
システムやサービスを提供する際には、最適なUI/UXを提供し続けるためのシステム改修が欠かせない。しかし、必要な人的リソースを常に確保するのはなかなか難しい問題だ。この課題を解決するのが「テックタッチ」である。対象システムとは独立しており、外付けで画面に操作ガイドを追加できる。ビジネス部門担当者が自ら画面を改修できるため、エンジニアの稼働を抑制できる。また多くのコストや時間を掛けることなく、使いやすいシステム/サービスを提供し続けることが可能になる。

業務の遂行や顧客へのサービス提供に欠かせないITシステム。業務現場や顧客のニーズは常に変化しているため、随時の更新・アップデートが欠かせないが、これをスムーズに実現できている企業は少ないだろう。
現在の日本は深刻な人材不足に直面しており、エンジニアを採用するのも簡単ではない。外部委託できる開発会社もおいそれとは見つからない上に、仮に委託できたとしてもスピードやコストの面で満足できるとは限らないからだ。
「この状況のもと、あらゆる関係者が不満を募らせています。営業部門やカスタマーサクセスチームは、顧客の要望に早く応えてあげたい。しかし、企画部門はその必要性が理解できず、開発部門も軽微な修正に労力を費やしたくないと考えています。『画面をちょっと修正したいだけ』でも、うまくいかないケースは多いのです」とテックタッチの滝沢 優氏は話す。
また、利用者に快適な体験を提供することは経営目線でも重要だが、そのことがマネジメント層に理解されていないことも多い。原因は、システム改修の効果を金額で定量的に示すことが難しいことにある。そのため、ユーザビリティー向上へのIT投資がなかなか増えないのだという。
「テックタッチ」は、このような課題を解消するDAP(Digital Adoption Platform)ソリューションだ。一言でいえば、「誰でも簡単に、軽微なUI/UXの修正を行える」ツール(図1)。国内DAP市場で3年連続シェアNo.1※を獲得しており、そのユーザー数は月間400万を超える。
対象システムとは独立しており、外付けで既存システムの画面に操作ガイドなどを加えられる。わずか数分で作業できるため、改修にかかるコストや時間を大幅に削減可能だ
「マウス操作に合わせて必要な情報を表示する『ツールチップ』、ステップに沿って操作案内を行う『ガイド』、画面クリックや定型文入力などの処理を効率化する『オートフロー』などの機能を備えています。これらを組み合わせることで、わずか数分程度で今お使いのシステムの画面上にナビゲーションやポップアップを表示させることが可能。また、アンケート機能や分析機能をユーザビリティーの継続的な改善に役立てることもできます」と滝沢氏は紹介する。
ノーコードで画面を改修できるメリットは大きい。例えば、ボタンやナビゲーションの分かりやすさを高めることでユーザーの満足度向上、プロダクト利用率アップが期待できる。そこからLTV向上や顧客対応チームの人数抑制といった経営視点のメリットにもつなげられるだろう。
また、UI 改善によってカスタマーサクセス/サポートチームの顧客対応負荷が軽減されれば、それらに携わる人員をより本質的な業務にシフトできる。開発チームも、ビジネスに直結するシステムのコア機能開発に注力できるようになるだろう。「システムに新機能を盛り込みたいがリソースが足りない」「画面の分かりにくさによって増える質問・問い合わせへの対応に追われる」といった悪循環を断ち切れるのである(図2)。
ユーザーは快適な体験を得られる、ビジネス部門は問い合わせ対応から解放される、エンジニアはコア機能の開発に集中できるようになるなど、「テックタッチ」を利用するメリットは大きい
「『テックタッチ』はあらゆるシステムで使えます。大企業が社員向けシステムに使うケースもありますし、顧客向けWebシステムで使われるケースもあります。また民間企業だけでなく、官公庁・自治体での採用例もあります。広範なニーズにお応えできるよう、システムのセキュリティー対策にも万全を期しています」と滝沢氏は説明する。
※ 出典:株式会社アイ・ティ・アール「ITR Market View:コミュニケーション/コラボレーション市場2023」デジタル・アダプション・プラットフォーム市場:ベンダー別売上金額推移およびシェア(2021~2023年度予測)
講演では実際のユーザー事例もいくつか紹介された。1つ目は、注文住宅やビル・マンションなどの建築を手掛けるオープンハウス・アーキテクトである。
「このお客様は建築現場で働く現場監督や職人向けの工程管理システムを運用しています。従来は、入力エラーが生じた際の問い合わせ対応に多大な負荷がかかっていましたが、簡単な変更を加えるにも多くの工数と時間が掛かるため、後回しになっていました」(滝沢氏)。そこで「テックタッチ」を導入し、エラー発生時に問題の原因を解説するガイド画面を作成。併せて、項目の強調表示など、ユーザーが迷わず入力できる工夫を加えた。その結果、システムへの入力率はほぼ100%に向上。サポートへの問い合わせも減り、トラブル対応時間は約80%軽減できているという。
2つ目は大手不動産業のアットホームだ。同社が仲介業者向けに提供する物件情報流通システムは入力項目が非常に多く、ユーザーの入力ミスや入力漏れの多さが課題だった。また新機能をリリースしても、ユーザーがなかなか認知してくれない点も悩みだったという。
「『テックタッチ』を使い、入力ミスがあった際の修正方法や、新機能の追加を案内するポップアップを実装しました。また、ユーザーがマニュアルを読まなくても使えるようにすることで、問い合わせ数を20%、誤入力率/作業工数を50%削減。システム利用率も2.6倍までアップしています」と滝沢氏は語る。
ちなみにアットホームは、これまで各種の機能開発を外部の開発会社に委託していたが、その一部を「テックタッチ」で内製化して開発コスト削減にもつなげている。新機能リリースの期間も、従来の12週間から2週間へ劇的に短縮した。「同様の成果は、ほかの『テックタッチ』導入企業でも得られています」と滝沢氏は強調する。
「テックタッチ」を使うことで、既存システムのUI/UXを常に最新のユーザーニーズに沿わせることができるだろう。多くの費用や労力を投入することなく、より高品質な顧客体験を提供できるのは大きなメリットといえる。
