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業務用タブレット新時代論

タブレット端末は、一般ユーザー向けの製品とともに、様々なビジネスの現場で使われる業務用製品も市場が広がりつつある。中でも、パナソニックの「TOUGHPAD」に代表される“頑丈タブレット”は、防塵や防滴など、過酷な環境におけるさまざまなニーズを取り入れて進化し、現場の業務に革新をもたらす。今回は日経BPイノベーションICT研究所 中野淳氏とイエイリ・ラボ 家入龍太氏の両氏が、「デバイスの進化」「現場の革新」それぞれの視点から、頑丈タブレットの今と未来を考察する。
日経BPイノベーションICT研究所 中野淳氏が語る「頑丈タブレット進化論」
ピンチアウト/インで画面サイズの制約を超え、業務用タブレットの普及が進む

日経BPイノベーションICT研究所 上席研究員 兼 コンピュータ・ネットワーク局教育事業部長。1997年、日経BP社に入社。IT活用の総合誌「日経パソコン」の記者、副編集長を経て、2010年より同誌編集長。2013年10月より現職。
タブレットそのものはデバイスのひとつとして昔からありましたが、特殊な用途向けであり、ユーザーは限られていました。近年、コンシューマはもちろん、ビジネスの領域でも普及が加速しています。それにはハードウエアとソフトウエアをあわせたデバイスの進化が重要な役割を果たしています。
たとえば、タッチ操作を前提とした汎用OSの搭載によって、ピンチアウト/インで拡大/縮小が手軽に行えます。大きな文書や画像でもスムーズに閲覧可能となり、デバイスの画面サイズによる用途の制約が少なくなくなりました。さらにはWindows 8の登場によって、タブレットでもPCと同じビジネスソフトの利用や社内システムとの連携が容易になっています。
そして、3G/4GやWi-Fiといったモバイル通信環境、およびクラウドの発達によって、オフィスでの仕事環境をそのまま外へ持ち出せるようになりました。
モバイルPCでも同様に仕事環境を持ち出せるのですが、タブレットの方が鞄などから素早く取り出せて、すぐに使い始められます。また、いちいちディスプレイを開いて、マウス/タッチパッドやキーボードで操作しなくても、タッチ操作で手軽に使えます。業務内容や環境などによっては、そのようなタブレットの優位性が活かされるシーンが多く、業務用タブレットの普及を後押ししています。
過酷な現場でのあらゆるニーズに応えて進化した頑丈タブレット

そして近年は衝撃や水に強いなど、頑丈さを特長とする“頑丈タブレット”の製品市場が拡大しています。たとえば、工事現場では常に粉塵が舞い、振動が伴います。バイクを使った宅配では、雨による水滴や落下による衝撃のリスクに晒されます。食品関係の倉庫では、マイナス何十度もの冷温となります。そういった過酷な環境はビジネスの現場でしばしば直面するのですが、一般的なノートPCやタブレットを持っていき業務を行うのは困難です。それに、マウス/タッチパッドやキーボードでの操作が難しい業務も多くあります。そういった業務では、頑丈タブレットの強みが活かされます。

頑丈タブレットはそもそも過酷な環境でのビジネス利用を想定しており、頑丈さ以外の面でも業務端末として進化しています。たとえば、液晶の見やすさです。太陽光が直接差す屋外でも情報が読み取りやすいよう、液晶のバックライトの輝度を高めるなどして視認性を確保しています。また、長時間の使用を考慮し、主電源を落とさずにバッテリーを交換できるホットスワップに対応するなど、運用面での進化もビジネスの現場では重宝されるでしょう。
リーダー類など特殊機器が使える端末の登場で、用途がさらに拡大
工場や倉庫などでは、バーコードリーダーを搭載したハンディターミナルをはじめ、業務に応じた特殊な機器が使われるケースが少なくありません。パソコンやタブレットがそれら機器と同等のインターフェースに対応すれば、さらに活用シーンが広がります。実際、パソコンでもそうした用途に対応した製品は市場に投入されてきました。そして今、頑丈タブレットにおいても、業務に必要とされる特殊なインターフェースを充実させる取り組みが進んでおり、本体にバーコードリーダーを内蔵したり、アタッチメント形式で様々なインターフェースを脱着したりできる製品が出てきています。

頑丈タブレットでこうした業務の現場で使えると、Windowsベースであることがより活きてきます。データの集計や加工などの作業が端末上で完結できたり、社内システムと同じプラットフォームのためデータのやりとりが容易であったりなど、特殊性と汎用性を両立した業務が可能となります。

