Wiz Cloud Japan株式会社
プリンシパル カスタマーエンジニア
桂田 祥吾氏
AIのトレンドを受ける形で、日本企業のビジネスイノベーションが加速している。一方、クラウドやAIなどのテクノロジーの活用拡大により、企業システムのクラウドシフトやマルチクラウド化が進展。システム環境の多様化・複雑化によるアタックサーフェス(攻撃対象領域)の拡大が新たな課題になっている。
「現在の攻撃者は、AIを駆使することで攻撃の巧妙化や自動化、効率化などを図っています。クラウド上の動的なインフラ運用はオンプレミスと異なるため、セキュリティー運用のアプローチも見直すことが不可欠です」とWiz Cloud Japanの桂田 祥吾氏は警鐘を鳴らす。
そもそも一般的な企業では、開発チーム、インフラチーム、セキュリティーチームなどに業務が分かれており、必要なツールの導入もばらばらに行われているケースが多い。その結果、それぞれの環境やツールに存在している脆弱性やリスクも、チームごとに管理しているのが実態だ。セキュリティー運用の面で見れば、これはいわば「垂直型」のサイロ化した状態といえるだろう。
「この状態では、セキュリティーチームが全体のリスクを俯瞰して見ることは困難です。重大なリスクを見逃したり、開発チームとセキュリティーチーム間で業務の重複や摩擦が起きたりするケースが増えてしまいます。また、仮にリスクは検出できても、多様なツールのアラートに対して「どれを優先すべきか」の判断に悩むことになるはずです」と桂田氏は話す。
ビジネスに深刻な影響を与えるリスクを放置したままでは、思わぬ事態に足元をすくわれてしまいかねない。とはいえ、安全性を高めるだけの理由でシステムをオンプレミスに限定してしまえば、イノベーションを加速することが難しくなる上に、昨今の事情からも分かる通り、オンプレミスがより安全とは言い難い。