ケイミックスパブリックビジネス

ケイミックスパブリックビジネスが積み重ねてきた実績 指定管理を中心に「文化」にこだわり 組織を挙げて「運営」に磨きをかけ
「管理」とともに一元的に提供

ケイミックスパブリックビジネスは公共文化施設管理運営の専門会社。大都市圏から地方都市にかけ1000席規模の文化ホールを主に指定管理者として管理運営する。強みは、ハード・ソフトの両面にわたるサービスを一元的に提供できる点。この強みを武器に指定管理の実績を積み重ねる原動力に迫る。

実績をどれだけ持つか、下の図から一目瞭然だ。管理運営する施設は2021年4月現在、大都市圏を中心に64カ所。ほとんどが、ケイミックスパブリックビジネス(KPB)1社で業務を担う公共文化施設である。

「量」だけで実績を積んできたわけではない。「質」の向上も伴う。

右のグラフをご覧いただきたい。近年管理運営を開始した10施設の利用者増加率の推移だ。3年目を迎えると、どの施設も利用者増加率はプラス。KPBが管理運営を担う前に比べ平均で1.5倍以上に増えている。

「量」と「質」の両面で実績を上げるKPBでは、自らの強みをどう分析しているのか。開発部副部長の礒山千映美氏は、「管理と運営というハード・ソフト両面にわたるサービスを、一元的に提供できる点です」と明快だ。

管理と運営の垣根取り払い
迅速で質の高いサービスを

管理は施設を保守する立場であるのに対し、運営は施設を運用する立場。異なる立場ながら、同じ組織で2つのサービスを提供していれば、さまざまな調整を図りやすい。

ケイミックスパブリックビジネス
常務取締役
後藤正史氏

典型例は、設備点検だ。常務取締役の後藤正史氏は「管理側は設備点検の日程をあらかじめ固めておこうと、そこを休館日にしたがります。しかし運営側としては、設備点検は施設利用のない日程で済ませてほしい。2つの業務を同じ会社で担当していれば、調整は容易です」と説明する。

実際、こうした調整によって設備点検のための休館日を大幅に減らすことも可能になるという。稼働率の高い施設であれば、それはそのまま、利用率の向上につながっていく。

管理・運営サービスを一元的に提供できると縦割りがなくなり、迅速で質の高いサービスを効率的に提供できる。担当業務の一部を地元協力会社に外注することもあるが、コンソーシアム内と違って、指揮命令系統は明確だ。

文化施設の運営にはノウハウが欠かせないが、運よく、PPPに取り組み始めた当初から“土地勘”があった。前身は、建物のメンテナンス会社。新しい事業を模索する中で、2005年にPPPへの参入を決めた。文化施設は当時、運営の一部を受託する案件があったことから、身近な存在。そこから、運営ノウハウに磨きをかけてきた。

運営ノウハウを組織で共有
地域人材の育成体制も整備

磨き方の一つは、運営ノウハウの組織内での共有である。管理運営する施設が増えてくれば、多くの成功事例が蓄積される。その情報を各施設の運営担当者との間で共有する。

組織力は、運営内容の徹底にも発揮される。「全国5拠点に置く支店では、提案書に記載した事業内容を現場側で履行できているか、リスト化したうえで確認しています。このバックアップ部門の高度な関与が、行政から信頼を得るのにつながっています」(後藤氏)。

現場を支える体制づくりは、人材育成にも及ぶ。その基本スタンスを、礒山氏はこう説明する。「文化施設が地域インフラである以上、その管理運営にあたる人材も地域の中で育成すべきです」。地域から寄せられる地元採用や継続雇用を求める声にも応える。

重点を置くのは、公共施設のスタッフに求められる公平性・公正性に対して意識を高めてもらうことだ。ただ、だからといって杓子しゃくし定規の対応に終始するようではPPPの意義が薄れる。

ケイミックスパブリックビジネス
開発部副部長
礒山千映美氏

「例えば施設の予約の際、お客様の希望日時が予約済みだった場合、代替の日時や場所などの逆提案を行うような柔軟性も持つように指導しています」(礒山氏)

その他、バックアップの事例として、専門性の高い文化事業については、現場スタッフを本社部門が支援する形を取っている。音楽、演劇、伝統芸能、生涯学習など専門性の高い人材を10人ほど配置する「文化事業企画室」である。

独自の体制を原動力に
今後はPFIにも積極参画

「管理運営にあたる各施設には運営担当者を置いていますが、担当者任せではコンテンツに偏りが生じかねません。本社側では市民の文化振興を図るコンテンツとしてバランスいいものを提供できるように、運営担当者からの相談に応じています」(礒山氏)

大黒摩季公演のチラシ。本社部門である文化事業企画室がスケールメリットを生かし、久喜総合文化会館(埼玉県)、佐野市文化会館(栃木県)、敦賀市民文化センター(福井県)など7つのホールで企画し実現させた

端的に言えば、現場側は地域性に目を向け、本社側は質の高さを求め、互いに協働する。そうして生み出される独自のコンテンツには、例えば市民参加型事業がある。市民から参加者を募り、施設側でサポートを提供しながら演劇や映画などを制作する企画だ。

さらに、大都市圏から地方都市まで広域で文化施設を運営するというスケールメリットを生かす機能も果たす。具体的には、単体施設では実現を見込めない著名アーティストのコンサートを、本社側で複数施設を会場に企画する。

KPBが実績を重ねる原動力は、組織として現場の人材を育成し、また組織として運営力の向上を図る、独自の体制にある。「今後はPFI事業にも積極的に参画します」(後藤氏)。運営力を武器に、新たな領域にも挑戦していく。

ケイミックスパブリックビジネス 開発部

URL:https://www.kpb.co.jp/

TEL:03-5289-3573

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