悪質なサポート詐欺被害に遭わないようにするにはどうすればよいのか。まず知っておくべきなのが、偽の警告画面が表示された時点では、まだ何も被害は生じていないということだ。画面はあくまでも偽画面なので、本当にマルウエアに感染したわけではない。そのため、この画面を消せば、それで一件落着なのである。
「警告画面には消しにくい工夫がされていますので、消し方を知っておくことが肝心です。例えば、キーボード左上のESCキーを2~3秒押すと全画面表示が解除されます。そうすることで、通常通り『閉じる』ボタンで画面を閉じられるようになります。またCtrl、Alt、Deleteキーを同時に押してパソコンを再起動する方法もあります」と金山氏は紹介する。
万一、遠隔操作にまで進んでしまった場合は、詐欺と気付いた時点で速やかに遠隔操作ソフトを終了することが重要だ。方法が分からなければ、Wi-Fiや有線LANなどのネットワークを遮断する方法でもよい。「IPAでは遠隔操作ソフトをアンインストールする手順書も公開しています。ぜひ参考にしていただきたいと思います」と金山氏は続ける。
ただし、被害に遭わないために最も大切なのは「電話をかけない」ことである。電話さえかけなければPCを遠隔操作されることもないし、情報や金銭を窃取されることもない。偽の警告画面が表示されても、慌てず冷静に判断して対処することが最大の防御になる。
「そのためには日頃から正しい知識を得ておくことが重要です。IPAでは、組織向け/個人向けの注意喚起を出しているほか、実際にサポート詐欺を体験できるサイトなども公開しています」と金山氏。このようなものをトレーニングに取り入れて、社員のセキュリティー意識の底上げを図ることが望ましいだろう。