ようこそ、TMEIC村へ 「エネルギー」「環境」「独創技術」を 成長エンジンに繁栄する村!?

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国内市場の動向・戦略

――再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)スタート以来、日本国内のメガソーラー市場は急成長しました。それに伴い、太陽光発電システム向け大容量パワーコンディショナ(PCS)の需要も拡大しています。現在の国内市場の動向についてお聞かせください。

2009年11月の太陽光発電の余剰電力買い取り制度の開始やFITの施行により、再生可能エネルギーは着実に導入が拡大しています。なかでも、建設工事に要する期間が短く、立地に際して支障となる規制も少ない太陽光発電(PV)の導入拡大は急速に進んでいるのが特徴です。FIT開始前は住宅用PVが市場の大半を占めていましたが、開始後は1000kW以上のメガソーラーの導入が顕著になりました。

――市場拡大に伴い、大容量太陽光発電システム用のPCSの受注も急速に拡大したと思います。需要の急拡大に対して、どのように対応したのでしょうか。

1980年代から海外向けに生産していたTMEICのPCSですが、FIT開始前後から国内向けの出荷が急激に増加しました。2011年に61MWだった受注容量は、2012年度に1,068MW、2013年度は2GWを超える予想です。この急激な需要拡大に対しては、PCSの大量生産に向く製造ラインを導入し、月産100台から400台と大きく増強してきました。

 TMEICの製品は、顧客からのニーズに合わせたカスタム生産がメインですが、PCSの生産には、同一仕様品の大量生産が必要であり、生産効率が求められるのです。これも、再生可能エネルギー分野の拡大を見据え、1980年代からPCSの実績を積み上げてきたこと、そして、社会インフラを支える信頼性や耐久性のある機器の生産をしており、その技術を集約できたことが供給能力拡大につながったのだと思っています。

――TMEICのメガソーラー用PCSの国内シェアは7割とのことですが、その強みはどのあたりにあるとお考えでしょうか。

TMEICの強みは大きく二つあると思っています。一つ目は高い技術で製品を生み出す力です。東芝時代に築き上げたパワエレ技術をPCSに応用できたのに加え、IGBTと呼ばれるパワー半導体を使った電力変換回路に独自の設計を導入し、変換効率の向上で業界をリードすることができました。これは、IGBTを4つ組み込んで交流の正弦波を作る「3レベル変換回路」で、TMEICは2010年に業界に先駆けて「3レベル」を採用したPCSを発売し、最高変換効率で98.6%(630kW機)を達成することに成功したのです。

 また、 太陽電池は日射量と気温によって、電流と電圧の特性が変化し続けます。そこで、発電量の最も多くなる電力点を短時間で探し出し、そのポイントから外れない制御(MPPT)が重要になってきます。TMEIC製品はMPPTの追従が素早く、日射や温度が変化しやすく変換効率が落ちやすい朝夕や曇りや雨の日でも高いパフォーマンスを発揮します。さらに、MPPTの制御幅が550~950Vと他社に比べて広いレンジのため、日射量が瞬間的に増減した時や系統電力が瞬停で急激に電圧が下がった時でも高い電圧で出力を維持することが可能です。

 もう一つの強みは営業力です。オイルショックがきっかけでスタートしたTMEICのPV事業ですが、アメリカの市場に先に入り込むことで世界に名前を広げることができました。グローバルな市場で経験を積んだことで、国内でも先を読みながら展開することができたと思います。当初、国内には専任営業がいなかったので、我々重電系の営業がPCSを試行錯誤しながら販売していきました。レスポンスを早くする、電力会社とのやりとりを仲介するなど、お客様の心をつかむノウハウを若い社員に意識して伝えていくようにしていました。

 この、製品と技術と営業力で、成果を出し続けることができたと思っています。 もともとは「TMEIC」の知名度はまったくと言っていいほどありませんでしたが、PCSのシェア拡大及び東芝と三菱電機の技術を集結したこの10年で*少しずつ認知されるようになってきたと自負しております。

――今後、日本のメガソーラー市場はどのような展望を遂げると思われますか。更なるシェア拡大、受注量の増加のための戦略があればぜひお聞かせください。

再生可能エネルギーの普及を狙って2012年7月に始まったFITは、初年度の電力買い取り価格が税抜きで1kW時40円、2013年度は36円、2014年度は32円と推移しています。初年度の40円はドイツの倍以上で、我々が想定した値段よりもはるかに高かったのです。当然のように初年度から申請する企業が殺到し、非常に熱い戦いがありました。

 ところが、蓋を開けてみると、認定されたにも関わらず実際に運転しているのは2割程度。残りの8割は融資や土地の問題などで未開発のまま塩漬けにされた状態です。こうした事態に政府も動き出し、土地や設備を確保していない企業については認定取り消しの候補にするとしています。よって、ここ1,2年でこれから申請する企業、すでに認定された企業含めて、我々はさらに2~3GWくらいの需要があると見込んでいます。やるか、やらないかの見極めの時期に入ってきているのです。

 メガソーラー市場全体の拡大は、2018~2020年までは続くのではないかと予想しており、発電量は、ここ3年で8GWくらいには到達するのではないかと個人的に思っています。TMEICの生産能力は500kW機がメインで現在年間2.5GWです。今後の需要拡大を予測し、工場の生産体制はすでに整えてあります。刻々と変化する市場のなかでお客様とTMEICとの信頼関係を維持、強化するためには、製品と技術と営業が一体となった手厚いサービスを引き続き提供していくことが第一です。お客様の満足を第一に考えながら、マーケットインの精神で技術や価値を真摯に提供していくこと。それが結果的にシェア拡大や受注増につながっていくと確信しています。