EYストラテジー・アンド・コンサルティング
個社サポートから横断的な共創関係構築まで支援
二人三脚で業界を成長させる
頼れる「特化型」チームとは?
世界中から材料を集めて生産された部品を組み合わせ、高度な技術で作り上げる半導体。外部環境の影響を強く受ける。近年は地政学リスクも高まり、自社だけで課題を解決することはもはや困難だ。半導体業界に特化したコンサルティングファームが、頼れる選択肢となる。
EY Japanのメンバーファームで、コンサルティングサービスを提供するEYストラテジー・アンド・コンサルティング。グローバルで半導体業界に精通するプロフェッショナルが5000人ほど在籍し、「Forbes Global 2000」に選出される半導体関連企業のうち約9割にサービスを提供している。日本では2024年に半導体セクターを立ち上げ、約100人のプロフェッショナルが所属。多くが半導体業界をよく知るメンバーだ。半導体関連企業や大学・研究機関からの転職者に加え、業界特化型のコンサルタントも在籍する。
同社ディレクターの武市吉央氏は、「半導体業界に特化しナレッジを蓄積させて対応しているコンサルティング会社は、我々だけだと思います」と語る。
そのサービスは多岐にわたる(図)。構想や戦略の策定からシステムの導入・運営サポートまで、一気通貫で提供。R&Dやサプライチェーン分野のDXによる業務改革、人事戦略策定やカルチャーの変革、人材育成、M&Aまで支援する。
■図 半導体関連企業向けの各種サービス(一例)EYストラテジー・アンド・コンサルティングが提供できる支援テーマは多岐にわたる。コンサルティング会社という外側の存在だからこそ果たせる役割がある
「構想策定だけでなく導入・実行まで伴走するケースが増えています」(武市氏)。要望に合わせて柔軟に対応する。
確かな知見と要件解釈力
本社と工場の橋渡しも
半導体業界には様々なプレーヤーがいるが、外部環境の変化や法規制は全体に及び、各社の課題は類似してくる。ナレッジに基づく解決策を型化しやすい。「頻出課題への対策は汎用化できます。業界に特化することで、比較的短時間で実行に移しやすくなります」(武市氏)
同社の主な強みは3つ。「業界の要件解釈力」「業界のナレッジ保有量」「顧客にとっての示唆の追求」だ。前者2つは業界に精通したメンバーのスキルと、実践に基づくナレッジの蓄積が源泉となる。3つ目は結論の提案だけでなく、顧客が納得するまで議論し実践につなげる姿勢を表す。「“あるべき論”にとどまらず、会社として納得して実行できる内容にまで昇華させることにこだわります」(武市氏)
ここで2つ同社の実践例を紹介する。1つ目はデバイスメーカーの新工場立ち上げ事例。新工場ではマザー工場の単なるコピーではなく、本社のDX部門主導で最先端の工場を目指すため、構想策定から実行支援まで伴走した。工場のKPIを定義し、ダッシュボード化。加えて採用や人材育成のサポート、AIやXRデバイスを活用したオペレーション高度化など、取り組みは全方位的だ。
特筆すべきは人材育成である。製造スタッフの量と質は工場の稼働率に直結し、ボトルネックにもなりやすい。そこで同社はタレントマネジメントシステムの導入を提案。スタッフの成長モデルを定義し、スキルマップなどにより各位のスキルを見える化した。
同社シニアマネージャーの立澤良和氏は、「新卒社員の成長が早くなったと聞いています。顧客の他職種や別工場にも施策が展開されています」と反響を語る。
多くの製造業で課題となるのが、本社と工場の関係だ。本社では最先端の技術を使った理想的なプランを考えがちだが、工場からすると机上の空論と映るケースが少なくない。
「我々が間に入って橋渡しを行いました。業界や現場の課題・要望、習慣、工場内の動き方までを知るコンサルタントは少ないのが実情です。我々の知識や理解の深さに評価をいただいています」(立澤氏)
2つ目は半導体関連メーカーから、強靱なサプライチェーン構築の相談を受けた事例だ。同社シニアマネージャーの中本啓太氏は、「昨今はコンプライアンス対応への意識の高まりに加え、地政学リスクの顕在化を背景として、強靭なサプライチェーンの構築に対するニーズが急速に高まっています。こうした課題感を抱えた顧客と膝をつき合わせて二人三脚で考えていきました」と振り返る。
日々状況の変わる輸出管理や環境規制などをにらみながら、顧客が扱う製品の部材レベルで検討を実施。工場の事情も聞きながら最適解を導いていった。結果的に一貫したプロセスを提示することができたという。
「単なる理想像ではなく、グループの内情まで理解した提案だと感謝されました。泥臭く向き合わないと最適解は導けなかったと思っています」(中本氏)
(中)EYストラテジー・アンド・コンサルティング Technology, Media & Entertainment Telecom ディレクター 武市吉央 氏
(左)同社 Technology, Media & Entertainment Telecom シニアマネージャー 立澤良和 氏
(右)同社 Technology, Media & Entertainment Telecom シニアマネージャー 中本啓太 氏
半導体業界を横断する
共創関係構築を後押し
日本は特に半導体材料、製造装置の分野に強みを持つ。一方で「半導体材料の原材料」は海外依存度が極めて高い。そのため世界情勢に左右されやすく、供給リスクがつきまとう。
回避するには分散調達や備蓄などの対応が考えられる。しかしそもそも自社のTier2以降のサプライヤー構成を把握できていないことも多い。強まる法規制の中、情報収集・開示の必要性も高まっている。さらには顧客ごとに情報開示の帳票が少しずつ異なり、その工数は増大していく。Tier2以降には中小企業も含まれ、人手が足りない中で対応が求められる。
これらはいずれもサプライチェーンの課題だ。個社による対応では限界がある。武市氏は同社の使命を語る。
「各社とも多大なリスクやコストを抱えています。業界横断で共創関係を強める必要性を感じています。近年は日本の半導体産業が一丸となり、世界と競っていく機運が高まっています。知的財産との兼ね合いでデータ連携にも壁はありますが、コンソーシアムのような中立的な形なら進めやすい。当社は一歩踏み込み、業界横断での共創関係構築の推進をサポートしていきたいと思います」
立ち上げから約1年。現在地と今後の決意を武市氏は語る。「幸い業界での認知度はかなり高まり、組織も急成長しています。メンバー全員が日本の半導体を復活、再生させたいという強い思いを持っています。これからも業界全体の成長に寄与できるように尽力していきます」