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自治体DXフォーラム 2026 summer
変革リーダーが集う、本音で語る、真の課題を見つけ出すReview
サイボウズ

若手職員が辞めない組織づくり
チームワークの強化がカギを握る

チームの状態をアンケートで可視化する

サイボウズ株式会社 営業本部 リージョナル共創推進部 公共チーム 藤原 慎之輔氏
サイボウズ株式会社
営業本部
リージョナル共創推進部 公共チーム
藤原 慎之輔氏
 20~30代職員の退職に悩む自治体が増えている。要因として挙げられるのは、過剰な業務負荷や、年功序列の評価によるモチベーション低下などに起因するメンタルヘルスの悪化だ。離職者が増えれば在籍する職員の負担が増し、組織の生産性がさらに低下してしまう。

 「若手職員のやりがいを高めるためには、組織の在り方を抜本的に改革することが必要かもしれません。ただその前に、所属する部署やプロジェクトの中のコミュニケーションを促進し、チームワークを強化するだけでもエンゲージメントを高められる可能性があります」とサイボウズの藤原 慎之輔氏は指摘する。

 それには、まずチームに対して個々のメンバーがどのような思いを抱いているかを把握することが不可欠だ。そこでサイボウズは、業務アプリ作成ツール「kintone」上で実施したメンバーへのアンケート結果を基に、チーム状況を可視化する「チームワークサーベイ(Teamwork Survey)」を提唱している。

 「チームワークサーベイはもともと、民間企業向けに開発したアセスメント手法です。これを自治体組織向けに最適化することで、自治体の皆様にも活用していただけるようにしました」と藤原氏は紹介する(図)。  2026年4月現在、全国480超の自治体が何らかの形でkintoneを導入している。チームワークサーベイは、kintoneユーザーであれば無償で利用できるため、まず試してみる価値はあるだろう。

レポートの内容を基にした対話が肝

 チームワークサーベイでは、チームメンバー各人が7段階で回答する定量的な設問と、フリーコメントを記載する定性的な設問の計約40項目が用意されている。回答はkintone上で自動集計され、チームの現状を示すレポートとして表示される。

 「レポートだけでもチームの定期健診結果として機能しますが、よりお勧めなのは、その内容を踏まえて対話型ワークショップを開くことです」と藤原氏。そうすることで、チームの在るべき姿と現実のギャップを埋めるための改善策や、強みを伸ばすための施策についてメンバーが討議できる。これこそ、チームワークサーベイの価値だという。

 ワークショップ実施後にはサイボウズがフォローアップを行う。自治体にとっては、チームワークに関する困り事が出てきた場合の「頼れる相談役」となるだろう。「当社の存在意義は『チームワークあふれる社会を創る』ことにあります。チームワークサーベイは、まさにこれを体現したアセスメント手法であり、その基盤になるのがkintoneなのです」と藤原氏は話す。

 チームワークサーベイを実施し、職員のエンゲージメントを高めた自治体の1つが茨城県下妻市だ。アンケートから抽出した課題についてワークショップで解決策を検討。職員が一丸となって組織の雰囲気をよくしようとする姿勢が定着しつつあるという。

 「業務に関して上長に相談できるミーティングの場が毎月設けられるようになりました。組織内のコミュニケーションが活性化していることを、多くの職員が実感しているようです」と藤原氏は言う。

 人材の定着は難しい課題だ。サイボウズの提案は、課題解決に悩む自治体に、チームワーク強化という新たな視点を与えてくれるものといえそうだ。
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