受賞者インタビューグランプリ

ジェイアール東日本都市開発 「必ず目に留まる・読ませる」企業広告を目指し
イラストを導入したクリエーティブを展開

出口 秀已 氏

出口 秀已
株式会社ジェイアール東日本都市開発
代表取締役社長

伊藤 日経ビジネスおよび日経ビジネス電子版で展開した連載企画「TOKYO UNDERLINE VISION(高架下から未来のまちづくりを)」がグランプリを受賞しました。この受賞をお聞きになったときのお気持ちを教えてください。

出口 まず、驚きました。弊社としてはマス媒体を使用しての初めての企業広告でしたから、私たちの想いをどう訴えていけばいいのか、手探りの状態でスタートした企画でした。ただ、日経ビジネスの広告制作の方々がこちらの意図をくみ取ってくださり、ワンステップずつ確認しながら進めることができたため、納得のいく広告となりました。なんらかの評価をしてもらえそうな手応えはありましたが、グランプリということにびっくりしました。また、素直にうれしかったですね。

30年間にわたる実績や想いを
インパクトのあるビジュアルに託して発信

伊藤 暢人

伊藤 暢人
日経BP
経営メディアユニット長

伊藤 今回展開した広告の狙いを教えてください。

出口 JR東日本グループのデベロッパーとして首都圏鉄道ネットワークの沿線で事業を展開する弊社は、2019年に創業30周年を迎えました。1980年代に日経ビジネスが主張した「企業の寿命は30年」という説を一つの常識と捉え、企業存続のためにさまざまな取り組みを行ってきました。例えば、かつては高架下を単発的に開発していましたが、6年前からホールプランという各沿線エリアの全体像を描いた事業計画を立て、それに従って開発を進めるプロジェクトを始めたこともその一つです。つまり、点の開発を線へとつなげ、高架下が秘めている価値を引き出すというもので、最初に着手したのが秋葉原〜御徒町のAKI-OKA STREETでした。創業30周年を機に、こうした「高架下を起点としたくらしづくり・まちづくり事業」の実績や想いを社会に広く伝えるとともに、次の30年を見据えて挑戦する姿勢を発信するために「TOKYO UNDERLINE VISION」キャンペーンを実施し、企業広告を展開することにしました。また、特に若手社員から伝わってくる、「自分たちが携わっている開発プロジェクトを社外にもっとアピールしてほしい」という想いも、このキャンペーンの始動に結びついています。

伊藤 審査会では「手書きの文字と絵に、ものすごくインパクトがある」と評価されました。建築専門雑誌の日経アーキテクチュア前編集長であり、現在は編集者・画文家として活動している宮沢洋氏を起用した経緯をお聞かせください。

出口 弊社にとっても初めての挑戦でしたので、通常の広告では誌面に埋もれてしまいます。ですから、なんとかして私たちの想いが必ず目に留まり、必ず読んでいただけるような誌面を考えてほしいと広告制作チームにリクエストしました。情報源というより、行動源となるような、読者の方々が広告を見て実際に動いてくれるような内容にしたかったのです。その結果、ご提案いただいたのが宮沢さんのイラストを使った広告でした。「これは、日経ビジネスの誌面の中で浮くのでは?」というのが最初の印象でしたが(笑)、逆の視点に立てば非常に目立つビジュアルといえます。しかも、宮沢さんのイラストのタッチはとても有機的で親しみやすく、高架下を起点に点から線、そして面へとしみだしていくような、私たちの街づくりや暮らしづくりへの想いと親和性が高いと感じ、起用に至りました。

新たな可能性が宿る駅間に
サードプレイス的なつながりの場をつくる

伊藤 今回の広告に対して、周囲の方や読者からどのような反応がありましたか。

出口 連載の第1回が掲載されたとき、グループ内の知人などから「面白いことを始めたね」とかなりの反響がありました。一方、御社からいただいた読者アンケートでは、「もっと詳しく知りたくなった」という項目の評価が大変高く、私どもの想いがきちんと届いていることがうかがえました。

伊藤 確かに、このエリアはこういう想いで、こんなふうに開発されているんだということがよくわかりましたし、広告を見て私自身も現地に行きたくなりました。掲載期間は昨年の外出自粛が求められた時期に重なりましたが、広告を見て状況が落ち着いたらぜひ訪れてみたいという読者もいたのではないかと思います。

出口 弊社では、秋葉原〜御徒町間や高円寺〜阿佐ケ谷間といった長い区間を「歩いてみたくなる高架下」というテーマで開発してきました。読者アンケートには「今度、絶対に行ってみたい」「近くに行ったら訪ねたい」といったお声がたくさんあり、当初の狙いどおり行動を誘発する広告になったと思います。また、コロナ禍の影響により、大ターミナルへの機能集中から、首都圏近郊の都市やターミナルがさまざまな役割を分担する時代へと変わりつつあります。今後は、このコンパクトな街の中に、新たなつながりの場が求められていくでしょう。生活の場に近い駅と駅の間に新しい可能性を見いだしている弊社は、これを一つのチャンスと捉え、駅間にサードプレイス的なつながりの場をつくっていきたいと考えています。

伊藤 電子版も含め、日経ビジネスに広告を出稿した感想をお聞かせください。

出口 今回の広告企画はどちらかというとBtoBを意識したもので、企業の経営層や管理職、マネジメントに携わる方々にお伝えしたいと思っていました。ですから、日経ビジネスという媒体を選んで正解だったと思っています。

伊藤 今後の広告活動についての方針をお聞かせください。

出口 弊社の「TOKYO UNDERLINE VISION」キャンペーンはスタートしてからまだ1年です。これからもお取引先、あるいはお取引先候補の皆様にしっかりアピールでき、「一緒に仕事がしたい」と思っていただけるような企業広告を続けていきたいと考えています。

※所属・肩書はインタビュー時点

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