合人社計画研究所

合人社計画研究所が語るPPPでの強み 幅広いサービスを合理的に提供する体制 地方の中小型案件にこそPPP/PFIの神髄 基本精神はそのままに新市場への進出も

独立系の分譲マンション管理会社として全国で事業展開を図る合人社計画研究所。同社は、PPP/PFI事業にも積極的に取り組み、トップクラスの受託実績を誇る。持ち味は、幅広いサービスの合理的な提供。スポーツ施設、公営住宅、学校給食センター、火葬施設、寄宿舎等の領域で、実績を伸ばす。

小型案件にも参画し
自治体の困りごとを解決

合人社計画研究所
取締役経営企画本部長
山本計至氏


東京大学文学部社会学科卒。ゼネコン等の勤務を経て、2015年より現職。合人社グループ取締役、合人社エンジニアリング代表取締役、SPC14社の取締役

「小型案件にもためらうことなく、チャレンジします」。合人社計画研究所の強みを聞くと、取締役経営企画本部長の山本計至氏は開口一番、こう言い切る。

典型は、総戸数10戸に満たない規模の公営住宅を建設し管理するPFI事業。ここ数年、こうした小型案件に代表構成員として参画する例が相次ぐ。

事業効率を考えれば、うまみがあるとは思えない。なぜ、小型案件でもいとわずに事業に参画するのか。山本氏の答えは、PPPへの基本姿勢を示す。

「小型案件は、財政規模の小さな自治体が自らの生き残りを懸けてPFI事業に踏み切ったものです。困っているから、PFIに可能性を求める。自治体とともに事業に取り組み、困りごとを解決するのは、私たちの使命です」

SPC運営は本社で後方支援
経験豊富な人材が集中管理

困りごとは何も公営住宅に限らない。地域住民の生活に関連する幅広い分野に及ぶ。合人社計画研究所はこれら多様な分野の困りごとに対応できる幅広さを持つことも強みとする。

受託実績として目立つのは、スポーツ施設、公営住宅、学校給食センター、火葬施設、寄宿舎の5分野。この分野に絞り受託してきたわけではなく、結果として積み上がった実績だ。

大阪大学の国際学生寮(大阪大学グローバルビレッジ津雲台)。様々な国から集まる留学生が共同生活する場においては、異なる文化や慣習への理解が必要不可欠。留学生がお互いの文化を知り、理解を深める交流会を設けるなど、運営者として多様性を十分に理解し、バランス感覚を持ったサービスの実施を徹底している

経営企画部次長兼事業開発課課長を務める上田祐輔氏はこう強調する。「PPP/PFI事業に取り組み始めてから、多様な用途の施設で管理運営を経験し、ノウハウや経験を蓄積してきました。必要なサービスを合理的に提供できる体制を整えています」。

「合理的に提供できる体制」の一つは、本社部門のバックアップだ。PFI事業では、事業に参画する企業が事業主体として特別目的会社(SPC)を設立する。合人社計画研究所では全国で30を超えるSPCの運営を、本社で一括して行う。担当者の一人である経営企画部事業開発課の西本奈々氏は「過去の情報やノウハウが蓄積された本社で集中管理しているため、SPC運営の効率化を実現しています」と胸を張る。

国内トップクラスの実績
施設特性に合うサービスを

合理的な提供が可能な理由には、受託実績の多さもある。「実績が積み上がれば、施設特性がつかめてきます。特性がつかめれば、事業期間が長期にわたっても事業リスクを的確に見込めます。その結果、施設特性に合うサービスを合理的なコストで提供することが可能になるのです」(山本氏)。

合人社計画研究所がPPP/PFI事業に取り組み始めたのは、20年ほど前。大手建設会社から、維持管理を担当する事業者として具体案件への参画を打診されたのが始まりだ。数年前から体制の強化を図り、受託実績をそれまで以上の勢いで伸ばしてきた。2017~19年度の3年間では15件を受託し、新規受託件数は国内トップとなった(KPMGコンサルティング調べ。PFI法上のPFI事業に関するデータ)。

管理運営を担うことにより
マネジメントフィーを抑制

管理運営を担う立場から、業務を遂行しやすい建物を建設することにも気を配る。上田氏はこう説明する。

「動線にムダがなく、清掃しやすい建物にできれば、人手を抑えられ、維持管理のコスト削減につながります。PFI事業では施設設計にもコミットし、管理運営の立場から意見を述べることが重要な役割だと思っています」

PFI事業の契約期間に比べ、建物の寿命は長い。「契約期間終了後に管理運営を別の事業者が担当する時が来ても、変わらず維持管理しやすいことが大事です」(上田氏)。

受託実績を重ねる中で、代表構成員としてPFI事業に参画し、マネジメントにあたる機会も増えてきた。施設の管理運営という明確な立ち位置を持つことが幸いし、同じコンソーシアムを組成する他の企業から高く評価されている。その理由を、山本氏が明かす。

「マネジメントだけを担当することはなく、管理運営という実務を担い、他のメンバーと同じ立場のため、他の事業者から信頼を得やすい。一方で、マネジメントを担当するとはいえ、収益は管理運営で安定的に得られることから、フィーは低く抑えられます。それらが、コンソーシアム自体の競争力を高めることにつながっています」

シンプルなサービス提供へ
現場スタッフの多能工化を

管理運営で目指すのは、シンプルなサービスの提供だ。受付、案内、清掃など現場スタッフの役割を固定せず、誰もが必要なタイミングで必要なサービスを提供するように徹底する。現場スタッフの縦割りがなくなれば、利用者はサービスの提供を迅速に受けられるようになる。こうしたいわば多能工化は、コスト削減にもつながり、自治体にとってもプラスに働く。

今後の事業展開をどう考えるか―。山本氏は「従来中心であったサービス購入型のPFI事業から、P-PFI、遊休地活用、コンセッション等の独立採算の要素が強いものへと市場の中心が移っていくことや、道路や上下水道など土木インフラを対象にしたPFI事業の発注も見込まれます。これまでの、そしてこれからの仲間とチャレンジを続けます」と、新市場開拓に意欲的だ。

合人社計画研究所 経営企画本部

URL:https://www.gojin.co.jp

TEL:082-247-7498

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