1949年に米国で設立されたADPは、給与計算ビジネスのパイオニアである。早い時期から米国以外にも進出しており、日本における給与計算でも20年以上の経験を積み重ねてきた。いまでは、グローバルペイロールのリーダーとして世界で存在感を高めている。
「ADPは6万4000人の従業員を擁し、世界140カ国でサービスを提供。全世界では4200万人の給与計算を担っています」と説明するのは、ADP Japanの坂内勝実氏である。世界の110万社がADPのサービスを採用しており、グローバル企業も多数名を連ねている。
今、あらゆる企業が資本効率と生産性の向上に取り組んでいる。資本効率の観点では、コア業務への集中が1つの方向性だ。また、業務の標準化や自動化、デジタル活用などによる生産性向上の動きも加速している。人事部門においても、これらは重要なキーワードである。そこで、給与計算のアウトソーシングが有効なアプローチとして関心を高めている。
「ADPによる分析調査結果によれば、給与計算のアウトソーシングにより生産性は55%向上し、15~22%のコストを削減できます。すでに、給与計算のアウトソーシングは一般的な経営手法といえるでしょう」と坂内氏は話す。
グローバル標準化のメリットは非常に大きい
グローバル展開する企業の場合、国ごとに給与計算システムのベンダーやソフトウエアが異なる企業は多い。その場合、ベンダーマネジメントコストなどが膨らみ、各国の業務プロセスもバラバラになりがちだ。セキュリティレベルも同様だ。また、各国のシステムから人件費データを集約するには時間と手間がかかる。「グローバル共通の仕組みに統合することで、こうした課題を解消できます。それが、ADPが提供するグローバルペイロールです」(坂内氏)
グローバル企業も多くが、ADP Global Payrollを採用している。同社の調べによると、平均の投資対効果(ROI)は131%に上るという。
英国に本社を置くコカ・コーラ・ユーロパシフィックは13カ国の給与計算を、ADP Global Payrollに統合してプロセスを標準化した。また、フェデックスは従来68種類あった給与計算システムをADP Global Payrollの単一プラットフォームに統合。業務効率を高めるとともに、コンプライアンスやセキュリティのリスクを大きく低減させた。
「ADP Global Payrollにより、人件費データをリアルタイムで収集・分析し、迅速な改善策を実行することができます。経営層へのタイムリーなレポーティングが可能になり、ワークフォースの最適化など柔軟な人事施策にもつながります」と坂内氏はグローバル標準化のメリットを説明する。
グローバル展開する企業にとって、グローバルペイロールは、人的資本経営の高度化、セキュリティ・コンプライアンス・ガバナンス強化、TCO削減のための経営基盤だ。経営における戦略的な一手だといえる。








