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14型パワフル大画面コンパクト「レッツノートFV」実機レビュー
開発者インタビュー・検証動画も必見
開発者インタビュー「パワフル大画面コンパクト具現化のために打てる手はすべて打った」
ここまで見てきて、「レッツノートFV」が、いつでも、どこでも大画面を使って快適に仕事ができるよう、細部までこだわり抜いて開発されたのがおわかりいただけただろう。それではこうしたこだわりを具現化する上ではどのような課題があり、それをどのように乗り越えたのか? オンラインインタビューで開発担当者に内幕を訊いた。

モバイルソリューションズ事業部
開発センター プロジェクトマネジメント部
プロジェクトマネジメント1課 主幹技師
プロジェクトリーダー
白神 和弘氏

モバイルソリューションズ事業部
商品企画部
主務
佐藤敬太郎氏
「高機能」と「コンパクト」の二律背反を両立する全く新しいモデルを目指した
「レッツノートFV」の企画・開発は、いつ頃、どのようなきっかけから始まったのですか?
佐藤 企画のスタートは約2年前、2019年に入ってからです。ラインナップを拡充していく上で、当時「LV」だけだった大型の機種をいかに強化するか、という視点から、我々商品企画担当と、営業、開発メンバーで相談を始めました。
企画・開発に際しては、ユーザーの声をかなり参考にされているのですよね?
佐藤 ええ。当社では毎年、神戸工場で開催している「PCカンファレンス」というイベントに既存ユーザー様を招待したり、営業担当者のお客様訪問に企画・開発のメンバーも同行したりして、お客様のご要望を伺っています。その中で、「LV」については、持ち歩きはキツイため、ほとんどオフィス内で、据え置きで使っている、という声が大半だったのです。我々としては、ちょっとしたモバイル用途には充分使っていただける商品だと思っていたので、全く想定外でしたね。一方で、モバイルPCについて「これからは出先でも、Officeソフトのみならず、データ分析など一歩進んだ用途で活用したい」という声もありました。そこで、新機種開発に際しては、従来の「LV」を単純にアップデートするのではなく、「オフィスでも余裕で使える高機能を備えながら、コンパクトで持ち運びもしやすい」という、一見、二律背反する要素を両立する、全く新しいモデルを創り上げよう、となったのです。
企画・開発が始まったのは2019年ということは、まだコロナの影響は出ていませんよね?
佐藤 当然、開発当初はコロナについては予想もしていませんでした。しかし、2020年に入って緊急事態宣言が出るなどして、在宅ワークが広がるようになると、「高性能・大画面の仕事がしやすい環境を持ち運ぶ」というコンセプトが、より世の中に求められるようになってきた、と感じるようになりました。

13.3型ノートサイズの横幅に、14.0型大画面をどう搭載するか?
従来の「LV」と同様に14型の大画面を搭載しつつ、コンパクト性を追求する上で、一番課題となったのは何だったでしょうか?
白神 一番苦労したのはやはり横幅サイズですね。世の中で一番売れているモバイルPCは13.3型のフルHDノート。持ち運ぶPCとしては、14型の大画面を搭載してもその横幅サイズを何とか実現しなくてはならないと。そのためには液晶周りのベゼルを片側約5mmの狭額縁にする必要がありましたが、狭額縁にすると横方向からの衝撃に弱くなってしまいます。「狭額縁でも従来のレッツノートと同等の頑丈さを確保する」のが最初の技術的な関門でした。
その関門をクリアするために、どのようなアプローチをとったのでしょう?
白神 一例を挙げると、天板の左右両側に樹脂を盛って増肉化することで強度を確保できる構造にしています。それ以外にも、タッチパネル搭載モデル、非搭載モデルそれぞれで独自の対策を盛り込んでいます。コンピューター上でのシミュレーションに加え、実際にサンプルを作ってはテストを行って壊すことを繰り返しつつ開発を進めました。
前モデルの「レッツノートLV」では同じ14型でも16:9の液晶を採用していたのに対し、今回の「FV」では、同じ14型でも3:2の縦長の液晶を搭載していますね。それはどのような理由からでしょう?
白神 そもそも14型16:9の液晶を13.3型フルHDノートサイズのボディに搭載しようとしても、物理的に横幅が収まらないのです。横幅を短くしつつ表示面積を大きくしたいと考えて出した解が3:2液晶の採用でした。また、12.1型の「レッツノートSV」で16:10の液晶を搭載していることからもわかるように、レッツノートではもともと液晶の縦の長さを意識しています。縦方向の表示領域が長いと、Office系アプリも使いやすいし、Webブラウジングもしやすい。また、3:2は紙のA版の表示に近く、PDFなどを見開き表示にした際、左右にムダなエリアが発生しないメリットもあります。「13.3型フルHDノートサイズの横幅に収める」のと「縦方向の表示領域を広げる」という両方の理由があっての14型3:2型液晶の採用というわけです。

