経営会議の議論の質や意思決定の在り方に満足している経営者は、どれほどいるだろうか。各部門からの進捗報告や戦術的な打ち手の話し合いに多くの時間が割かれている、あるいは遠慮や忖度によって率直な議論にならないといった不満を感じている経営者は多いはずだ。
「経営会議は経営の縮図です。その在り方は、経営のパフォーマンスや企業価値に直結します。経営会議の現実と課題を直視し、理想に近づける必要があります」と語るのは、グロービスの内田圭亮氏である。では、理想的な経営会議とはどのようなものか。内田氏は次の3つの視点で解説する。「経営課題における最重要論点をアジェンダ設定すること、全社最適に基づく活発かつ本音の議論が行われること。そして、果断な意思決定と実効性担保のための責任者の明確化です」
現状の経営会議がこうした理想から遠いとすれば、その背景には様々な要因が考えられる。経営メンバーが「経営のプロ」として育っていないのかもしれない。自分の管掌以外のテーマで意見を述べることに対する遠慮や、トップへの忖度などもあるだろう。議事進行のファシリテーションスキルに課題があるケースもある。実行責任者が決まらないとすれば、それは心理的な安全性の不足や保守的な組織文化に起因するかもしれない。
ファシリテーターに求められる3つの要件
こうした阻害要因を取り除くためには、どうすればいいだろうか。その解決策を、内田氏は次のように提示する。「まず、経営メンバーの経営リテラシーを高めること。そして、生産性の高い会議の在り方を学び取り入れる必要があります。同時に、経営リーダーとしての覚悟や信念も欠かせません。組織文化の観点では、経営層が価値観や考え方を変え、日々の言動を変える必要があります」
以上のような取り組みを、自社内で完結させるのは難しい。そこで、グロービスはプロフェッショナルのファシリテーターによる経営会議支援サービスを提供している。
「ファシリテーターに求められる要件は大きく3つ。実務経験に裏打ちされた体系的な経営リテラシー、高度なファシリテーション技術、変革に対する高い当事者意識と客観的冷静さのバランスです。これらの能力を磨いた当社ファシリテーターが、多くのお客様の経営会議をサポートしています」と内田氏は話す。
成果を上げた事例は多い。全社的な変革を進める大手IT企業からは、「事前には想像できないくらい経営会議が活発化した」という声が寄せられた。また、リーダーの成長をテーマに掲げるヘルスケア企業は「学ぶことの面白さを忘れていた。学ぶことが組織に定着しつつある」という。本音で活発な議論をしたいと考えていたアミューズメント企業は、「経営チームとしての危機感が高まった」とのこと。いずれも、高度な知見と能力を備えたファシリテーターが経営会議をサポートした結果として起きている変化だ。
プロフェッショナルの参加により、経営会議の質を大きく高めることができる。それは、経営パフォーマンスの向上をも意味する。








