エンタープライズDX
グーグル・クラウド・ジャパン
生成AIをビジネスで活用するための
アプローチと実践方法とは
Googleが提供する「Geminiモデル」は、テキストやコードだけでなく、音声や画像、動画などの様々な形式(モーダル)のデータを扱うことができるマルチモーダルな生成AIモデルであり、ビジネスに大きな変化をもたらす。こうした生成AIをどのように活用していけばよいのか。そのアプローチと実践方法についてグーグル・クラウド・ジャパンのカスタマーエンジニアが解説した。
グーグル・クラウド・ジャパン合同会社
カスタマーエンジニア
久保 智夫 氏
Geminiの登場は生成AIの可能性を大きく広げた。楽譜の画像から意味を読み取ったり、連続写真から関係性を理解したりできる。「しかし、生成AIモデルだけで主にできることは要約と分類と生成です。これはマルチモーダルモデルであっても変わりません」とグーグル・クラウド・ジャパンの久保智夫氏は話す。生成AIを使った様々なタスクを、1つの「生成AIアプリ」として捉えた場合、生成AIモデルは生成AIアプリのコアに位置付けられる。
この生成AIをビジネスに組み込むにはどのようなアプローチが必要なのか。久保氏は「重要なのはまず何を実現するのかというゴールを設定することです。それを文章化することで、生成AIへの期待が明確になり、活用するために必要な情報や外部との連携、セキュリティリスクなど、やるべきことが見えてきます」とアドバイスする。
実際に生成AIでタスクを実行するためには、モデル以外の様々な要素が必要になる。利用者とやりとりするための仕組み、より正確に回答するために外部の知識を取り込む仕組み、アクションを起こすための外部との連携などだ。生成AI特有のセキュリティリスクもある。こうしたニーズに応えるためにGoogle Cloudが提供しているのが「Vertex AI」である。
生成AIアプリを簡単に作成できる
機械学習プラットフォームを提供
Vertex AIには生成AIアプリを作るために必要な要素が揃っている。「データの準備からモデルのトレーニング、モデルの評価、デプロイ、モニタリングといったワークフロー全般をカバーし、MLエンジニアから開発者、ビジネスユーザーまで、幅広い層のニーズに応えることができます」(久保氏)。
具体的には大きく3つのコンポーネントから構成される。「Vertex AI Model Garden」は、事前トレーニング済みの生成AIモデルのカタログで、ワンクリックで利用が開始できる。画像認識、音声認識、自然言語処理などのタスクに応じたGoogleやパートナー、 OSS(オープンソースソフトウェア)などの130を超えるモデルが用意されている。
「Vertex AI Agent Builder」は、エンド・ツー・エンドの生成AIアプリケーション開発プラットフォームで、目的(ユースケース)に合わせたエージェントが簡単に作成できる。「エージェントのアクションをプログラミングではなく、自然言語で定義して、利用する外部システムをツールとして定義することでAIエージェントが出来上がる」と久保氏は語る。
その中でも強力なのが「Vertex AI Search」。これはVertex AI Agent Builderの機能の一部で、各種のデータやウェブサイトなどをデータソースとした生成AIベースの検索エンジンを構築できる。非構造データなどから意味を理解して検索することができ、企業のデータをデータソースにできる。
3つ目が、モデルをチューニングしたり用途に合わせて最適化したりする「Vertex AI Model Builder」。
久保氏は「生成AIの活用で重要なのはモデルだけではありません。Vertex AIを使うことで企業の生成AIアプリを簡単に作ることができるのです」と語った。
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