムモデルとしてWeb直販で、という販売手法はやめたほうがいいと思うんです。ライバルが強力だから。一番かっこいいものを店頭でも用意して、皆さん使ってください、というように、ぜひしてほしいと思います。
門間 なるほど。検討させていただきます。

ビジネスパーソンが満足して使える2in1モバイルがついに出た
戸田 2in1モバイルが世に出てきて5年ぐらい経ち、当初のモデルに比べると格段に完成度が高まってきました。とりわけ、この「XZ6」については、今買って、5~6年は満足できるモデルがついに出てきたな、という印象です。これ以上、大幅に軽くするのも難しいでしょうし。なにより、タブレットとしても、ノートPCとしてもきちんと使えるというのが素晴らしい。どんなに軽くて性能が良くても、使いにくい製品では意味がないですから。
門間 ありがとうございます。今回、この「XZ6」を開発するにあたり、スタート時点から開発陣に「きちんと通常のノートPCと同じように開いて使えるものにしよう。スタンドで支えるのではダメ。それではノートPCではない」と要望しました。自分の仕事シーンを考えても、膝の上で使ったり、新幹線などの狭いテーブルの上で使ったりすることが多かったからです。「タブレットにもなるがノートPCとしてきちんと成立する形」を実現するのに一番苦労しただけに、そう言っていただけると本当にうれしいですね。
西本 従来、デタッチャブル式の2in1モバイルはいろいろあったものの、ビジネスパーソンが使って本当に満足できるものはなかったと思うんです。その点、この「XZ6」は、ノートPCとしてこれまでのレッツノートの機能性を損なっていない上、タブレットとしてのユーザビリティも向上させている。我々としてもこだわりにこだわり抜いた製品です。
戸田 この製品に対する熱い思いが伝わってきました。あとはもうちょっと値段を頑張ってもらえれば…(笑)。今日はありがとうございました。
門間・西本 そうですね。その点も今後さらに努力します。こちらこそありがとうございました。

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