
業務の効率化/自動化をスピーディーに実現できるローコード開発。しかし当然ながら、ツールを導入することがDXのゴールではない。目指すべき変革の方向性を定めた上で、十分に使いこなすことが肝心だ。NTTデータ イントラマートは、充実した機能を有するローコード開発プラットフォーム「intra-mart」に加えて、あるべき姿を実現するための方法論も提供。手段と方法論の両面からDX推進を支援する。

変化に即応できる仕組みづくりや業務のデジタル化を実現する手段として、ローコード開発に着目する企業が一段と増えている。ツールの市場も急速に拡大しつつあるが、選定に当たっては注意しておきたいポイントもある。それは、ローコード開発ツールの導入=DXのゴールではないという点だ。
「ローコード開発の導入に失敗する典型的なパターンとして、『デジタル化までが目標』、『スキル不足・理解不足』、『適切な計画と戦略の欠如』の3つがあると当社は考えています。どんなに優れたローコード開発ツールも、活用されないのでは意味がありません。また、スキルや知識、ルール整備が十分でないと品質やセキュリティーの問題が生じます。さらに、業務課題や経営課題にかかわる長期的なビジョンがないままでは、大きな成果につなげることは難しいでしょう」とNTTデータ イントラマートの阿辻 孝男氏は指摘する。
DXの取り組みでは、アナログ作業をデジタル化する「デジタイゼーション」、業務プロセスをつないでデジタル化する「デジタライゼーション」、新たなサービスや顧客体験を創出する「デジタルトランスフォーメーション」という複数のステップが存在する。真のビジネス変革を目指すのであれば、このステップを着実に踏んでいくことが大切だ。
「ローコード開発はそのためのアプローチの1つに過ぎません。まずは現状(As-Is)の業務プロセスを可視化して見直すとともに、自社が目指すべき方向性(To-Be)を定義。このAs-IsとTo-Beのギャップを埋める手段として、ローコード開発を位置付けることが重要です」と阿辻氏は言う。
同社が提供する「intra-mart」は、このような取り組みを支援するエンタープライズ・ローコードプラットフォームである。最大の特長は、多彩なローコード開発ツールと活用に向けた方法論の両方を合わせて提供している点だ(図1)。
ローコード開発を含めたアプリケーションプラットフォームとDX支援サービスの両方を提供。ツールと方法論の両面から顧客のDXをトータルに支援する
まずツールについては、業務プロセス自動化機能や既存システムとの連携機能など多彩な機能を有するほか、プロコードによる大規模開発にも対応。高品質なシステムの迅速な開発を支援する(図2)。
アプリケーション画面作成や入力フォーム作成、業務ロジック開発、表・グラフ自動作成など、充実したツール群を備えるintra-mart。ローコード開発を効率的に進めていくことが可能だ
具体的に、画面開発はアプリケーション画面作成機能「IM-BloomMaker」と入力フォーム作成機能「IM-FormaDesigner」を利用して、Webブラウザ上で行える。前者はレスポンシブWebデザインに対応しているほか、画面クリックでの処理なども簡単に定義できる。また、後者はボタンやテキストボックスなどをスピーディーに配置できる。簡易なフォーム画面から複雑な業務画面まで、様々な画面を効率的に開発することが可能だ。
「業務ロジックの作成を担うのが『IM-LogicDesigner』です。あらかじめ用意された部品を画面上に置いて、線でつなげていくだけで作成できます。作成したロジックをREST APIとして公開すれば、外部アプリケーションやクラウドと連携も可能です」(阿辻氏)。分析やレポートに欠かせない表・グラフも「ViewCreator」を用いればノーコードで作成可能だ。
拡張性・カスタマイズ性も高い。スモールスタートで段階的にシステムを拡張できるほか、変更が必要になった際も運用を止めることなく設定変更できるという。
一方、活用成功に向けた方法論を提供するのが、DX支援サービス「IM-QuickActivate」である。As-IsからTo-Beを策定する手法や全社横断のアジャイル開発の協創、ビジネス部門による内製化支援など、豊富な経験を持つ同社のコンサルタントがサポートする。手段(ツール)と方法論(How to)を組み合わせることで、PDCAサイクルに基づく継続的な改善を図るのである。
「画面や業務ロジックを高速に開発することで、まずは特定の部門に素早く価値を提供します。その上で、価値を全社に拡大していくことがローコード開発導入を成功させるポイントです。intra-martではこの一連の流れを強力にご支援することが可能です」と阿辻氏は強調する。
intra-martの導入によって変革を成し遂げた企業は数多い。一例が東北電力だ。これまで東北電力は、工事会社などの法人顧客からの電気使用申し込みを紙の書類で受け付けていた。受付窓口は30カ所設けていたものの、東北エリアは広大なため、申込書を持参するために顧客に100km以上の移動を強いてしまうケースもあったという。
「この課題を早期に解決するために、電気使用申込の仕組みをローコード開発でシステム化することを決断。スクラム開発の手法を取り入れ、実際に動作する画面を見ながら開発を進めました」と阿辻氏は紹介する。
intra-martは電力業界での採用実績が豊富にあり、ローコード/スクラッチ開発の両方に対応していたことを評価。ユーザー課金ではなくコスト管理しやすい点も決め手になった。システム稼働後の効果は目覚ましく、運用開始2カ月でオンライン申込比率は95%以上を達成したという。顧客の負荷軽減に貢献するとともに、東北電力側の業務標準化、品質向上などにもつなげている。
「まずはアナログな業務プロセスをデジタル化することがDXに向けた第一歩です」と阿辻氏。NTTデータ イントラマートは、ツールと方法論の両方で、そのための顧客の取り組みをこれからも支援していく構えだ。
