DeepL ジャパン合同会社
官公庁・文教・医療営業本部 本部長
山田 陽介氏
インバウンド需要の高まりや在留外国人の増加に伴い、自治体における多言語対応の重要性が高まっている。しかし、現場はこの状況に十分対応できていないようだ。語学に堪能な特定の職員に業務が集中し、属人化や負担の偏りが発生しているケースが多く見られる。
「翻訳ツール自体は手軽に利用できるようになりましたが、使用に当たってはリスクを精査する必要があります。無料の翻訳ツールを乱用するとシャドーIT
※1化してセキュリティーリスクが生じるほか、翻訳精度のばらつき、誤訳やハルシネーション
※2といった生成AI特有の問題も生まれます」とDeepL ジャパンの山田 陽介氏は言う。ガバナンスが利いていない状態で、翻訳された情報の正確性や信頼性を担保することは難しいだろう。
こうした課題を受け、DeepLは多言語対応を実現するために、組織で統一された「言語インフラ」の構築を提案している。言語インフラとは、翻訳精度だけでなく利用ルール、用語の統一、アクセス管理までを含めて組織で一元管理できる基盤のことだ。
「公共サービスの多言語対応は、『試しに使ってみるAI』では実現できません。組織全体で一貫性のある言語インフラを構築して初めて、高い安全性とガバナンスを実現しつつ、業務の平準化を図ることが可能になります」と山田氏は強調する。
同社はそのための環境実現を支援している。DeepLといえば、高い精度を誇るテキスト翻訳サービス「DeepLTranslator」が有名だが、それだけではない。同社のサービスは現在、コミュニケーション全体を支援するプラットフォームへ進化を遂げている。
- ※1
- 組織が管理・把握できていないITシステム/サービスのこと
- ※2
- AIが事実とは異なる情報や存在しない情報を生成してしまうこと