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Special
Interview

大手化学メーカーのレゾナック・ホールディングスは、外部から最高財務責任者(CFO)として招いた染宮秀樹氏の指揮の下、経理・財務担当者を経営の“リード役”とする意識変革を進めている。AIが急速に進歩する今日、染宮氏が強い関心を寄せているのは、「『AI×ビッグデータ』の活用でCFOや経理・財務部門の役割はどう変わるのか?」である。その可能性について、前編に引き続き、出張・経費精算、請求書管理のクラウドサービスを提供するコンカーの代表取締役社長 橋本祥生氏に、「日経ビジネス」の元発行人で現・日経BPコンサルティング取締役の伊藤暢人が聞いた。
2023年1月の経営統合を“第2の創業”と位置付け、半導体・電子材料事業を主力とする化学メーカーとして再出発したレゾナック・ホールディングス(以下、レゾナック)。
そのCFO(最高財務責任者)として迎えられた染宮秀樹氏は、前編でも触れたように、経営層や各事業部門の後方支援部隊のような役割に甘んじていた経理・財務部門を、経営をリードする“先兵”に変えるための意識変革に取り組んでいる。
この変革のため、染宮氏が大胆な見直しを行ったのが、各事業部門および事業所の経理人事である。
「経営統合前の旧昭和電工と昭和電工マテリアルズ(旧日立化成)では、各事業部や事業所に経理担当者がおり、両社を合わせると約250人に上りました。以前は、それぞれの事業部門・事業所が担当者を任命していたのですが、私がCFOになってからすべての人事権をこちらで掌握することにしました」(染宮氏)
レゾナック・ホールディングス
取締役 最高財務責任者(CFO)
染宮 秀樹 氏
「現場から人事権を奪うのは、容易ではなかったはずです。それでも、なぜそこまで踏み切ったのでしょうか?」
日経ビジネス 元発行人の伊藤暢人の問いに、染宮氏は笑って答えた。
「もちろん大きな抵抗がありました。しかし、各事業部門や事業所に人事を委ねたままでは、会社全体としての経理・財務人材の意識改革は図れません。また、部門や事業所に閉じてしまうと、全社の財務状況を見渡しながら、その中における自部門の状況を理解するという視点がどうしても抜け落ちてしまいます。ですから、CFOである私が人事権を握り、適宜ジョブローテーションさせながら、全社的な視点を持った経理・財務人材を育て上げたいと考えたのです」(染宮氏)
当時、共同で改革を推進した、現・レゾナック 代表取締役社長 最高経営責任者(CEO)髙橋秀仁氏の強い後押しを受け、染宮氏は何とか事業部門長たちの理解を取り付けた。異動が頻繁に行われるようになったことで、染宮氏が意図した経理・財務担当者の意識変革は、徐々に狙い通りに進み始めたという。具体的に、何が、どのように変わっていったのだろうか?
日経BPコンサルティング
取締役
伊藤 暢人
これからの経理・財務担当には、
事業の知識・経験と
実行力が求められる
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