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みずほフィナンシャルグループ

日本初の銀行としての矜持きょうじを胸に

「ともに挑む。ともに実る。」を掲げ、
企業風土の変革へ

日本最古の銀行といえば1873年創設の第一国立銀行である。渋沢栄一が創設に携わり、頭取として40年以上にわたり経営も担った。そのDNAを受け継ぐのが、みずほフィナンシャルグループ(FG)である。日本経済の発展に貢献するという社会的な意義を渋沢の時代から受け継ぎ、近年は日本の活力向上と世界の持続的成長に寄与すべく、自らの変革にも挑む。

2023年6月、渋沢栄一の生誕の地でもある埼玉県深谷市内で田植えイベントを開催した。〈みずほ〉の社員およびその家族など60人近くが参加

水田で収穫した白米の一部を深谷市内の子ども食堂に寄贈した。写真は贈呈式の様子

みずほ銀行兜町支店の外壁には「銀行発祥の地」を示すレリーフ。第一国立銀行はこの地に創設された

今年もまた田植えの季節がやってきた。埼玉県深谷市の一角で〈みずほ〉の社員およびその家族らが、水田につかり、泥にまみれ、苗を植えていく。

初開催は昨年6月。みずほフィナンシャルグループ(FG)にとって、第一国立銀行創設から数えて創設150周年だったことから、創設者ともいえる渋沢栄一の生誕の地で実施した。収穫した1.6tの白米の一部を深谷市内の子ども食堂などに寄贈した。取り組みに共鳴する社員が増え、今年は作付面積を増やすという。

2023年6月、渋沢栄一の生誕の地でもある埼玉県深谷市内で田植えイベントを開催した。〈みずほ〉の社員およびその家族など60人近くが参加

水田で収穫した白米の一部を深谷市内の子ども食堂に寄贈した。写真は贈呈式の様子

歴史の古さは金融機関コードに表れる。みずほ銀行の金融機関コードは「0001」。日本で最初の銀行である第一国立銀行に由来する。明治初期の1873年、渋沢らが創設し、2年後に自ら頭取に就く。以降40年以上にわたって経営を担うほど、渋沢の銀行への思い入れは強い。

みずほ銀行兜町支店の外壁には「銀行発祥の地」を示すレリーフ。第一国立銀行はこの地に創設された

創設当時は殖産興業の時代。資本の流通を促進し、経済の発展を支えるには金融システムの整備が必要であると渋沢は痛感。健全な金融機関の設立が必要不可欠だと考えたのだった。そうして銀行を軸に、生涯にわたり約480の企業の設立と育成に尽力した。

渋沢翁の願いにつながる
「フェアでオープン」

みずほFG執行役でグループチーフカルチャーオフィサー(CCuO)と同チーフブランディングオフィサー(CBO)の役割を担う秋田夏実氏はこう語る。

執行役 グループCCuO 兼 グループCBO 秋田 夏実氏

「渋沢翁は、公平で公正な社会の発展に寄与できる永続的な企業づくりを願っていました。〈みずほ〉の『基本理念』の中の『フェアでオープン』は、そこにつながっていると言っても過言ではありません」

社内外の環境が大きく変化し、複雑化する中で、〈みずほ〉は改めて自らの存在意義を見つめ直し、未来に向けてそのDNAを紡ぐべく大きく踏み出した。

組織の変革と
企業理念の再定義

始まりは2022年2月。グループの有志約150人が自ら手を挙げ、組織の変革に向けた活動がスタートした。目指すべき方向はどのようなものか、変革を推進するには何が必要か、役員とも毎月のように議論を重ねた。

メンバーは半年後、議論の成果を提言としてまとめた。

提言の一つが、企業風土の変革やコミュニケーションの活性化を担う専担組織の新設と変革の旗振り役としてのCCuOという役職の新設である。この提言を受け、秋田氏をCCuOとする組織変革に向けた推進体制が築かれたのだ。

もう一つは、企業理念の再定義。経営側で素案を作成・公開し、社員に広く意見を求めた。実に3200もの意見が寄せられたという。それを踏まえて案を再検討するというプロセスを積み重ね、2023年5月に確定版を社内外に公表した。

構成は「基本理念」「パーパス」「バリュー」という3つの階層に分かれる(図)。組織変革に向け、まず取り組んだのが、「パーパス」だ。「ともに挑む。ともに実る。」を社員全員と共有し、社員一人ひとりが自分ごととして感じられるよう、経営層は自らが伝道師となって発信し、日々の行動や意思決定の中で体現していった。

■企業理念は、「基本理念」「パーパス」「バリュー」の3階層で構成される

変革にはコミュニケーションの活性化は不可欠だ。しかし国内外でビジネスを展開し、47都道府県に拠点を持つ巨大な組織においては、遠隔地の仲間がつながり合うことは容易ではない。

その課題を克服する手段の一つとして、〈みずほ〉では社内SNSを導入している。利用者数は現在2万2000人を超え、260以上のコミュニティーが立ち上がっているという。業務に関係のあることから、個人の趣味・関心事など、様々なテーマで社員同士が自由につながり合っている。

コミュニケーション活性化と
「ともに」の思想

また社員のカジュアルなコミュニケーション促進のため「ともに挑む。ともに飲む。自販機」を東京や大阪の拠点に設置している。社員2人が同時に社員証をタッチし、おのおのが商品ボタンを10秒以内に押せば、好きな飲料を1本ずつ無料で飲める、というものだ。導入前は「パーパス」をもじってよいのかという声もあった。しかし、「パーパス」は額縁に入れて高いところに飾るものではない。皆が日々身近なものとして接することが必要と感じ、遊び心も交えてこの名称を選んだ。この施策以降「ともに挑む。ともに学ぶ。」「ともに挑む。ともに走る。」など、社員が「パーパス」を色々な取り組みの名称に絡めるようになったという。

企業風土の変革に向けた推進体制の構築から約1年。社員の多くが変化の兆しを感じつつあるという。

取り組み初年度は「パーパス」の浸透に注力したのに対し、2年目を迎える2024年度は価値観・行動軸である「バリュー」に焦点を当てていく。「パーパス」の実現に向けた5つの「バリュー」にのっとった行動を取る社員にスポットライトを当てることで、具体的にどのような行動が求められているかを示していくという。

「パーパス」として掲げる「ともに挑む。ともに実る。」ににじみ出る「ともに」の思想。それは、私益の前に公益を追い求めようとした渋沢の思想に通じるものがある。秋田氏はこう強調する。

「渋沢翁の思いは〈みずほ〉の中に脈々と流れています。先人から受け継いだDNAに誇りを持ち、今後もお客さまや社会とともに、その先の持続的な成長、豊かさへの礎を築いてまいります」

Contents

東京商工会議所

初代会頭・渋沢翁の精神を受け継ぎ先行き不透明な時代、
企業の変革を後押しする

東洋紡

『順理則裕』の精神を受け継ぎ技術を進化させながら
社会を「ゆたかに」

日本取引所グループ(JPX)

産業立国へ、資本主義の父が創設資本コストの意識高め
日本のマーケットの
さらなる魅力向上へ

みずほフィナンシャルグループ

日本初の銀行としての矜持を胸に「ともに挑む。ともに実る。」
を掲げ、企業風土の変革へ

総論

時代の転換点に立つ企業経営者へ渋沢翁の思想に学び
「攻め」に転じよ!