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特集2019年3月29日公開

パナソニックブースレポート「リテールテックJAPAN 2019」

「倉庫の見える化」と「配送の見える化」が悩める日本の物流を変えるタフ

2019年3月5日から8日の4日間にわたって、東京ビッグサイトで流通情報システムの総合展示会である「リテールテックJAPAN 2019」が開催された。また、隣接するパナソニックセンター東京では、3月6日と7日に連動企画として、流通研究社とパナソニックが共催する物流セミナー「物流IT/IoT/活用で働き方改革・先端技術と事例セミナー」も実施。同セミナーでの株式会社メディセオ 特別顧問の山岸十郎氏の講演の模様と、リテールテックの展示で物流業界変革のための具体策について提案し、多くの関係者の注目を集めていたパナソニックのソリューションについてお伝えする。

ムリ、ムラ、ムダが多く課題を抱える日本の物流業界

株式会社メディセオ・株式会社PALTAC<br>特別顧問<br>山岸 十郎氏
株式会社メディセオ・株式会社PALTAC
特別顧問
山岸 十郎氏

 パナソニックセンター東京で実施された物流セミナーでは、医療用医薬品卸売大手の株式会社メディセオと化粧品・日用品・一般医薬品卸売大手の株式会社PALTACの両社で特別顧問を務める山岸十郎氏による基調講演が行われた。長年にわたって卸売業の経営に携わってきた山岸氏は、インダストリー4.0時代に重視すべき経営戦略としてSCM(サプライチェーン・マネジメント)、CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)、プラットフォーム戦略、そしてIT・AI・IoTテクノロジーの4つを挙げ、流通業界の現状と課題を解説した。

 最初に山岸氏は日本の流通業の複雑さと生産性の低さを指摘し、「全体最適の観点から日本の流通のムダ、ムラ、ムリを解消するべき」と、ロボットによる作業の自動化や全体最適によるサプライチェーンの効率化を追求しないと生き残れないことを強調。

 その上で、CRM経営は顧客の生涯価値を基本思想とし、「良好な顧客との関係の維持、客ロイヤリティの強化に向かって改善を続けることが重要」だと説き、顧客に価値を提供する商品の土台としてプラットフォームを捉え、「モノづくり大国日本の凋落の原因はプラットフォーム戦略の欠如」にあると語った。また、テクノロジーを活用するディスラプターの出現が企業の安泰を崩していく現状に触れ、「多くのベンチャー企業が生まれるスタートアップ大競争時代では、今日の勝者が明日の敗者になります」と警鐘を鳴らした。

SCMとテクノロジーが実現する全体最適のための物流改革

 こうした中で山岸氏が特別顧問を務める両社では、急ピッチで物流改革が進められている。そこでの開発コンセプトは、売り場起点で全体最適化されたSCM物流の構築、EDIに対応した高精度のシステムによる高品質物流、使いやすく安全な作業システムによる高生産性、それに裏付けられた競争力のあるローコストシステム、そしてITテクノロジー武装だ。

 「今まで生産者起点だった物流を消費者起点に転換するためには、対処療法では効き目がありません。根本から変えるために、薬局になかった適正在庫管理システムを作り、コアとなる物流システムを自社開発し、配送ドライバーにはパナソニックの端末を持たせてペーパーレス化を実現しました」(山岸氏)

 2017年3月に稼働したメディセオの最新物流センターでは、自動化と省力化を進め、3万種類を超える医療と診療材料の両分野の製品を同じ建物内で扱って、一緒に届けるという日本初の体制を整えた。一方のPALTACでは、人の代りにモノが動く次世代物流システムを自社で研究開発し、全国に順次展開していく計画だ。

 こうした取り組みは創造的な業務時間の創出や在庫最適化につながる。「メーカーから患者様までの最適物流を実現するために、ジャストインタイムの効率的な物流を目指して進化させていく」と山岸氏は力強く語った。

物流セミナーの会場は多くの聴衆で埋まり、物流業での働き方改革や先端技術に対する関心の高さが伺われた。
物流セミナーの会場は多くの聴衆で埋まり、物流業での働き方改革や先端技術に対する関心の高さが伺われた。

新たにお目見えしたパナソニックの物流ソリューション

 ドライバーの不足や「モノの流れ」の多様化、取り扱い荷物の急増など、取り巻く環境が大きく変化している物流業界。パナソニックでは、そのような物流業界に向けて、現場視点での次世代ソリューションの提供により、物流事業の業務プロセスの革新を支援している。

 リテールテックJAPAN 2019の展示会場でも、「現場プロセス・イノベーション」を掲げるパナソニックの物流ソリューションが多くの人の注目を集めていた。

今年のパナソニックブースでは、展示スペースが前回の3倍に広がり、同社の物流改革に向けた意気込みが伝わってくる展示となっていた。
今年のパナソニックブースでは、展示スペースが前回の3倍に広がり、同社の物流改革に向けた意気込みが伝わってくる展示となっていた。
ブース内は、「見える化・データ活用ゾーン」と「自動化・作業支援ゾーン」の2つのゾーンから構成されていた。
ブース内は、「見える化・データ活用ゾーン」と「自動化・作業支援ゾーン」の2つのゾーンから構成されていた。

 パナソニックの展示ブース内は、「見える化・データ活用ゾーン」と「自動化・作業支援ゾーン」の2つのゾーンから構成され、全部で12のソリューションが展示されていた。

 中でも多くの人が足を止めて見ていたのが、今回初めて展示された「倉庫見える化ソリューション」である。これは、パナソニックのグループ会社であるベルギーのZETES(ゼテス)社のシステムを活用し、倉庫内の音声による業務サポートやバーコード一括読取りにより業務効率化を実現するソリューションだ。

 次ページでは、来場者の大きな注目を集めた「倉庫見える化ソリューション」の詳細をレポートする。

※記事は執筆時の情報に基づいており、現状と異なる場合があります

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