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自治体DXフォーラム 2025 組織で挑む「タテ×ヨコ」DX
コンカー

「予算執行」と「旅費精算」を切り口に
業務プロセス見直しとデジタル化を支援する

限られた職員リソースで、多様かつ複雑な住民ニーズにいかに応えていくか。これが自治体にとって切実なテーマとなっている。そのためには、形骸化した定型的な業務を極限まで取り除き、職員を非効率な作業から解放することが不可欠だ。コンカーでは「予算執行」と「旅費精算」にかかわる業務のデジタル化によって、自治体の内部事務DXを支援。住民サービスの質の向上、職員の働きがいの実現などを強力にサポートしている。

形骸化した業務をデジタル化し
職員の工数を削減することが重要

株式会社コンカー 公共営業本部 Regional Public Executive 岩屋 光一郎氏
株式会社コンカー
公共営業本部
Regional Public Executive
岩屋 光一郎
 多くの自治体が直面する人手不足問題。デジタル技術の進化を背景に、住民ニーズがますます多様化・複雑化する中、職員のリソースは常にひっ迫している状態だ。

 「そのような状況にも関わらず、多くの自治体では職員が形骸化した定型業務に多くの時間を費やしています。時間外労働の削減が進まないばかりか、新規事業の推進にも着手できておらず、この状態では職員が『働きがい』を感じることは難しいのではないでしょうか」とコンカーの岩屋 光一郎氏は警鐘を鳴らす。

 中でも、行政サービスの高度化、住民満足度の向上に大きく関わるのが予算執行業務だ。やるべきことに対して予算を最適配分するためには、多様なノウハウを持つ職員が積極的に関与することが欠かせない。職員のリソース解放とモチベーション向上は、自治体が持続的な組織運営を考える上で解決するべき課題といえるだろう。

 重要なのは、デジタル技術を活用して業務プロセスを再構築することだ。紙や手入力に頼った定型業務をデジタル化して、職員の工数を削減する。その結果生まれたリソースを、付加価値の高い事業やプロジェクトに振り向けることで、職員にとって働きがいのある環境を実現するのである。

現状をデジタル化するのではなく
BPRの視点を持つことが必須

 コンカーは、クラウドサービスの提供を通じてそのための自治体の取り組みを強力に支援している。

 同社の経費精算クラウドサービスは世界トップクラスのシェアを誇るなど、官民問わず広く利用されている。「2024年には日本国内にデータセンターを開設し、ISMAP認証も取得しました。国内の公共分野への対応をさらに強化していく計画です」と岩屋氏は紹介する。

 データを起点とした効率的な業務プロセスを実現できる点が、同社サービスの強みだ。例えば、システムへのデータ手入力作業を削減することで、職員の負担を軽減するとともに人的ミスを削減。また、人が行ってきた確認業務をシステム化することで、会計課や人事課の職員が伝票を個別に審査する手間も削減する。

 「導入に当たっては、現行業務のデジタル化にとどまらず、BPR(BusinessProcess Re-engineering)の視点に基づいて業務を根本から見直すことが肝心です。現状(As-Is)を可視化して課題を抽出したら、あるべき業務プロセスを設計します。将来(To-Be)の効果までを見据えたロードマップを策定することで、戦略的なデジタル化をご支援します」と岩屋氏は強調する。

 このアプローチを採用する自治体も増えている。一例が福島市だ。

 同市は2024年度から「財務会計DX」を推進。予算執行業務の効率化を起点として、職員がコア業務に専念できる環境の構築を目指している。デジタル部門をはじめ、会計部門や管財部門、契約部門など、部署横断型の財務会計処理の効率化ワーキンググループを立ち上げ、コンカーと共に実証実験に取り組んだ。

 「実証実験は、職員の皆さんの改革マインドを醸成するための目的意識の共有からスタートしました。その後、ヒアリングによって現状業務の課題を抽出し、目指す将来像を策定。GAP分析で方向性を定めたら、それを基に定量効果を試算しました」(岩屋氏)。この進め方は、コンカーがこれまで多くのプロジェクトで得たノウハウに基づくものであり、効果につながる手法だという(図1)。  試算の結果、支出負担行為や手入力による起票、上長による承認・押印、会計課による目視審査などの一連の業務にかかる時間は現状の3分の1まで減らせることが見えてきた。また、コストも4000万円ほど削減できる見込みだという(いずれも年間)。「このような成果が得られれば、職員の方のリソースに余裕ができ、能動的な意見交換や新しい挑戦も促進されるでしょう。人材育成にもつながるはずです」と岩屋氏は語る。

約70年ぶりの制度改正を契機に
業務プロセスの見直しを進めるべき

 もう1つ、コンカーのメリットが発揮される領域が旅費精算である。2025年4月1日に国家公務員向けの旅費制度が約70年ぶりに改正。これを受け、各自治体が旅費精算業務の見直しに着手しているが、コンカーを利用することでそのための取り組みを加速することが可能だ。

 「例えば、以前の制度では、往復の経路や費用などの詳細を事前に申請しなければいけませんでした。それが改正後は、より柔軟な申請で済むようになります。また、法人カードの使用も可能になります」と岩屋氏は説明する。

 コンカーであれば、実費精算や個人・法人カードはもちろん、様々なキャッシュレス決済にも対応。さらにGoogleMapや経路検索サービス、タクシー配車サービスなどの外部サービスと連携することで、ルート入力の自動化も可能だ(図2)。複数のサービスの利用データを連携することで、手間をかけずに旅費明細を作成できる。  「旅費規定に沿ったチェックを自動化し、違反の防止や承認・審査業務の効率化を図ることも可能です。周辺プロセスを含めてデジタル化することで、改正旅費法へのスムーズな対応と、業務効率化の効果を自治体組織にもたらします」と岩屋氏は話す。

 今回の法改正は1つのきっかけにすぎない。旅費を含め、多様な経費処理のプロセス自体を大きくデジタル化することで、人手不足という大きな課題の解決につなげることができる。この視点を持つことが、自治体組織に求められている。

 「繰り返しになりますが、住民サービスの質や職員のモチベーションの向上を図るには、業務プロセス全体を最適化することが欠かせません。デジタル技術を活用し、BPRの視点を取り入れた業務改革を進めることを強くお勧めします」と岩屋氏は最後に語った。
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