ヴィーム・ソフトウェア株式会社
システムエンジニアリング本部
シニア・システムズ・エンジニア
安田 知弘氏
多くの企業・組織が対策を強化しているにも関わらず、ランサムウエアによる被害は減少していない。近年は、バックアップデータを狙う攻撃が顕著になっている。ビジネスを守るためには、バックアップ環境も含めて保護を強化することが不可欠だ。
ランサムウエア対策を目的としたバックアップで重要と言われるのが「3-2-1ルール」である。これは「3つの異なるコピー」を「2つの異なるメディアで保管」し、さらに「1つをオフサイトで保管」するというものだ。
「ヴィーム・ソフトウェアは、この3-2-1ルールをもう一歩進めた『3-2-1-1-0ルール』を提唱しています。前述の3-2-1に加えて『改変できないコピーを1つ』作成する、『検証済みのバックアップによってリストア時のエラーをゼロ』にするというものです」と同社の安田 知弘氏は説明する。
また、同社は高機能なデータ複製・保護ソフトを提供するベンダーとして知られている。同社のソリューションは、「①データ保護」「②脅威の検知」「③データの復旧」の3つの観点でランサムウエア対策に役立つ機能を提供しているという。
まず①データ保護では、強化Linuxリポジトリによってデータの削除・変更を防止する。管理コンソール上で書き換え禁止期間を設定することで、ランサムウエアによるバックアップデータの暗号化・削除・変更が行えないようにする。そして、リモート通信を独自プロトコルに限定して外部からの侵入を遮断することでリスクを排除するという。
「オブジェクトストレージのオブジェクトロック機能と連携することで、バックアップデータの暗号化・削除・変更を防止することもできます」と安田氏は述べる。さらに、ランサムウエア攻撃の重要なステップである管理コンソールへの侵入には多要素認証で対抗する。RFC6238による時間ベースのワンタイムパスワードによる2段階認証のほか、データ削除などの重要な操作は、4-eys認証(2人以上で行う認証)を必須とすることで安全性を確保。万一疑わしい操作が行われた場合も、二次特権ユーザーがこれを拒否することができる。
「加えて当社は、バックアップサーバーがセキュリティーのベストプラクティスに沿って構成されているかを確認するツールも提供しています」と安田氏。これを利用すれば、サーバー内の各種コンポーネントにリスクが存在しないかどうかを簡単に確認できるという。バックアップサーバーの環境を、常に安全な状態に保つことが可能だ。
データ保護に必要な情報は、ダッシュボードの画面にまとめて表示できる。安全性スコア、脅威の動向を示すマルウエア検出マップ、RPO(目標復旧時点)の異常、日々のSLA成功率など、様々な情報を一目で把握できる。セキュリティー/コンプライアンスを統合的に可視化できるだろう(図1)。