受賞者インタビュー金賞

兵神装備 昭和テイストのプロモーションビデオに誘導し
耳に残るサウンドで認知拡大を図る

渡邉 誠 氏

渡邉 誠
兵神装備株式会社
企画・管理部 SP企画グループ
グループ長


生田 楓 氏

生田 楓
兵神装備株式会社
企画・管理部 SP企画グループ
SP企画チーム


五十嵐 温子 氏

五十嵐 温子
兵神装備株式会社
企画・管理部 SP企画グループ
SP企画チーム

望月 金賞受賞により、本賞では4回目の受賞となります。今回の広告企画を発想したきっかけをお聞かせください。

渡邉 弊社では「機械要素技術展」「FOOMA JAPAN」「人とくるまのテクノロジー展」「バイオマス展」「下水道展」など、様々な業界の展示会に年間十数回出展しています。ところが、兵神装備のモーノポンプを知らない方にはブースの前を素通りされてしまう。それが課題となっていました。そこで昨年、展示会来場者にアンケートを実施したところ、5割以上の人にモーノポンプが知られていないことがわかりました。食品や上下水道など認知度が高い業界では使用率も非常に高い。しかし、それ以外の業界では、知る人ぞ知る存在という域を出ていませんでした。もともと新しい試みとして動画制作の計画があったので、せっかくならそれを「展示会集客動画にしよう」と決めたことが今回の広告の根の部分となっています。

音楽の力で惹きつけ
展示会の集客につなげる

望月 「ザ・ヘイシンズ」が歌う動画は、一度見たら忘れられない仕上がりとなっています。どのように制作されたのでしょうか。

渡邉 制作は金沢市にある映像制作会社にお願いし、モーノポンプの機能や訴求点などをお伝えしたところ3つの企画が上がってきました。その中の一つが今回の歌の動画で、デモ音源を聴いたときに「これだ!」と。同制作会社はとてもユニークで、3オクターブの音域で歌える制作スタッフやギターがプロ並みのエンジニアなど音楽に通じている方が多く、デモ音源の完成度が高かった。これなら「音の力で立ち止まってもらえるのではないか」と思い、歌の動画を推すことにしたのです。

五十嵐 ただ、歌の動画となると兵神装備のテーマソングのような形で定着する可能性があるため、社内的に通らないのではという懸念もありました。

渡邉 クリエイティブの制作では通常完成したものを上層部に確認してもらいますが、歌は影響力が大きいため、今回は制作前に役員会に持っていきました。難色を示されるものと思っていましたが、意外にウケがよく、すんなり承認されました。

望月 審査委員長をはじめ、多くの審査委員にも昭和テイストのサウンドが大好評でした。これは初めから狙っていたことなのでしょうか。

生田 弊社が意図したわけではなく、企画として上がってきた音楽がグループサウンズ風でしたので、その世界観で作り上げました。「ザ・ヘイシンズ」のメンバーは、音楽の心得がある俳優やお笑い芸人に集まっていただき、40人弱の中からオーディションで選びました。歌詞は企画を考えたディレクターが作り、それに合わせて音楽担当者が曲を作るという形で制作会社が一気通貫で仕上げてくれました。

渡邉 モーノポンプのクリエイティブにおいては、様々な液体を移送できるといった製品の特長や幅広い業界で活用できることなど、お伝えしたいことがたくさんあります。今回はそれらをわかりやすく歌に凝縮して、「皆さんの耳に残るもの」を作りたいと思っていました。その成果といえるのか、動画制作中は寝ても覚めてもこの歌が頭の中をぐるぐると回っていましたね(笑)。こうしてせっかく作った動画ですから、日経ものづくりの広告にも展開しようという話になったのです。

望月 今回の広告でこだわった部分があれば教えてください。

生田 まず、ビジュアルですね。レコードジャケット風にしたいと考え、実際にキャンディーズやザ・タイガースなどのレコードジャケットを並べて、デザイナーさんと「こんなふうにしようか」とディスカッションしながら決めていきました。

五十嵐 広告では動画の内容をどう見開きにまとめるかが難しく、チーム内で何度も話し合いました。試行錯誤しながらも満足のいく仕上がりになったと思います。

自分たちのメディアに磨きをかけ
様々な業界に製品を浸透させる

望月 洋介

望月 洋介
日経BP
常務取締役
技術メディア統括

望月 社内外からはどのような反応がありましたか。

渡邉 最初の目的の「展示会で足を止めてもらう」という点では、先日の「二次電池展」で4、5人の女性が立ち止まり、熱心に見てくださっていました。弊社のブース前で女性が立ち止まることは少ないので、これも一つの成果だと感じています。

五十嵐 女性も含め、外国のお客様など幅広い方々が足を止めて見てくださいますね。メロディが覚えやすいので、歌いながら帰っていかれる方もいるほどです。一方、日経ものづくりのアンケートでは「素晴らしい」とほめてくださる人もいれば、歌の印象が強いため「このイメージがついてしまっていいのか」との声もあります。いずれにせよ、広告に力があるからこそのご意見と受け止めています。

生田 社内的には総務からリクルーティングに使いたいと連絡がきたり、韓国や中国のグループ会社から映像に字幕をつけて使いたいと要望がきたり。今、韓国語テロップ版を作っていますが、歌の動画だからこその反響の大きさを感じています。

望月 今後の広報・宣伝活動の方向性をお聞かせください。

渡邉 モーノポンプが大いに役立ちそうな業界の方々の認知度を上げていく。この目的に向かい、弊社が持っているメディアをもう一度磨き直したいと思っています。つまり、ホームページやカタログ、映像、展示会装飾などのクリエイティビティを高めていくということです。これらがおもしろくないと、いくらペイドメディアを展開しても反応してもらえません。外部のメディアさんにもご協力いただき、新たなことにも挑戦して自分たちの武器に磨きをかけていきたいと考えています。

※所属・肩書はインタビュー時点

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