このように、頑丈タブレットは“過酷な環境でいかに確実に効率よく業務を遂行できるデバイスであるか”というニーズに応えるために進化を続けており、それが付加価値となっています。今後は過酷な環境でのICT利活用のニーズをより幅広く満たし、これまで以上にビジネスの大きな武器となることが予想されます。
建設ITジャーナリスト 家入龍太が語る「TOUGHPADが可能にする現場の革新」
粉塵舞う作業現場で効率化を実現するTOUGHPADシリーズ

株式会社イエイリ・ラボ 代表取締役。建設技術とITの融合により、生産性向上や地球環境保全、国際化など建設業が抱える課題解決を目指す建設ITジャーナリスト。公式サイト「建設ITワールド」や日経BP社の建設総合サイト「ケンプラッツ」の人気コーナー「イエイリ建設IT戦略」などを執筆。関西大学非常勤講師。
タブレットの有効活用はビジネスの現場に革新をもたらし、生産性向上や競争力強化に大きく貢献します。私はこれまでに建設の現場を数多く取材してきたのですが、粉塵の多さなど、もっとも過酷な環境の業界のひとつと言えます。一方、近年はモバイルデータ通信環境の発達などによって、現場の最前線で情報端末を利用します。そういった過酷な建築現場に最適な端末がパナソニックのTOUGHPADシリーズです。
建築現場におけるTOUGHPADの活用シーンは、たとえば図面のペーパーレス化です。建築の現場では従来、紙の図面がなければ仕事になりませんでした。その数はときに何千枚にも上り、数kgほどある紙の束を事務所から現場に持っていく必要があります。TOUGHPADなら何千枚もの図面でも電子化すれば、持って行くのは端末1台のみで済みます。水滴がついた状態でも、手袋をしたままでも、タッチ操作して図面を見られるのもよいですね。
そうした現場は足場の狭さなどから、端末をぶつけたり落としたりする危険も高いのですが、その点TOUGHPADなら気を遣わずに済み、業務に集中できます。また、頑丈さを備えた本体の厚さの割には、10.1型モデルでも重量は約1.1kgと重くないので、現場での持ち運びも苦になりません。
現場で“IT工具”を活用し、情物一致を促進

TOUGHPADのような過酷な現場で使える“IT工具”があれば、管理の情報と実際のモノを一致させる“情物一致”をより推進できるでしょう。今までの紙ベースの方法では、記録が困難などの理由から、情物一致が思うように実現できていませんでした。そのため、たとえば建物の配管などのリニューアル工事では、図面と現物が異なってしまい、工事の際に壁や床をはがしてみないと配管の位置がわからないという手間や無駄が発生することがしばしばです。TOUGHPADを使えば、配管の状況を現場で撮影するなどして、情物一致を実現できるので、工事の無駄がなくなり、工期とコスト、さらに後々の保守工数を大幅に削減できます。
農業や防災をはじめ、多彩な分野で現場に革新をもたらす

無論、さまざまな業界の過酷な現場でTOUGHPADは活用できます。小売や物流業界では、通販事業における倉庫での商品のピッキング業務に利用すれば、情物一致によって業務の制度や効率を高められます。配達や集荷業務でも、車両に端末として持ち込み、もっとも効率のよいルート情報の提供などが行えます。また、同じ発想で、乗り合いタクシーでも使えますね。
今後はいわゆる“精密農業”の分野でも活用が期待できます。たとえば、GPS付きのトラクターと連動させ、耕した場所や回数のチェックをしたり、作物ごとに収穫時期を管理したりする端末にTOUGHPADを用いることができます。今まで人の感覚と経験で行ってきた農作業にデータ管理を導入し、作物の品質や収益性の向上に役立てられるのです。
また、防災や環境調査などでもTOUGHPADは威力を発揮します。災害の現場は水や土があふれており、頑丈タブレットしか実用に耐えません。たとえば、崖崩れや落石などの発生現場に担当者が赴き、TOUGHPADを使ってリアルタイムで、本部へ状況を動画などで報告したり、遠隔会議システムで打合せしたりします。また、消防車や救急車の緊急車両が通行可能な道路の情報も、GPS付きカーナビの通行実績データをTOUGHPADで収集・共有できます。

将来的には、アプローチが難しい場所での調査などに、ドローン(小型の無人ヘリ)が用いられるようになると思いますが、そのコントローラー端末としても最適ですね。
今後幅広い分野において、TOUGHPADシリーズは現場のICT活用に革新をもたらし、作業の効率化や収益の向上、安全の確保など多様な価値創造に貢献していくツールとなっていくでしょう。
なお、TOUGHPAD導入の相談は、パナソニックの「導入ご相談ダイヤル 0120-878655」で随時受け付け中だ。(10:00~18:00/土日祝日・年末年始を除く)






