この産学連携の取り組みは大きく2つの方向性に分かれている。1つは大学でERPやIT、DXを学んでいる学生向けに、さらに学びを深めてもらう「底上げ」の活動。もう1つは、SAP
※やERPの知識がない学生に知識を習得してもらう「裾野を広げる」活動だ(図)。現在までに近畿大学、滋賀大学との取り組みをスタートしているという。
近畿大学
工学部 情報学科 システム工学研究科
准教授
木村 有寿氏
具体的な内容について、近畿大学 准教授の木村 有寿氏は次のように紹介する。
「近畿大学工学部では、SAPが世界の高等教育機関向けに提供する教育支援プログラム『ユニバーシティ・アライアンス』に基づいた高度情報化人材(DX人材)の育成を進めています。学生は実際の業務で使われている最新ERPに触れることで、業務プロセスの連携やマスターデータの構造などを実践的に学習できます」。さらに、ワークショップなどのNTTデータ グローバルソリューションズとの連携プログラムによって、現場のナレッジを吸収。企業・組織の即戦力になれるプロフェッショナル人材の輩出を目指しているという。
民間企業におけるERP人材の不足は今後も続くことが予想される。このような産学連携の取り組みは、各自治体が実施する産業振興施策を縁の下で支える役目を果たすだろう。
「今後は大学と企業に加え、行政も連携して地域全体を盛り上げていくことが重要だと当社は考えています。地域で生まれたDXの成功事例を横展開できれば、地域の活性化にも寄与できると思っています」と榎本氏は最後に語った。
※ ERPシステムの世界的ベンダー