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ニューロダイバーシティ&インクルージョン・フォーラム

第3回
推進委員会開催

多様な人の働く機会を創出しチャレンジを後押しする仕組み

井上 雅博 氏

パーソルダイバース
人材ソリューション統括本部
取締役執行役員
井上 雅博

パーソルダイバース取締役執行役員で障害者雇用領域における人材サービス部門を管掌する井上雅博氏は、「『ともにはたらき、ともに笑おう。』という思いを胸に、障害の有無にかかわらず働くことに喜びを持っていただくという観点で取り組みを進めている」と話した。

同社はパーソルグループの特例子会社として、人材紹介をはじめとした人材サービスと、グループ会社からの事務系業務などの受託サービスを提供する。従業員約2800人の7割以上が何らかの障害を持ち、かつ精神障害者の比率が高いという同社。ただし、直属の上司以外には、障害の有無や、障害の内容は伝えておらず、「障害への合理的配慮をDE&Iのレベルまで引き上げることで、成功している」と井上氏は強調する。

その内容としては、多様な障害者に雇用の機会を創出するために、同社の障害者雇用は働く場所を都市部のみならず郊外や地方まで拡大する「広さ」、業務を細分化し、様々な特性がある人が働けるようにしている点を説明した。

障害の有無にかかわらず全社員を同じ制度で評価し、同じキャリアアップ制度を用意しているのも特色だ。評価制度では、数字で測れる成果(パフォーマンス評価)に加えて、「成果を導く再現性のある行動」を価値として評価(バリュー評価)している点も明らかにした。

業務を細分化し、幅広い層の人が働けるようにすることを、井上氏は「業務分解」と呼んでいる。業務分解することで、「苦手なことではなく、本人が得意とする業務を担ってもらうことができる」(井上氏)わけだ。

同社の代表的な事業の一つは、グループ各社からの受託事業だ。経理や人事系の業務、すなわち「グループ各社でなくてはならない仕事」を請け負うことで、「社員は自分の仕事にプライドを持っている」と言う。

加えて、ノベルティとして各社に納める菓子を製造する焼き菓子事業、農福連携事業として、群馬県富岡市で行っている養蚕事業、神奈川県横須賀市で地域の農家から依頼を受けて社員が畑やハウスで農作業を行う援農事業(横須賀市と「農業と福祉の連携推進に関する包括連携協定」を締結)など、地域と連携した事業での雇用創出も進んでいる。

高度な専門スキルを身に付ける就労移行支援事業所「Neuro Dive」

就労移行支援事業では全国15拠点で運営する「ミラトレ」や、先端ITスキルを学べる事業所「Neuro Dive」を展開。とりわけDX戦略を実行に移す専門知識やスキルを有する人材に焦点を当て、神経発達症(発達障害)特性を持つ人の集中力や創造的思考力に着目して、先端IT領域で活躍できる専門人材の育成に注力していると井上氏は語った。

続いて、Neuro Diveで先端ITを身に付けた駿河芳樹氏がオンラインで登場し、研究成果を発表した。駿河氏は2024年3月に大学の建築学科を卒業後、5月末にNeuro Dive 秋葉原へ入所し、未経験だった機械学習を学んだ。

会場の様子

発表内容は自動車の燃費に関する研究。車両情報からの燃費予測やデータ理解が今後の車両開発のヒントになる、というテーマを設定し、研究に取り組んだという。駿河氏は研究で工夫した点や気づきについて語り、発表後は協賛企業の参加者から内容や進め方に関する質問にも回答した。

Neuro Diveでは先端ITスキルの学習だけでなく、働くうえで欠かせないオン・オフの切り替えといったメンタルコントロールも身に付いたという駿河氏の言葉に、うなずく参加者の姿もあった。

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