ITインフラSummit 2025 Summer -複合AIシステム時代の、ITインフラの条件- Review

AI・デジタルツイン・データ基盤 Forum
ピュア・ストレージ・ジャパン

複合AIシステムを下支えする
「進化するITインフラ」の実現法

ピュア・ストレージ・ジャパン マーケティング本部 フィールドマーケティングマネージャー 正見 卓司氏

生成AI活用が広がる中、社内の業務データを用いた複合AIシステムの導入機運も高まりつつある。しかし、柔軟性や拡張性に欠けたITインフラが、こうした取り組みの障壁となるケースも少なくない。ピュア・ストレージでは、独自の保守プログラム「Evergreen」と継続的アップグレードが可能なアーキテクチャとの組み合わせることで、今後の生成AI活用に欠かせない「進化するITインフラ」を実現している。ここではその特長や活用メリットについて紹介した。


生成AI活用には
高い柔軟性と拡張性が不可欠

日本企業における生成AI活用が次第に進展しつつある。特に最近では、RAG(検索拡張生成)のような複合AIシステムを目指す動きも見られる。

「自社内に蓄積されたデータ資産を活用することで、生成AIの回答精度をより高められます。この結果、自社の業務にマッチした生成AI環境が実現できるのです。ただし、その取り組みにおいては、課題となる点も少なくありません」とピュア・ストレージ・ジャパンの正見 卓司氏は指摘する。

RAGのような複合AIシステムでは、学習データと大量の社内データの検索結果を組み合わせて回答を生成する。しかし、肝心のITインフラが、これに対応できるだけの拡張性や柔軟性を備えていないケースも多い。「『社内データ整備・データ基盤不足』と『インフラ整備・運用負荷』の2点が、生成AI活用の大きな障壁になっています」と正見氏は説く。

これに加えて、年々加速するデータ量増加への対応も大きな課題だ。最近の市場調査によれば、企業が扱う非構造化データの量は、2030年までに現在の10倍に増えると予測されている。このような爆発的なデータ増大に、現行のストレージ・ソリューションで対応するのは非常に困難だ。

変化に追随し進化する
ITインフラを実現

ピュア・ストレージでは、こうしたAI時代のニーズに応えるストレージ・ソリューションを展開。そのポイントは「高速・高性能なデータ基盤」「スケーラビリティとコスト効率」「データを『製品』として扱う新しい視点」の3点だ。

「当社製品は1秒未満の応答速度を誇り、リアルタイム処理が求められる生成AIにも最適です。信頼性・可用性も高く、24時間365日止まらないシステムが実現できます。また、圧縮・重複排除技術や『Evergreenプログラム』により、コスト効率を最大化。AIのデータ準備などに欠かせないデータ管理の自動化・統合化も推進しています」と正見氏は話す。

この結果、組織全体で統一的なデータアクセスを実現。必要な情報の即時活用が可能となる。またエネルギー効率にも優れており、従来型HDDと比較して電力消費量を約80%削減できるという。

さらに、今後のデータ量増加に対しても余裕を持って対応可能だ。「当社はオールフラッシュ・ストレージの専業ベンダーですので、内蔵ディスクに関しても自社独自開発の『DirectFlashモジュール(以下、DFM)』を搭載しています。1つのDFMモジュールあたり300TBの大容量を実現しているため、たとえ非構造化データが10倍に増えても1台のシャーシでカバーできます」と正見氏は強調する。

ちなみにエネルギー効率だが、ラックスペース89U/最大電力消費量14,500Wのストレージ環境を同社製品に置き換えた場合、ラックスペース6U/最大電力消費量2,030Wと、大幅な省スペース・省電力化が実現できるという。

加えて、データ統合に役立つ製品も用意。企業においては、社内に散在するデータをまとめて活用したいという要望も多い。しかし現行ストレージ・ソリューションの多くは、DB向け、AI向け、バックアップ向けといった具合に、用途別に最適化されている。このため、いざデータをまとめようと思っても、なかなか統合しきれないケースが少なくない。

「こうしたニーズに応えるべく、当社がご提供しているのが『FlashBlade』です。この製品ではブレード型のアーキテクチャを採用しており、コンピュート/ストレージ機能をそれぞれ独立してスケールさせられます。各アプリケーションからも一元的にアクセスできるため、サイロ化の問題を解消し効果的にデータをまとめることができます」と正見氏は話す。

さらに、もう一つ見逃せないのが、同社独自の保守プログラム「Evergreen」である。ストレージに限らず、一度導入したハードウエアは数年おきにリプレースするというのがこれまでの常識であった。しかし、Evergreenでは、定額の保守費用を支払うだけで、常に最新のストレージ環境を利用し続けることができる。こうしたことが実現できるのも「アップグレードが可能なコンポーネントやソフトウエア、長寿命のシャーシなどを、すべて自社開発しているからこそ」だという(図1)。

図1 ITインフラの進化を支える独自アーキテクチャ

図1 ITインフラの進化を支える独自アーキテクチャ

ピュア・ストレージでは、ストレージを構成する主要コンポーネントやソフトウエアを自社開発。これらを継続的にアップグレードすることで、常に最新のストレージ環境が利用できる

「たとえばFlashBladeであれば、5年に1回ブレード本体を最新のコンポーネントに交換します。見た目は導入時と同じでも、中身はアップグレードされパフォーマンスも向上し続けるのです」と正見氏は強調する。

Evergreenには、様々なメニューが用意されているが、中でも注目されるのが完全サブスクリプション型でストレージのサービス利用を実現する「Evergreen//One」だ。「今後の変化に追随するためには、継続性・柔軟性・レジリエンスを兼ね備えた『進化するインフラ』が必要です。そうした基盤を実現するためにも、当社では『所有からサービスへ』のシフトを可能にするEvergreen//Oneを提案しています」と正見氏は話す(図2)。

図2 ストレージのサービス利用も可能

図2 ストレージのサービス利用も可能

一定の保守費用を支払うだけで、永久に最新機能が利用できる「Evergreenプログラム」。特に最上位メニューの「Evergreen//One」では、ストレージのサービス利用も実現できる

Evergreen//Oneのメリット
生かしたサービスも

こうしたEvergreen//Oneのメリットを高く評価し、アズ・ア・サービスのデータプラットフォームとして採用している企業も多い。その1つがキンドリルジャパンだ。同社では「For AI」「Unified Block & File」「Unified Fast Block & Object」「United Data Repository」などのジャンルごとに、きめ細かなサービスメニューを用意している。

「たとえばFor AIは時間単位での課金となりますので、AI用のデータが大量にあっても費用が嵩む心配はありません。アズ・ア・サービスは、使い方によっては一括購入よりもコスト高になるケースもありますので、当社の知見を生かした最適な提案を実施します」とキンドリルジャパンの高橋 克幸氏は話す。

さらに、キンドリルジャパンでは、データセンター移設などに役立つリロケーションプログラムも提供。通常こうした場合は、移行元と移行先で2台のストレージが必要になるが、本プログラムでは移行作業が完了するまで移行先ストレージの費用が免除される。新規にストレージを買う必要がない上に、環境構築・運用・機器搬送といったプロジェクトリスクもないのである。このようなプログラムが実現できるのも、Evergreen//Oneならではのメリットといえるだろう。


問い合わせ

ピュア・ストレージ・ジャパン
info-japan@purestorage.com