受賞者インタビュー金賞

日本アキュライド インパクトのあるビジュアルと連動させ
目に触れにくい製品の存在をアピール

堀井 宏 氏

堀井 宏
日本アキュライド株式会社
代表取締役

森重 シリーズ広告「違和感なく溶け込む、確かな存在。」が金賞を受賞されました。

堀井 当社は2025年9月に創立50周年を迎えます。この記念すべき年に金賞をいただくことができ、大変感謝しています。今回の受賞が、社員や関係者の方々の話題づくりのきっかけになれば嬉しく思います。

森重 日本アキュライドの事業概要をご紹介ください。

堀井 当社は、世界中の市場に同一のスライドレール製品を供給しているインターナショナルサプライヤーです。社名であるAccurideの由来は、Accurate(精密)とSlide(スライド)の2つの言葉を合わせた造語で、精密にスライドすることを表しています。当社の大きな特徴は、マーケティング部門、研究開発部門に力を注ぎ、各種産業分野のエンジニアの方々のご要望に応えていくソリューションカンパニーであることです。製品の約9割はカスタム品で、当社が設計から製造まで手掛け、お客様の製品にフィットするスライドレールを提供しています。

 実際にスライドレールが使用されている分野は非常に幅広く、スチール家具や木製家具、システムキッチン等のインテリア、プリンター、コピーマシン等のOA機器、コンピューター周辺機器、銀行端末機、ゲームマシーン、自動車、特殊車両、自動販売機、食品冷蔵庫、店舗什器など多岐にわたっています。

シリーズ化や表3スペースの活用で
目を惹く・目に留まる・記憶に残る広告に

森重 長年にわたり日経ものづくりの表3広告スペースに純広告を掲載されています。同誌を選んでいただいた理由と広告掲載の狙いについてお聞かせください。

堀井 「ものづくり」という名前が示す通り、当社の製品を使用してくださる製造業界の企業に対して最も訴求力のある雑誌だと判断し、広告出稿を決めました。2004年の創刊時から継続して掲載してきましたが、一貫して広告の目的としてきたことは、「目を惹くこと」「目に留まること」「記憶に残ること」の3つです。そのため、広告には自然や躍動感のある写真を使用し、表3を広告の定位置としました。というのも、表3の紙質は写真映えし、企業イメージのアピールに適しているためです。今はもうありませんが、以前は表3に読者アンケートのハガキが付いていたので、アンケートを書くときに目に付くことも他ページより優位に感じていました。また、広告は読者に忘れられてしまえば意味がありませんから、1年を通してシリーズ化し、繰り返し掲載することで記憶に残るような工夫もしてきました。

森重 毎年、バラエティに富んだ広告誌面をシリーズ形式で制作・掲載されています。この度の受賞広告については審査会で、「オーソドックスな手法でありながら、読者に訴えかける内容となっている」「デジタルが多い中で、自然由来のものが人の目を惹く」などデザイン性やクオリティに高い評価が寄せられました。企画の方向性はどのように決められたのでしょうか。

堀井 通常、制作会社から出していただいた数パターンの企画案から当社が選び、アイデアを加えながら広告を作り上げています。今回の企画は、まずビジュアルが美しく、季節感があることに好感を持ちました。製品の写真を掲載するだけでは読み飛ばされる恐れがありますが、ものづくりの雑誌に自然の写真が載っていれば「何だろう?」と目を留めてくれるはずです。さらに、スライドレールは直接目に触れなくても身近な場面で使われていることを、擬態している生き物のビジュアルで比喩的に表現しているところが本企画を選んだ決め手となりました。ただ、生き物の擬態がすぐにわかるようでは面白くないですし、背景と馴染んで見分けられないほどでは本企画の仕掛けが生きないため、写真選びが難しかったですね。

意外性のあるビジュアルの仕掛けで
狙い通りのコメントが多数

森重 和春

森重 和春
日経BP
技術コンテンツユニット長/
日経ものづくり発行人

森重 読者からの反響も大きく、読者アンケートによる広告接触率レポートでは多くのコメントが寄せられています。

堀井 広告掲載により、たくさんのコメントをいただくことが目標の1つでしたので、それを達成できてありがたく思っています。シリーズごとにコメントをフィードバックしていただいていますが、「ビジュアルにインパクトがあり、繰り返し見てしまった」「自然に溶け込む生き物が製品を体現している」「面白い切り口の広告」など狙い通りのコメントが多く、励みになっています。特に、花に隠れるカマキリと自動車を組み合わせた回は大きな反響がありました。実は、自動車のアームレストにスライドレールが使用されているのですが、「高い耐久性が求められる自動車にも採用されていることに興味を持った」といった声が多数寄せられ、製品の認知や理解につながったと手応えを感じています。

森重 今後の広報・宣伝活動の方向性についてお聞かせください。

堀井 これからも、スライドレールは製品の中に溶け込み、縁の下の力持ちといった役割を果たすことを広告のコンセプトとし、まだご存知ないお客様に興味を持っていただき、ビジネスチャンスにつなげていくことを目指していきます。

 新たな挑戦として、当社は社会課題に対応できることを発信していきたいと考えています。例えば、コンビニでは限られたスペースに多くの商品を並べる必要がある上、棚の奥は手が届きにくく、補充に時間がかかります。そこで、棚にスライドレールを用いて引き出す仕様にすれば商品補充の省力化が可能になり、深刻化する人手不足の解消にもつながります。精密さと安全性が求められる医療、福祉、バリアフリー化を目的とした施設でもスライドレールが活用されています。こうした事例を生かし、社会に貢献する企業であることを周知できればと考えています。

※所属・肩書はインタビュー時点

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