みらい翻訳は2014年設立、NTTドコモ、NTTコミュニケーションズ、パナソニック、人手翻訳の大手である翻訳センターを出資元とするジョイントベンチャーである。NICT(情報通信研究機構)やNTTから技術支援を得て、高精度な機械翻訳アプリケーションの開発に努めている。
同社が主に日本企業向けに提供しているのが、高精度AI翻訳プラットフォーム「FLaT」だ。翻訳量・ID数無制限のAI自動翻訳サービスと、アセスメントや活用促進支援サービスを併せて提供する。
「ビジネスがグローバルに広がる時代、言語の翻訳は、ビジネスパーソンの生産性を大きく左右する業務の1つになっています。当社は、このFLaTを『ワンストップDXソリューション』と位置付け、お客様の課題解決を支援するものとしてご提供しています」と瀬川氏は述べる。
同社のAI自動翻訳サービスはサンゲツ、パナソニック、デンソー、三菱商事、キトーなど大小1000以上の企業・組織、計80万人以上のユーザーに利用されている。なぜこれほど多くの企業に選ばれているのか。ITリテラシーを問わないUI/UXや、高い翻訳精度など、ポイントは多々あるが、中でも注目すべきはやはりセキュリティーだろう。
「国際規格であるISO27001/ISO27017認証を取得しており、その内容に準拠してお客様の秘密を保持します。投入されたデータは翻訳終了後に自動で削除しており、AIの学習に使うこともありません。すべての翻訳処理を日本国内のクラウド環境に限定し、クラウド上のデータ暗号化を含めた運用も自社の管理下で行っています」と瀬川氏は説明する(図2)。
具体的なプランとしては、年間12万円で12万ワードまでの翻訳を行える「スターター従量プラン」、8万円(10ID)/月から利用できる「翻訳量無制限プラン」、前述したFlaTを25万/月から利用できる「翻訳量・ID数 無制限プラン」を用意しているという。
ともすれば、単なる付帯作業と捉えられがちな翻訳業務。しかし、この業務にメスを入れることで、企業・組織のDXを大きく加速させられる可能性がある。確かに、無償で使える翻訳サービスは魅力的だが、それは果たして、大きなビジネスリスクと引き換えにしてよいものだろうか。企業・組織は今一度その点を考え、AI自動翻訳の利用実態に即したサービス活用戦略を検討するべきだ。
みらい翻訳の提案は、AI自動翻訳サービスをはじめ、これからの時代のデジタルサービス利用の在り方に重要な示唆を与えてくれるものといえるだろう。