特集

「リテールテックJAPAN 2017」レポート
タフパッドを用いた先進ソリューションが一堂に
パートナー企業によるタフパッド先進ソリューション展示
パナソニックブース内では、パートナー企業によるタフパッドを活用した先進ソリューションの展示も行われ、それぞれ活況を呈していた。
光英システム株式会社は、物流業界向けの「荷物運行管理クラウドサービス」を展示。ドライバーが持つタフパッドから、GPSや通信機能を用いて、位置情報や配送情報などのデータを同社のクラウドデータセンターに常に発信。運送会社や物流センターなどの管理者は、クラウドセンターにアクセスすることで荷物の運行管理状況をリアルタイムで監視できるようになる。これにより顧客からの配達状況の問い合わせに的確に回答することが可能だ。
端末にタフパッドを選択した理由について、担当者は「ドライバーが日々持ち歩くものだけに落としたりする危険もあり、頑丈な端末が必要。バッテリー駆動時間が長いので、バッテリー切れを心配しなくて済むのもいい」と語っていた。


ヒット株式会社は、オフコンなどの基幹システムのエミュレータとリモートデスクトップアプリを出展。「オールタッチエミュレータ」は、基幹システムの操作をタッチパネルで実現するアプリ。基幹システム側に手を加えることなく、従来のキーボードによる操作を、タフパッドの画面タッチによる操作に置き換えることが可能だ。

リモートデスクトップアプリは、オフィスPCから現場のタフパッドを、セキュアかつ高速にリモート操作できるようにするもの。本部からタフパッドの画面をリアルタイムでモニタリングすることで、現場の状況を正確に把握することや、出先で不具合が起きた際に本部からの操作でタフパットを復旧させるといったことに役立てられる。
「いずれも物流などの苛酷な現場で活用されることを想定しているため、タフパッドの頑丈性能は非常に頼りになる。また、バーコードリーダーやカメラ、PDA、携帯電話といったデバイスをそれぞれ持ち歩かず、1台持ちにできるのも利点」と担当者は語った。

株式会社日立システムズが出展していたのは「スマートデバイス業務支援」。ハンディターミナルやPDA、IP電話、インカムといった専用端末の各種機能をアプリとして実装し、提供するサービスだ。複数の端末で行っていた非効率な作業を改善できる上、端末ごとの導入コスト・保守コストも削減できる。
このサービスはすでに小売やホテルなどの業界で約1万1千件の導入実績を誇っており、端末にタフパッドが採用されているケースも多い。タフパッドの利点について担当者は「現場業務で利用するには騒がしい場所でもしっかり聞こえる音声品質が必要だが、タフパッドは優れたノイズサプレッサー機能を持ち、数あるAndroid端末の中でも群を抜いて音声品質がいい。また、バーコードが斜めに配置されている点も、特に小売業のお客様に好評。もちろん高い堅牢性も兼ね備えているので、お客様に自信を持って勧められる」と語った。


また、パナソニックブース外でも、インフォテリア株式会社が、自社のモバイル向けコンテンツ管理システム「Handbook」とタフパッドを組み合わせた展示を行っていた。「Handbook」では、クラウドサーバー上でさまざまなファイルを集中管理。「誰に、どのファイルを見せるか」を管理者が適切にコントロールできる。商品カタログや会議資料、マニュアル、作業手順書、研修教材などの各種コンテンツをビジネスで使うための「作成」「活用」「反応」「分析」という機能がオールインワンで搭載されているのも特長で、MCM(モバイルコンテンツ管理)市場ではトップシェアを獲得している。
タフパッドは主に、製造業・建設業などの顧客がこの「Handbook」を導入する際に、あわせて採用されるケースが多いという。「山奥や、水・ホコリの多い場所など苛酷な環境だと、通常のモバイル機器を利用するのは厳しい。『頑丈なタブレットはないか?』とお客様に相談された際には、迷わずタフパッドを勧めている」と担当者は話していた。


他にもパナソニックブース内では、実機のフォークリフトや配達バイクを用いたタフパッドの車載シーン提案もあった。タフパッドは耐振動設計となっているが、車両への取付状態や運用によっては、共振などにより振動が増大し故障を誘発する可能性もある。そこで、こうしたトラブルを事前に抑止するために、設置・運用に関する新サービス「車載ソリューション for TOUGHBOOK・TOUGHPAD」が紹介されていた。

ブースでは現地と福岡の拠点をビデオ会議システム「HDコムモバイル」で結んでの実況中継なども行われており、注目を集めていた。パナソニックの製品・ソリューションが実際にどのように流通・小売業の進化に貢献できるかがよくわかる、充実した内容だった。


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