株式会社エーアイセキュリティラボ
事業企画部ディレクター
阿部 一真氏
デジタルサービスや所有するデジタル資産の増加に伴い、セキュリティー対策の難易度も高まっている。
なかでも攻撃者から狙われやすいのがWebサイトだ。例えば現在は運用していないページの脆弱性(セキュリティー設定の不備)を突かれ、当該Webサイトのデータベースから情報が漏えいするというインシデントも起こっている。そこで重要度を増しているのが、戦略的セキュリティーマネジメントだ。
「ここでいう『戦略的』とは、セキュリティー対策に濃淡をつけた取捨選択、つまり選択と集中を行うことを意味します。重要なIT資産については手間と時間をかけて専門家がしっかり対応する一方、それ以外のIT資産については人的リソースを最小化しつつ対応するのです」とエーアイセキュリティラボの阿部 一真氏は語る。
戦略的セキュリティーマネジメントに必要な要素は、大きく分けて3つある。1つ目は「攻撃面の把握」だ。前述したとおり、企業は様々なIT資産を保有・運用しているが、Webサイトまで網羅的に把握できているケースは少ない。そうした中で注目されているのがASM(Attack Surface Management)だ。これは攻撃面を発見し、その接点に関する情報を集めてリスク評価し、必要に応じて対処する一連のプロセスを指す。
2つ目は「継続的な脆弱性診断と修正」である。「セキュリティー対策に濃淡をつけるべきとお伝えしましたが、このうち特に対応が後回しになりがちな“淡”の領域ついては、自動化・内製化に向けた工夫が必要です」と阿部氏は説く。
そして3つ目は「運用&管理」だ。まさにここが戦略的セキュリティーマネジメントの肝となる。「診断対象とするWebサイトを一覧化して計画を立て、脆弱性診断を実行し、修正状況を可視化するプロセスを回していくわけです」(阿部氏)。