一方、フットプリントが小さくなると、内部の部品のレイアウトも厳しくなりますね。
白神 おっしゃるとおりで、その点も大きな関門になりました。フットプリントが小さくなっても、レッツノートらしく充実したインターフェースは搭載したい。高性能CPUの能力を引き出すために大型のファンを搭載して冷却性能も上げたい。駆動時間を伸ばすためにバッテリーも大きいものを積みたい。そうなると場所の取り合いになるのです(笑)。まるでパズルのようなもの。どうやったら最も効率の良い配置になるか、技術者同士で顔を突き合わせながらミリ単位で検討し、このパズルを解いていきました。
スピーカーを底面に配置してもしっかり音が出る理由は?
「レッツノートFV」は、歴代のレッツノートの中ではおそらく初めて「音質・音圧」にこだわったモデルだと思います。どのような開発を行ったのでしょう?
白神 我々が開発するのはあくまでノートPCなので、高級オーディオ機器までの高音質を目指すわけではない。Web会議などビジネスシーンで使いやすい音を追究しました。まず行ったのが、高音圧のボックス型スピーカーの搭載です。従来はスピーカー単体を筐体の開口部に押し当てて固定していたため、どうしても筐体の隙間から反対の位相の音が漏れて、低音域が出にくい状況になっていました。低音域というのは人の声でいうと母音の周波数帯で、それがWeb会議で声が聞き取りにくい要因になっていたのです。ボックス型スピーカーの搭載により、特に低音域の音がしっかり出るようになり、声の聞き取りやすさが格段に向上しています。
開発に際しては、どんな点に苦労されましたか?
白神 特に難しかったのは、ボックス型スピーカーの配置ですね。先ほど申し上げたように、「FV」では内部の部品のレイアウトがかなり厳しく、従来、スピーカーは音口を前面に向けて配置するのに対し、今回は底面に、下向きに配置せざるを得ませんでした。そうすると音が小さくなってしまう。どうしたら音口を底面に設けてもしっかり音が出るようにするかが課題になりました。試作した筐体に実際にボックス型スピーカーを配置して試行錯誤をした結果、最終的に「音口部を斜めにカットする」という今の形に至りました。これなら膝の上に置いても音口を塞がないし、机の上に置いても音が横から出てきちんと広がります。

「仕事の生産性を高めるツール」を体現
最後に改めて、「レッツノートFV」に込めた「想い」をお話しください。
佐藤 今回の「レッツノートFV」は、オフィスで使っている環境をどこでも実現できるモバイルPCに仕上がりました。まさに「仕事の生産性を高めるツール」というレッツノートのコンセプトを体現していると思います。ビジネスユーザーの生産性や創造性を、最大限に引き出せる1台ではないでしょうか。
白神 開発者としては「パワフル大画面コンパクト」を具現化するために、打てる手はすべて打ちました。そのこだわりを、ぜひとも手にとって体感していただきたいですね。






